野球観戦をしていると、解説者がさまざまな専門用語を使って試合を描写しているのを耳にしますね。「サウスポー」「セットアップマン」「ギャップヒッター」など、これらの表現を理解することで、野球観戦がより一層楽しくなります。本記事では、ピッチャー、バッター、キャッチャー、監督・コーチに関する英語表現を日本語の意味とともに紹介し、あなたの野球観戦体験をさらに豊かにします。
1. ピッチャーに関する表現

役割と動作
ピッチャーは試合の流れを左右する重要な選手です。その役割や動作を表す表現を見ていきましょう。
- “Take the hill”: ピッチャーがマウンドに立つこと
- “Deliver the ball”: ピッチャーがボールを投げること
- “Maintain composure”: ピッチャーが冷静さを保つこと
- “Wind-up”: ピッチャーが投球の準備動作を行うこと
- “Stretch”: ランナーがいる場合に使用する簡略化された投球動作
- “Submarine”: ピッチャーが横から投球すること
四球、死球、敬遠、ワイルドピッチ
試合中によく見られる特殊な状況を表す表現です。
- “Base on balls” / “Free pass”: 四球で一塁に進むこと
- “Hit by a pitch” / “HBP”: 死球、ピッチャーの投球がバッターに当たること
- “Intentional base on balls” / “IBB” / “Put him on”: 敬遠、ピッチャーが意図的に四球を与えること
- “Wild pitch” / “WP”: ワイルドピッチ、ピッチャーの投球がキャッチャーが処理できないほど外れること
ピッチャーの種類と戦略
- “Starting pitcher”: 試合開始時に投球するピッチャー
- “Relief pitcher”: スターティングピッチャーの後に投球するピッチャー
- “Closer”: 試合終盤に投球し、試合を終わらせるピッチャー
- “Setup man”: クローザーの前に投球するピッチャー
- “Rubber arm”: 多くの投球をこなせるピッチャー
- “Southpaw”: 左投げのピッチャー
- “Save situation”: クローザーが試合終盤に登板する状況
2. バッターの特徴と動作を表す表現

打撃スタイルと技術
バッターには様々なタイプがあり、それぞれ特徴的な表現で表されます。
- “Contact hitter”: 安打を重視する打者
- “Power hitter”: 長打を重視する打者
- “Gap hitter”: 外野手の間を狙う打者
- “Free swinger”: 選球眼がなく、どんな球にも手を出す打者
- “Strong bat speed”: バットのスピードが速い
- “Good plate discipline”: ボールとストライクをよく見極める能力
- “Ability to hit to all fields”: 全方向に打球を打つ能力
打者のタイプとスイング
- “Lead-off hitter”: 先頭打者で、得点を取るためにスピードと打率を重視
- “Cleanup hitter”: 4番打者で、得点を取るためにパワーを重視
- “Switch hitter”: 両打ちができる打者
- “Take a big swing”: 大きなスイングをする
- “Check swing”: スイングを途中で止める
- “Inside-out swing”: ボールをインサイドからアウトサイドに振るスイング
打球の種類と走塁
- “Hit a single/double/triple/home run”: シングル/ダブル/トリプル/ホームランを打つ
- “Run aggressively”: 積極的に走塁する
- “Take the extra base”: 次の塁に進むことを選択する
- “Slide into base”: スライディングで塁に到達する
- “Lay down a bunt”: バントを打つ
- “Drag bunt”: ドラッグバントを打つ
- “Sacrifice bunt”: 犠牲バントを打つ
3. キャッチャーの役割と技術を表す表現

指示とリーダーシップ
キャッチャーはチームの司令塔としての役割も担っています。
- “Call the game”: 投球の種類やコースを指示する
- “Set the defense”: 守備の布陣を指示する
- “Lead the team”: チームを指揮するリーダーシップを発揮する
守備的役割と投手との連携
- “Block pitches in the dirt”: ダートに落ちたボールをブロックする
- “Throw out base runners”: 盗塁を試みるランナーをアウトにする
- “Handle wild pitches”: ワイルドピッチを処理する
- “Work with the pitcher”: ピッチャーと連携して試合を進める
- “Frame pitches”: ストライクゾーンに近いボールをキャッチャーがフレーミングすることで、ストライクと見なしてもらう
ランナーへの対応とプレーの指示
- “Pick off a runner”: ベースから離れたランナーをピックオフする
- “Tag a runner”: ランナーにタグを付ける
- “Cut off a throw”: 外野からの送球を途中で止める
- “Back up a base”: ベースをバックアップする
- “Signal for a pitchout”: ピッチアウトを指示する
- “Call for a curveball”: カーブボールを指示する
4. 監督・コーチの役割と動作

監督の役割と戦略
監督は試合全体の舵取りを担う重要な存在です。
- “Oversee team strategy”: チームの戦略を統括する
- “Make lineup decisions”: 打順やスタメンを決定する
- “Manage in-game substitutions”: 試合中の選手交代を指示する
- “Call a timeout”: タイムアウトを取る
- “Argue with umpires”: アンパイアと議論する
- “Make pitching changes”: ピッチャー交代を指示する
- “Develop game plans”: 試合ごとの戦略を立てる
コーチの役割とサポート
- “Focus on player development”: 選手の技術向上をサポートする
- “Provide individualized training”: 個別のトレーニングを提供する
- “Assist with game strategy”: 試合中の戦略を支援する
- “Work with players on specific skills”: 選手と特定のスキルを磨く
- “Offer situational advice”: 試合中の状況に応じたアドバイスを提供する
- “Help manage practices”: 練習の進行を手伝う
5. 実践的な用例と会話例

これまで紹介した表現を実際の会話や解説の中で使ってみましょう。
ピッチャーに関する会話例
解説者A: “Smith is taking the hill for the home team today.”
解説者B: “That’s right. He’s known for his rubber arm. He can throw over 100 pitches and still maintain composure in the late innings.”
(「スミスが今日ホームチームのマウンドに立ちます。」「そうですね。彼は多くの投球をこなせる頑丈な腕を持っていることで知られています。100球以上投げても終盤でも冷静さを保つことができるんです。」)
バッターに関する会話例
解説者A: “Johnson is a classic gap hitter with good plate discipline.”
解説者B: “Absolutely. He doesn’t take big swings often, but his ability to hit to all fields makes him dangerous with runners on base.”
(「ジョンソンは典型的な外野手の間を狙う打者で、ボールとストライクの見極めも上手いですね。」「まさにその通り。彼は大きなスイングをあまりしませんが、全方向に打球を打つ能力があるため、ランナーがいる状況では危険な打者です。」)
キャッチャーに関する会話例
解説者A: “Davis is really calling a great game behind the plate today.”
解説者B: “He sure is. Did you see how he blocked that pitch in the dirt and prevented the runner from advancing? His ability to frame pitches has also earned his pitcher several extra strikes.”
(「デイビスは今日、本当に素晴らしい配球をしていますね。」「そうですね。あのダートに落ちたボールをブロックしてランナーの進塁を防いだのを見ましたか?また、彼のフレーミング能力のおかげでピッチャーは何度か追加のストライクを獲得できています。」)
監督・コーチに関する会話例
解説者A: “The manager is making a pitching change early in the game.”
解説者B: “An interesting move. He must have seen something in his starter’s mechanics. His pitching coach has been working with relievers on specific skills all week.”
(「監督は試合早々にピッチャー交代を指示しています。」「興味深い采配ですね。スターターの投球フォームに何か問題を感じたのでしょう。ピッチングコーチは今週ずっとリリーフ投手と特定のスキルを磨いてきました。」)
まとめ

野球の専門用語を理解することで、試合観戦の楽しさは格段に上がります。ピッチャーの「サウスポー」や「クローザー」、バッターの「コンタクトヒッター」や「パワーヒッター」、キャッチャーの「フレーミング」など、これらの表現は単なる言葉以上の意味を持ちます。選手の特性や試合の流れを的確に表現するこれらの言葉を知ることで、解説の内容をより深く理解でき、友人との野球談義もさらに豊かになるでしょう。次の試合観戦では、ぜひこれらの表現に耳を傾けてみてください。野球の新たな魅力が見えてくるはずです。
英語・英会話の基礎を学びたい方はこちらから! ↓






































