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中級者向け英文法:関係代名詞の完全ガイド①|関係代名詞 who, which, that の使い分け完全ガイド|主格・目的格の見分け方と省略ルール

「自分の話す英語が、いつも短い文の繰り返しになってしまう…」
「関係代名詞は学校で習ったけれど、いざ使うとなると who なのか which なのか迷ってしまう」

英会話を学習している中で、そんな壁にぶつかっていませんか?

英語のレベルを初級から中級へと引き上げるための最大の鍵、それが「関係代名詞」です。関係代名詞をマスターすると、2つの文を1つに統合し、ネイティブのような流暢で洗練された表現ができるようになります。

この記事では、who, which, that の正確な使い分けはもちろん、多くの人がつまずきやすい「主格と目的格の見分け方」や、会話で必須の「省略のルール」を初心者の方にも分かりやすく解説します。

この記事を読み終える頃には、関係代名詞が単なる難しい文法用語ではなく、あなたの表現を自由にするための「便利な道具」に変わっているはずです。さあ、一緒に学んでいきましょう!

目次

1. 関係代名詞とは

はじめに:2つの文を1つにする力

英語学習を進めていく中で、最も実用的で、かつ習得に時間がかかる文法項目が「関係代名詞」です。しかし、この文法をマスターすることで、あなたの英語表現は格段に自然で洗練されたものになります。

なぜなら、関係代名詞の本質は、2つの独立した簡潔な文を、1つの流暢な文に統合することにあるからです。これは、英語ネイティブが日常的に使う最も重要なテクニックの1つです。

具体例で理解しましょう:

初心者のレベル(2つの短い文で表現):

I have a colleague. She works in marketing. She gave me great advice.
(私には同僚がいます。彼女はマーケティングで働いています。彼女は素晴らしいアドバイスをくれました)

中級者のレベル(関係代名詞を使って統合):

I have a colleague who works in marketing, and she gave me great advice.
(マーケティングで働く同僚がいて、彼女は素晴らしいアドバイスをくれました)

さらに洗練されたレベル(関係代名詞で完全に統合):

The colleague who works in marketing gave me advice that was incredibly helpful.
(マーケティングで働く同僚が、非常に役立つアドバイスをくれました)

見ての通り、同じ情報を表現しているのに、後の文ほど流暢で、自然で、プロフェッショナルです。

2. 関係代名詞の基本

2-1 関係代名詞とは何か:核となるコンセプト

関係代名詞(Relative Pronoun)とは、2つの文を1つに統合するための橋渡し役をする代名詞です。

基本構造:「2つの文を1つにする」仕組み

まず、最もシンプルな例から始めましょう。

文1: I have a friend. (私は友人がいます)
文2: She lives in Tokyo. (彼女は東京に住んでいます)

これら2つの文を見ると、「She(彼女)」「a friend(友人)」が同じ人物を指していることに気づきます。このような重複する情報を避けるために、英語では関係代名詞を使って統合します:

統合後: I have a friend who lives in Tokyo.
(東京に住んでいる友人がいます)

ここで「who」が関係代名詞です。元々「She」だった代名詞が「who」に変わり、2つの文が1つの滑らかな文になったのです。

関係代名詞の構造式

先行詞 + 関係代名詞 + (修飾する情報)

各要素の役割を理解しましょう:

  • 先行詞(Antecedent):関係代名詞が指す名詞
    • 例:friend, colleague, project, report
  • 関係代名詞(Relative Pronoun):先行詞を引き継ぎ、同時に後ろの句を導く
    • 例:who(人), which(物), that(人・物)
  • 修飾する情報(Relative Clause):先行詞について説明する句
    • 例:lives in Tokyo, works in marketing, has good experience

実践的な例1:職場での会話

状況: 仕事で新しいプロジェクトマネージャーについて説明する場面

初級レベル(2つの文):

We have a new project manager. He has 10 years of experience.
(新しいプロジェクトマネージャーがいます。彼は10年の経験があります)

中級レベル(関係代名詞で統合):

We have a new project manager who has 10 years of experience.
(10年の経験がある新しいプロジェクトマネージャーがいます)

この場合:

  • 先行詞:project manager
  • 関係代名詞:who(人が主語になっているため)
  • 修飾する情報:has 10 years of experience

実践的な例2:日常会話

状況: 週末の予定について友人と話す

初級レベル:

I visited a café. It has amazing coffee.
(カフェに行きました。そこは素晴らしいコーヒーがあります)

中級レベル:

I visited a café that has amazing coffee.
(素晴らしいコーヒーがあるカフェに行きました)

この場合:

  • 先行詞:café
  • 関係代名詞:that(物を指している)
  • 修飾する情報:has amazing coffee

3. 主要な関係代名詞:who, which, that

英語で最も頻繁に使われる関係代名詞は3つです。それぞれの使い分けを理解することが、関係代名詞マスターへの第一歩です。

3-1. who(人に対して使う)

基本ルール: who人を指す関係代名詞です。その人が主語として何をしているかを説明する際に使われます。

パターン:

先行詞(人) + who + 動詞 + …

例文1:職場の同僚について

I work with a colleague who is very creative.
(非常に創造的な同僚と一緒に働いています)

感覚的な理解:

  • 複数の同僚がいる中で、「創造的な」という特性を持つ人を指定している
  • whoの直後には動詞(is)が来て、その前の名詞(colleague)がその動詞の主語となっている

例文2:会議での紹介

Let me introduce Sarahwho just joined our team.
(当チームに加わったばかりのサラを紹介します)

感覚的な理解:

  • Sarahという特定の人の説明をしている
  • whoの直後に動詞(joined)があり、Sarahがその主語

例文3:友人についての会話

I have a friend who works in international business.
(国際ビジネスで働く友人がいます)

例文4:より複雑な文脈

The person who solved that problem is now leading the new initiative.
(その問題を解決した人は、新しいイニシアティブを主導しています)

感覚的な理解:

  • whoは接続詞的な役割も果たしている
  • 「その問題を解決した人」という情報が、personという先行詞を説明している
  • 主語(The person)の動詞は、「is」です。主語と動詞の間に関係詞節(who solved that problem)が挟まっている形になります

3-2. which(物・事柄に対して使う)

基本ルール: which物や事柄を指す関係代名詞です。その物・事柄が主語として何をしているか、どんな特性があるかを説明します。

パターン:

先行詞(物・事柄) + which + 動詞 + …

例文1:ソフトウェアについて

I use a project management tool which is very user-friendly.
(非常に使いやすいプロジェクト管理ツールを使っています)

感覚的な理解:

  • 複数のツールがある中で、「使いやすい」という特性を持つものを指定
  • whichの直後に動詞(is)があり、toolがその主語

例文2:報告書について

We submitted a report which contained detailed market analysis.
(詳細な市場分析を含むレポートを提出しました)

感覚的な理解:

  • 「詳細な市場分析を含む」という特性がreportを説明している

例文3:会議について

The meeting which happened yesterday was very productive.
(昨日行われたミーティングは非常に生産的でした)

感覚的な理解:

  • 主語(The meeting)の動詞は、「was」です。主語と動詞の間に関係詞節(which happned yesterday)が挟まっている形になります

3-3. that(人・物両方に使える万能型)

基本ルール: that最も汎用的な関係代名詞です。人にも物にも使え、フォーマルなwho、whichよりもカジュアルな日常会話ではむしろ一般的です。

パターン:

先行詞(人・物・事柄) + that + 動詞 + …

例文1:人を指す場合

The person that helped me with the project is very experienced.
(プロジェクトを手伝ってくれた人は非常に経験豊富です)

感覚的な理解:

  • 主格の場合は who を使うのが日常会話でも一般的です(例:I have a friend who lives in Tokyo.)。一方で、目的格の場合は who(m) よりも that や「省略」が好まれます。
  • 「プロジェクトを手伝った」という行為で人を特定している

例文2:物を指す場合

The software that our company uses is quite reliable.
(私たちの会社が使用しているソフトウェアはかなり信頼できます)

感覚的な理解:

  • whichでも正しいが、日常的な言い方ではthatがより一般的
  • 「会社が使用している」という情報でsoftwareを特定
  • 後述する目的格の例です

例文3:日常会話での自然な使用

I have a coffee maker that makes really good espresso.
(本当に良いエスプレッソを作るコーヒーメーカーを持っています)

感覚的な理解:

  • 日常会話ではwhichよりthatが使われる
  • 特に口語では「that」がより自然に聞こえる

例文4:より複雑な文脈

The advice that she gave me was invaluable for my career decision.
(彼女がくれたアドバイスはキャリア決定に非常に貴重でした)

感覚的な理解:

  • 「くれたアドバイス」という特定の情報でadviceを限定している
  • 主語(The advaice)の動詞は、「was」です。主語と動詞の間に関係詞節(that she gave me)が挟まっている形になります
  • 関係詞節(that she gave me)、「 SVOO」なので、意味が取りづらいかも知れません

3-4. who vs. which vs. that の実際の使い分け表

先行詞の種類関係代名詞文脈
who公式な文脈、ビジネスThe manager who leads the team…
that日常会話、カジュアルThe person that I met…
whichフォーマル、書き言葉The document which we need…
that日常会話、カジュアルThe software that works best…
人・物thatすべての文脈(最も汎用)日常的な多くの場面

4. 関係代名詞の格:主格と目的格の違い

これまでの例では、関係代名詞主語として機能するケースを見てきました。しかし、関係代名詞目的語としても機能することがあります。この違いを理解することが、より複雑な文を作成する上で不可欠です。

4-1.「格」とは何か:代名詞の変身

英語の代名詞は、文の中での役割によって形が変わります。これを「格」(case)と呼びます。

例:代名詞「I(私)」の変身

主格:主語として機能

I am a teacher.
(私は教師です)

目的格:動詞の目的語として機能

He told me the news.
(彼は私にニュースを伝えました)

所有格:所有を表現

This is my pen.
(これは私のペンです)

同じく、関係代名詞も文の中での役割によって形が変わります

4-2. 主格の関係代名詞

主格とは: 関係代名詞が先行詞を主語とする不完全文の主語として機能するケース

重要な特徴: 関係代名詞直後に動詞が来ます。

パターン:

先行詞 + who/which/that + 動詞 + …

主格の目安
関係代名詞の直後に
すぐに動詞が来る

例文1:主格の who

The employee who joined our team last month is very talented.
(先月チームに加わった従業員は非常に才能があります)

分析:

  • 先行詞:employee
  • 関係代名詞:who(主格)
  • whoの直後に動詞joined whoが主語であることの証拠

例文2:主格の which

The report which arrived yesterday contains important data.
(昨日到着したレポートは重要なデータを含んでいます)

分析:

  • 先行詞:report
  • 関係代名詞:which(主格)
  • whichの直後に動詞arrived

例文3:主格の that

The meeting that was scheduled for 3 PM has been moved.
(午後3時に予定されていたミーティングが移動しました)

分析:

  • 先行詞:meeting
  • 関係代名詞:that(主格)
  • thatの直後に動詞was scheduled

実務的な例:プロジェクトについての説明

The proposal that was submitted by the marketing team has received approval.
(マーケティングチームが提出した提案が承認を受けました)

感覚的な理解:

  • proposalが「提出された」という受動的な行為の主語
  • thatの直後に「was submitted」という動詞が続いている

4-3. 目的格の関係代名詞

目的格とは: 関係代名詞先行詞を目的語とする不完全文目的語として機能するケース

重要な特徴: 関係代名詞の直後に主語(通常は代名詞や名詞)が来ます。

パターン:

先行詞 + who/which/that + 主語 + 動詞 + …

目的格の目安:
関係代名詞の直後に
主語(代名詞など)が来る

例文1:目的格の who/that(person)

The person whom I met at the conference is a marketing director.
(会議で会った人はマーケティング部長です)

分析:

  • 先行詞:person
  • 関係代名詞:whom(目的格)
  • 「I met」の構造 → Iが主語、meetが動詞、personが目的語
  • 従ってpersonは目的格で機能

現代英語では、日常会話で whom が使われることは極めて稀で、かなり堅苦しい印象を与えます。whom は書き言葉や非常にフォーマルなスピーチで使われる事が多いようです。

より自然なカジュアル表現:

The person that I met at the conference is a marketing director.
(同上 – より日常的)

または、関係代名詞を完全に省略:

The person I met at the conference is a marketing director.
(同上 – 最もカジュアル)

例文2:目的格の which/that(物)

The software which we purchased last year has been very useful.
(去年購入したソフトウェアは非常に役立っています)

分析:

  • 先行詞:software
  • 関係代名詞:which(目的格)
  • 「we purchased」の構造 → weが主語、purchasedが動詞、softwareが目的語
  • softwareは目的格で機能

より自然なカジュアル表現:

The software that we purchased last year has been very useful.
または:
The software we purchased last year has been very useful.
(目的格の関係代名詞は省略可能)

例文3:目的格の that(事柄)

The project that we’re working on is quite challenging.
(現在取り組んでいるプロジェクトはかなり困難です)

分析:

  • 先行詞:project
  • 関係代名詞:that(目的格)
  • 「we’re working on」の構造で、projectが目的語

実務的な例:仕事の場面

The client that we met yesterday has expressed interest in our services.
(昨日会ったクライアントは私たちのサービスに興味を示しました)

感覚的な理解:

  • 「クライアント」が「会う」という行為の対象
  • つまり目的語として機能している

4-4. 主格 vs. 目的格の即座の判断方法

実際の文を読む時、すばやく主格か目的格かを判断する方法があります:

ステップ1:関係代名詞の直後を見る

  • 動詞が直後に来る → 主格
    The report which arrived yesterday…
    ↑ ↑
    関係代名詞 動詞
  • 主語(代名詞や名詞)が直後に来る → 目的格
    The report which we submitted…
    ↑ ↑
    関係代名詞 主語

判断表:

関係代名詞の直後
動詞が来る主格who goes, which arrived
主語(代名詞・名詞)が来る目的格who he called, which she bought

5. 所有格の関係代名詞:whose

5-1. 所有格の関係代名詞とは

所有格とは: 関係代名詞所有や帰属を表す場合

基本ルール: whoseは「~の」という所有を表す関係代名詞で、人・物両方に使えます。

パターン:

先行詞 + whose + 名詞 + 動詞/be動詞 + …

所有を表す

例文1:人の所有物について

I have a colleague whose expertise in IT is remarkable.
(IT分野の専門知識が素晴らしい同僚がいます)

分析:

  • 先行詞:colleague
  • 所有格関係代名詞:whose
  • whoseの後に「expertise(専門知識)」という名詞が来て、その人が所有している知識を説明

例文2:人の特性について

The manager whose leadership skills are impressive has been promoted.
(リーダーシップスキルが印象的なマネージャーが昇進しました)

分析:

  • 先行詞:manager
  • whoseの後に「leadership skills」が続く
  • 「そのマネージャーのリーダーシップスキル」という所有関係を表現

例文3:物についてのwhose

The company whose products we use is expanding globally.
(私たちが使用する製品の会社は世界中に拡大しています)

分析:

  • 先行詞:company
  • whoseの後に「products」が続く
  • 「その会社の製品」という所有関係

例文4:より自然な日常的表現

I know a person whose family runs a successful restaurant.
(家族が成功したレストランを経営している人を知っています)

感覚的な理解:

  • その人が所有している「家族」というわけではなく、「その人の家族」という帰属関係
  • whoseは広く「~の」という関係を表現できる

例文5:プロジェクトチームについて

We’re collaborating with a team whose track record is excellent.
(実績が優れているチームと協力しています)

分析:

  • 先行詞:team
  • whoseの後に「track record」
  • 「そのチームの実績」という帰属関係

5-2. whose の別の表現方法

whoseと同じ意味を表す他の表現方法も理解しておくと、より柔軟に英語を使えます:

例文の比較:

whose を使う形:

The person whose name I forgot was very kind.
(名前を忘れた人は非常に親切でした)

of which を使う形(物の場合):

The building, the roof of which needs repair, is being evaluated.
(屋根の修理が必要な建物が評価されています)

学校の教科書にはよく出てきますが、現代の日常英語や標準的なビジネス英語では「堅苦しすぎる」ため、物であっても whose を使うのが一般的です。物に対しても whose を使うのが現代では一般的であり、of which は非常に硬い文法書レベルの表現と言えます。

その人の/その物の を使う形:

The person, whose name I forgot, was very kind.
(名前を忘れた人は非常に親切でした)

6. 実践的な応用:who/which/that の使い分けの総まとめ

ここまで学んだ内容を、実際の状況で活用するための総合的なガイドを提供します。

判断フロー:どの関係代名詞を選ぶか

実際に文を作成する時は、以下のプロセスで判断します:

STEP
先行詞は何か?

├─ 人 → STEP 2へ
├─ 物 → STEP 3へ
└─ 所有関係 → whose を使う

STEP
文脈のフォーマリティレベルは?

├─ フォーマル(ビジネス、学術)→ who を推奨
├─ ビジネス(メール、報告書)→ who か that
└─ カジュアル(会話)→ that が自然

STEP
関係代名詞の直後に来るのは?

├─ 動詞 → 主格
│ (who/which/that のまま)
└─ 主語 → 目的格
├─ フォーマル:whom/which
├─ カジュアル:that
└─ 口語では省略が一般的

実践例1:職場での複数の状況

状況A:新しい同僚について、同じ部門のマネージャーに紹介する(フォーマル)

This is Sarahwho just joined our team.
(これはサラです。彼女はちょうどチームに加わったばかりです)

選択理由:

  • 先行詞は人(Sarah)
  • フォーマルな文脈
  • 関係代名詞の直後に動詞(joined)→ 主格

状況B:プロジェクト報告書で、重要なドキュメントについて記述(フォーマル)

The proposal which was submitted by the marketing department contains our strategic recommendations.
(マーケティング部門から提出された提案は、私たちの戦略的な推奨事項を含んでいます)

選択理由:

  • 先行詞は物(proposal)
  • フォーマルな文脈(報告書)
  • 関係代名詞の直後に動詞(was submitted)→ 主格

状況C:同僚とカジュアルに昼食時に同じプロジェクトについて話す

The proposal that marketing submitted looks really good.
(マーケティングが提出した提案はかなり良さそうです)
または最もカジュアル:
The proposal marketing submitted looks really good.
関係代名詞を省略

選択理由:

  • カジュアルな会話
  • thatまたは省略が自然

状況E:会議で、一人の重要な参加者を説明する(フォーマル)

The consultant whom we hired last month has already identified three key improvements.
(先月雇ったコンサルタントは、既に3つの重要な改善を特定しました)

選択理由:

  • 先行詞は人
  • フォーマルな会議の文脈
  • 関係代名詞の直後に主語(we)→ 目的格
  • フォーマルなため whom を使用

同じ情報をカジュアルに同僚に話す場合:

The consultant who we hired last month has already identified three key improvements.
または最もカジュアル:
The consultant we hired last month has already identified three key improvements.
関係代名詞を省略

感覚的な違い:

  • whomを使う → フォーマルで教養がある印象
  • whoを使う → 自然で親しみやすい印象
  • 省略 → 最もカジュアルで流暢な表現

6. 関係代名詞が導く句の省略可能性

重要な実践的知識:目的格の関係代名詞は、しばしば省略されることがあります。これは、特にカジュアルな日常会話で非常に一般的です。

6-1. 目的格の関係代名詞が省略できる理由

目的格の関係代名詞は、その後に主語と動詞が続くため、意味が明確に伝わります。そのため、関係代名詞を省略しても文の意味は損なわれません。

例文1:省略前後の比較

省略前(より正式):

The report that we submitted yesterday was very detailed.
(昨日提出したレポートは非常に詳細でした)

省略後(より自然):

The report we submitted yesterday was very detailed.
関係代名詞を省略

感覚的な違い:

  • 省略前は、やや教科書的で正式
  • 省略後は、自然で流暢な英語らしい表現

例文2:実務的なメール例

正式なビジネスメール(that を含む):

Regarding the proposal that you sent last week, I have some feedback.
(先週送った提案について、いくつかフィードバックがあります)

よりカジュアルなメール(that を省略):

Regarding the proposal you sent last week, I have some feedback.
関係代名詞を省略

例文3:会話での使用

正式:

The person whom I spoke to seemed very knowledgeable.

カジュアル(whoでも可):

The person who I spoke to seemed very knowledgeable.

最も自然(省略):

The person I spoke to seemed very knowledgeable.
関係代名詞を省略

6-2. 主格の関係代名詞は省略できない

対照的に、主格の関係代名詞は省略できません。なぜなら、関係代名詞が「その後に続く句が説明的であること」を示す唯一の標識だからです。

正しい例:

The colleague who works in marketing is very creative.
(マーケティングで働く同僚は非常に創造的です)

間違い:

× The colleague works in marketing is very creative.

6-3. 省略の実践的ガイド

関係代名詞の格省略可能性
主格不可who/which は省略できない
目的格可能that/who(whom)/which は省略可能(推奨)
所有格不可whose は省略できない

実務的なアドバイス:

  • ビジネスメールやフォーマルな文脈では、関係代名詞をそのまま残す方が無難
  • 日常会話やカジュアルなメール(同僚とのやり取り)では、目的格の関係代名詞を省略するのが自然
  • 迷った場合は、関係代名詞を含める方が常に正しい

7. 関係代名詞と共に使う前置詞:簡易ガイド

関係代名詞の後に前置詞が続く場合があります。これは、後の「前置詞+関係代名詞」の章で詳しく扱いますが、ここで基本的な理解を深めておきましょう。

7-1. 基本パターン

例文1:目的語として前置詞と一緒に使う場合

The person I talked to is my manager.
(話しかけた人は私のマネージャーです)

構造の理解:

  • talk to = 「~に話しかける」という句動詞
  • 目的格の関係代名詞であるため、「to」は文末に置かれる
  • toの目的語(誰に話しかけたか)= the person

例文2:より複雑な例

The company we work for is expanding rapidly.
(私たちが働いている会社は急速に拡大しています)

構造の理解:

  • work for = 「~で働く」
  • 目的格の関係代名詞により、forは文末に置かれる
  • forの目的語 = the company

例文3:会話での自然な使い方

The project I’m responsible for is almost complete.
(私が責任を持つプロジェクトはほぼ完了しています)

感覚的な理解:

  • 前置詞 for が文末に来ているのは、最もカジュアルで自然な英語
  • この表現方法は、ネイティブスピーカーの日常会話では圧倒的に多い

8. 実践演習:PART 1のまとめ

ここまでの学習内容を、実際の場面で活用するための演習を行いましょう。

演習1:2つの文を1つに統合する

練習1:

文1:I have a colleague.
文2:She is very organized.

解答例

I have a colleague who is very organized.
(非常に整理整頓された同僚がいます)

解説:

  • 先行詞は「colleague(同僚)」で人
  • 関係代名詞の直後に「is」という動詞 → 主格
  • who を使用

練習2:

文1:This is the software.
文2:We use it every day.

解答例:

This is the software that we use every day.
(これは毎日使うソフトウェアです)

解説:

  • 先行詞は「software」で物
  • 関係代名詞の直後に「we」という主語 → 目的格
  • カジュアルな文脈のため that を使用
  • または関係代名詞を省略:This is the software we use every day.

練習3:

文1:I work with a team.
文2:The team’s expertise is remarkable.

解答例:

I work with a team whose expertise is remarkable.
(専門知識が素晴らしいチームと働いています)

解説:

  • 先行詞は「team」
  • whoseを使い、「そのチームの専門知識」という所有関係を表現

演習2:フォーマリティレベルに応じた表現の使い分け

場面A:ビジネス報告書での表現

The candidate who was selected for the position has 10 years of experience.
(そのポジションに選ばれた候補者は10年の経験を持っています)

場面B:同じ内容を、オフィスでの雑談で表現

The person we hired has 10 years of experience.
(私たちが雇った人は10年の経験を持っています)

違いの分析:

  • 報告書では、主格の関係代名詞を使い、より正式な構造を保つため「who was selected」と明示
  • 会話では、目的格の関係代名詞を使い、意味が十分伝わるため関係代名詞を省略

演習3:実際のメール例での応用

ビジネスメール(フォーマル):

Dear Mr. Johnson,

I wanted to follow up on the proposal which we discussed at last month’s meeting. The team that you recommended has prepared some excellent recommendations.

Please let me know your thoughts on the attached document.

ジョンソン様へ

先月のミーティングで議論した提案についてのフォローアップをしたいと思いました。あなたが推奨したチームは素晴らしい推奨事項を準備しました。

添付ドキュメントについてのご意見をお知らせください。

分析:

  • whichとthatを組み合わせて使用
  • フォーマルな文脈のためしっかりした構造を保つ

9. 総まとめ:関係代名詞の本質

関係代名詞の学習を通じて理解すべき核となる概念:

  1. 関係代名詞は「2つの文を1つに統合する橋渡し」
    • 重複する情報を避け、より洗練された表現を実現
    • 英語を流暢に話すための必須技能
  2. 3つの主要な関係代名詞
    • who:人に対して使う(フォーマル)
    • which:物・事柄に対して使う(フォーマル)
    • that:人・物両方に使える(最も汎用)
  3. 格による違い
    • 主格:関係代名詞の直後に動詞が来る(省略不可)
    • 目的格:関係代名詞の直後に主語が来る(省略可能)
    • 所有格:whose で表現(省略不可)
  4. 実践的な使い分け
    • フォーマル文脈 → who/which を使用
    • カジュアル文脈 → that を使用、または関係代名詞を省略
    • 迷ったときは → 関係代名詞をそのまま残す方が無難
  5. フォーマリティレベルの感覚
    • 関係代名詞の使い方一つで、文全体の印象が大きく変わる
    • ビジネスメール、報告書では、やや正式な表現を保つことが信頼感を生む

以上が、PART 1:関係代名詞の基本です。

このパートで学んだ内容は、今後の関係副詞(where, when, why)や、より複雑な前置詞+関係代名詞の構文を理解するための基礎となります。

10. 練習問題

Exercise 1:2文を1文にまとめなさい

※最も自然な関係代名詞を使ってください。

  1. I have a colleague.
    He works in marketing.
  2. This is the report.
    It arrived yesterday.
  3. I met a person at the conference.
    I really respect the person.
  4. We are using new software.
    The software is very user-friendly.
  5. I work with a team.
    The team’s track record is excellent.

Exercise 2:適切な関係代名詞を選びなさい

(who / which / that / whose)

  1. The employee (   ) joined our team last month is very talented.
  2. The project (   ) we are working on is quite challenging.
  3. I know a designer (   ) ideas are always innovative.
  4. The document (   ) was submitted yesterday contains important data.
  5. The client (   ) we met yesterday is interested in our proposal.

Exercise 3:主格か目的格かを判断しなさい

下線部の関係代名詞が 主格(S) か 目的格(O) か答えてください。

  1. The manager who leads the team is very experienced.
  2. The software that we purchased last year has been very useful.
  3. The report which arrived this morning is on your desk.
  4. The person who I spoke to yesterday was very helpful.
  5. The colleague whose advice I followed helped me a lot.

Exercise 4:関係代名詞が省略できるか判断しなさい

省略できる場合は、関係代名詞を消した文も書いてください。

  1. The proposal that we discussed yesterday looks promising.
  2. The colleague who works in marketing is very creative.
  3. The client whom I met at the meeting was very polite.
  4. The project that was approved last week has already started.
  5. The software which our company uses is quite reliable.

解答

Exercise 1

  1. I have a colleague who works in marketing.
    → 人+主格 → who
  2. This is the report which arrived yesterday.
    → 物+主格 → which(フォーマル)
  3. I met a person that I really respect at the conference.
    → 目的格 → that(または省略可)
  4. We are using new software that is very user-friendly.
    → 物+主格 → that(口語的)
  5. I work with a team whose track record is excellent.
    → 所有関係 → whose

Exercise 2

  1. who
  2. that(または省略可)
  3. whose
  4. which
  5. that(または省略可)
  • 動詞が直後 → 主格
  • 主語が直後 → 目的格
  • 「~の」 → whose

Exercise 3

  1. 主格(S)
    → who の直後に動詞 leads
  2. 目的格(O)
    → that の直後に主語 we
  3. 主格(S)
    → which の直後に動詞 arrived
  4. 目的格(O)
    → who の直後に主語 I
    ※口語では省略されることが多い
  5. 所有格(whose)
    → 主格・目的格の区別ではなく「所有」

Exercise 4

  1. 省略 可能
    → The proposal we discussed yesterday looks promising.
  2. 省略 不可
    → who は主格(省略不可)
  3. 省略 可能
    → The client I met at the meeting was very polite.
  4. 省略 不可
    → that は主格(was approved)
  5. 省略 可能
    → The software our company uses is quite reliable.
  • 目的格は省略可
  • 主格・whose は省略不可

まとめ

関係代名詞は「情報の継ぎ足し」を楽しむツール

今回のレッスンでは、関係代名詞の基本である以下のポイントを学習しました。

  • 2つの文を1つにする: 重複する名詞を関係代名詞に置き換え、流暢な文を作る。
  • 先行詞による使い分け: 「人なら who」「物なら which」「万能な that」。
  • 「格」の正体: 直後に動詞が来れば「主格」、主語が来れば「目的格」。
  • 省略のコツ: 目的格は省略して話すのがネイティブ流(カジュアルな場面)。
  • 所有格 whose: 人にも物にも使え、「〜の」という帰属関係を表す。

関係代名詞が使えるようになると、長い一文を話せるようになるだけでなく、相手に伝えたい情報を細かく、正確に付け加えられるようになります。

実践!学習アドバイス

関係代名詞を「知識」から「使える武器」に変えるために、以下のステップで練習してみてください。

  1. まずは「that」から使い倒す! 実際の会話では、人にも物にも使える that は非常に便利です。まずは whoか which かで迷って沈黙するよりも、万能な that を使って一文を繋げる練習から始めましょう。
  2. 「情報の継ぎ足し」を意識する 「I have a friend.(友達がいるんだ)」と言った後に、「(どんな友達かというと)…who lives in London.(ロンドンに住んでいる)」と、後から情報を付け足す感覚を養ってください。
  3. 目的格は積極的に省略してみる “The movie that I watched…” よりも “The movie I watched…” と言うほうが、英語のリズムがぐっと良くなります。慣れてきたら、目的格の that や which を抜いて発音する練習をしてみましょう。

次は、場所や時間を詳しく説明できるようになる「関係副詞(where, whenなど)」のレッスンに進みます。関係代名詞の基礎が固まれば、関係副詞の理解も驚くほどスムーズになりますよ!

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