海外の病院で「どこが、どのように痛むのか」を正確に伝えるのは、英語に慣れている人でも非常に緊張するものです。特に、心臓の違和感や突然の腹痛、そして人には相談しにくいデリケートな部位の症状は、一刻も早い正確な伝達が欠かせません。
単に「It hurts(痛いです)」と言うだけでは、医師は適切な診断を下せません。その痛みは「鋭い(sharp)」のか「鈍い(dull)」のか、あるいは「広がっている(radiating)」のか。
本記事では、循環器(心臓・血圧)、消化器(胃腸)、泌尿器・生殖器の3つのカテゴリーに絞り、診察室でそのまま使える実践的な英語表現を徹底解説します。日本人が間違いやすい発音の注意点や、医師とのリアルな会話シミュレーションも用意しました。
この記事を読めば、いざという時にパニックにならず、自分の体の状態をプロフェッショナルに、そして正確に伝える自信がつくはずです。
1. 循環器(心臓・血圧)の症状表現

心臓や血圧に関する症状は、時として命に関わる緊急事態の可能性もあります。正確に症状を伝えることで、適切な診断と治療を受けることができます。
I have chest pain that goes down my arm.
- 発音記号: /aɪ hæv tʃest peɪn ðæt ɡoʊz daʊn maɪ ɑːrm/
- 意味: 腕の方にひびくような胸の痛みがあります
- 解説: この表現は特に重要です。胸から腕への「放散痛」は心筋梗塞などの重大な心疾患のサインである可能性があります。chest painは「胸の痛み」、goes downは「下りていく、広がる」という意味で、痛みが別の場所に広がる様子を表現します。左腕なのか右腕なのかを具体的に伝えることで、診断の重要な手がかりになります。また、医師はよく “Does the pain radiate to your arm?”(腕に放散しますか?)と聞いてくることがあります。
- 例文: I have chest pain that goes down my left arm and jaw.
- 和訳: 胸の痛みが左腕と顎に広がっています。
My heart is racing.
- 発音記号: /maɪ hɑːrt ɪz ˈreɪsɪŋ/
- 意味: 心臓がバクバクしています
- 解説: raceは「猛スピードで走る」という意味から、心拍が異常に速い状態を表します。頻脈や不安による動悸を説明する際の基本表現です。医学用語のtachycardia(頻脈)よりも、患者が使う自然な表現として広く使われています。緊張や運動後のドキドキではなく、病的な頻脈を伝える際によく使われます。
- 例文: Even when I’m resting, my heart is racing.
- 和訳: 安静にしている時でも、心臓がバクバクしています。
My heart sometimes skips a beat.
- 発音記号: /maɪ hɑːrt ˈsʌmtaɪmz skɪps ə biːt/
- 意味: ときどき脈が飛ぶ感じがします
- 解説: skip a beatは文字通り「一拍飛ばす」という意味で、不整脈や期外収縮による症状を的確に表現できます。心臓のリズムが一瞬乱れる感覚を説明する際に非常に便利な慣用表現です。日本語の「脈が飛ぶ」とほぼ同じ感覚で使えます。
- 例文: My heart sometimes skips a beat, especially when I’m stressed.
- 和訳: 特にストレスがあるとき、ときどき脈が飛ぶ感じがします。
I feel palpitations.
- 発音記号: /aɪ fiːl ˌpælpɪˈteɪʃənz/
- 意味: 動悸があります
- 解説: palpitationsは医学用語の「動悸」です。診察室では頻繁に使われますが、日常会話では**”My heart is racing”**の方が自然です。医療従事者に対して使うと、より専門的で正確な印象を与えます。患者が使っても全く問題ありません。
- 例文: I’ve been feeling palpitations for the past week.
- 和訳: この1週間、動悸があります。
I feel faint when I stand up.
- 発音記号: /aɪ fiːl feɪnt wen aɪ stænd ʌp/
- 意味: 立ち上がると気が遠くなるような感じがします
- 解説: feel faintは「気を失いそうな」「目の前が暗くなる」感覚で、起立性低血圧などの症状を説明するのに適しています。faintは「気絶する」という動詞でもありますが、ここでは形容詞として使われています。立ち上がる動作との関連を明確に伝えることで、医師は起立性の問題を疑うことができます。
- 例文: I feel faint and dizzy when I stand up quickly.
- 和訳: 急に立ち上がると、気が遠くなってめまいがします。
2. 消化器(お腹・胃腸)の症状表現

胃腸の症状は海外旅行中によく起こるトラブルの一つです。「お腹が痛い」だけでなく、どのような痛みなのか、どんな症状があるのかを具体的に伝えることが重要です。
I feel nauseous.
- 発音記号: /aɪ fiːl ˈnɔːʃəs/
- 意味: 吐き気がします
- 解説: nauseous(ノーシャス)は「吐き気がする」という形容詞で、医療現場でも日常会話でも広く使われます。発音に注意が必要で、”NAW-shusのように発音します。実際に吐いてはいなくても、気持ち悪い状態を伝える最も一般的な表現です。
- 例文: I feel nauseous after eating that seafood.
- 和訳: その魚介類を食べた後、吐き気がします。
I feel like throwing up.
- 発音記号: /aɪ fiːl laɪk ˈθroʊɪŋ ʌp/
- 意味: 吐きそうな感じがします
- 解説: throw upは「吐く」という口語表現で、吐き気が強い状態を表します。”I feel like ~ing”は「~したい気分だ、~しそうだ」という意味で、差し迫った感覚を表現するのに適しています。nauseousよりも切迫しており、今にも吐きそうだというニュアンスが伝わります。
- 例文: Can you pull over the car? I feel like throwing up.
- 和訳: 車を止めてくれませんか?吐きそうなんです。
I’ve been vomiting.
- 発音記号: /aɪv biːn ˈvɑːmɪtɪŋ/
- 意味: ずっと嘔吐しています
- 解説: vomitは医学的な「嘔吐する」という動詞です。現在完了進行形を使うことで、継続的に嘔吐している状態を表現します。throw upよりもフォーマルで医学的な響きがあります。回数を伝える場合は“I’ve vomited three times today”のように言います。
- 例文: I’ve been vomiting since last night and can’t keep anything down.
- 和訳: 昨夜からずっと嘔吐していて、何も胃に留められません。
I have diarrhea.
- 発音記号: /aɪ hæv ˌdaɪəˈriːə/
- 意味: 下痢をしています
- 解説: 発音は「ダイアリーア」に近く、diary(日記)と混同しないよう注意が必要です。医療現場では必須の単語です。アメリカ英語ではdiarrhea、イギリス英語ではdiarrhoeaとスペルが異なりますが、発音はほぼ同じです。恥ずかしがらずにはっきりと伝えましょう。
- 例文: I’ve had severe diarrhea for two days.
- 和訳: 2日間ひどい下痢が続いています。
I’m constipated.
- 発音記号: /aɪm ˈkɑːnstɪpeɪtɪd/
- 意味: 便秘です
- 解説: “I have constipation“でも通じますが、”I’m constipated“の方が自然で口語的です。形容詞として使う方が一般的で、状態を表すのに適しています。便秘が何日続いているかを伝えると、より診断に役立ちます。
- 例文: I’ve been constipated for almost a week.
- 和訳: もう1週間近く便秘です。
I have stomach cramps.
- 発音記号: /aɪ hæv ˈstʌmək kræmps/
- 意味: お腹がキリキリ痛みます
- 解説: crampsは「けいれん」「ひきつるような痛み」を意味し、腸の痙攣による痛みや生理痛にもよく使われます。stomachは胃だけでなく、お腹全体を指すこともあります。より具体的にはabdominal cramps(腹部のけいれん痛)という表現もあります。胃腸炎や生理痛の痛みによく使われます。
- 例文: I have terrible stomach cramps after meals.
- 和訳: 食後にひどいお腹のけいれん痛があります。
I have a sharp pain in my lower abdomen.
- 発音記号: /aɪ hæv ə ʃɑːrp peɪn ɪn maɪ ˈloʊər ˈæbdəmən/
- 意味: 下腹部に鋭い痛みがあります
- 解説: sharp painは「刺すような鋭い痛み」、lower abdomenは「下腹部(へそより下の部分)」を意味します。虫垂炎(盲腸)などの可能性もあるため、痛みの場所と性質を正確に伝えることが重要です。痛みの種類を表す形容詞には、dull(鈍い)、throbbing(ズキズキする)、burning(焼けるような)などもあります。
- 例文: I have a sharp pain in the right side of my lower abdomen.
I feel bloated.
- 発音記号: /aɪ fiːl ˈbloʊtɪd/
- 意味: お腹が張っています
- 解説: ガスが溜まってパンパンに膨らんだような感覚を表現します。bloatedは「膨張した」という意味の形容詞で、お腹が膨れて不快な状態を表すのに最適です。食後や生理前によく使われる表現です。
- 例文: My stomach feels bloated and uncomfortable.
- 和訳: お腹が張って不快です。
I’ve lost my appetite.
- 意味: 食欲がなくなりました
- 解説: 食欲不振が続いている状態を表します。lose one’s appetiteは「食欲を失う」という慣用表現です。現在完了形を使うことで、過去のある時点から現在まで食欲がない状態が続いていることを示します。体調不良のバロメーターとして医師によく聞かれる項目です。
- 例文: I’ve completely lost my appetite since yesterday.
- 和訳: 昨日から完全に食欲がありません。
I feel full after just a few bites.
- 発音記号: /aɪ fiːl fʊl ˈæftər dʒʌst ə fjuː baɪts/
- 意味: 数口食べただけでいっぱいになってしまいます
- 解説: 早期満腹感を表現する便利なフレーズです。a few bitesは「数口」という意味で、biteは「一口分」を表します。胃の機能低下や胃がんなどの症状として現れることもあるため、医師に伝えるべき重要な情報です。胃の不調を伝えるのに具体的で分かりやすい表現です。
- 例文: Even though I’m hungry, I feel full after just a few bites.
- 和訳: お腹は空いているのに、数口食べるとお腹いっぱいになってしまいます。
I have heartburn.
- 発音記号: /aɪ hæv ˈhɑːrtbɜːrn/
- 意味: 胸やけがあります
- 解説: heartburnは「心臓が燃える」という意味ではなく、胃酸の逆流による胸の灼熱感を指します。一語で表記することに注意してください。逆流性食道炎(GERD)の主要な症状の一つです。心臓(heart)という単語が入っていますが、心臓病ではありません。
- 例文: I get heartburn whenever I drink coffee.
- 和訳: コーヒーを飲むといつも胸やけがします。
3. 泌尿器・生殖器の症状表現

これらの症状は話しにくいトピックですが、感染症など早期治療が重要な場合もあります。英語なら客観的な事実として伝えやすいかもしれません。
It hurts when I pee.
- 発音記号: /ɪt hɜːrts wen aɪ piː/
- 意味: おしっこをするときに痛みます
- 解説: peeはカジュアルな表現ですが、医療現場でも患者が使う分には全く問題ありません。より formal なurinateよりも、感覚を伝えやすいことが多いです。排尿時痛は膀胱炎や尿道炎の典型的な症状です。患者が医師に症状を伝える際には非常によく使われます。
- 例文: It burns and hurts when I pee.
- 和訳: おしっこをする時に焼けるような痛みがあります。
I have to pee very often.
- 発音記号: /aɪ hæv tuː piː ˈveri ˈɔːfən/
- 意味: とても頻繁におしっこに行きたくなります
- 解説: 頻尿の症状をシンプルに表現できます。have toは「~しなければならない」という義務を表しますが、ここでは生理的な必要性を示しています。より具体的に回数を伝える場合は”I have to pee every hour“(1時間ごとにおしっこに行きます)のように言います。
- 例文: I have to pee very often, almost every hour.
- 和訳: ほぼ1時間おきに、頻繁におしっこに行かなければなりません。
I feel a strong urge to pee, but only a little comes out.
- 発音記号: /aɪ fiːl ə strɔːŋ ɜːrdʒ tuː piː bʌt ˈoʊnli ə ˈlɪtəl kʌmz aʊt/
- 意味: 強い尿意があるのに、少ししか出ません
- 解説: 膀胱炎などでよく見られる症状を的確に説明できる重要な表現です。urgeは「衝動、切迫感」という意味で、a strong urge to peeは「強い尿意」を表します。この症状は残尿感とも関連しており、泌尿器科の診断に重要な情報となります。膀胱炎(cystitis)の典型的な症状である「残尿感」や「しぶり腹」の状態を具体的に説明するフレーズです。
- 例文: Even after I go to the bathroom, I still feel a strong urge to pee.
- 和訳: トイレに行った後でも、まだ強い尿意を感じます。
My urine is cloudy / dark / has blood in it.
- 発音記号: /maɪ ˈjʊrɪn ɪz ˈklaʊdi / dɑːrk / hæz blʌd ɪn ɪt/
- 意味: 尿が濁っています/色が濃いです/血が混じっています
- 解説: 尿の外観は診断に重要な情報です。3つの表現は状況に応じて使い分けできます。cloudyは「濁った」、darkは「色が濃い」、has blood in itは「血が混じっている」という意味です。血尿の場合はhematuriaという医学用語もありますが、”has blood in it“の方が分かりやすいでしょう。
- 例文: I noticed that my urine has blood in it this morning.
- 和訳: 今朝、尿に血が混じっていることに気づきました。
I’m leaking urine when I cough or laugh.
- 発音記号: /aɪm ˈliːkɪŋ ˈjʊrɪn wen aɪ kɔːf ɔːr læf/
- 意味: 咳をしたり笑ったりすると尿が漏れます
- 解説: 腹圧性尿失禁を表現します。leakは「漏れる」という動詞で、現在進行形で使うことで継続的に起こっている状態を示します。出産後や高齢者によく見られる症状で、恥ずかしがらずに伝えることが治療への第一歩です。尿漏れ(incontinence)の症状です。
- 例文:I’ve been leaking urine when I sneeze lately.
- 和訳: 最近、くしゃみをすると尿が漏れてしまいます。
I have pain in my lower back on one side.
- 発音記号: /aɪ hæv peɪn ɪn maɪ ˈloʊər bæk ɑːn wʌn saɪd/
- 意味: 片側の腰に痛みがあります
- 解説: 腎臓結石や腎盂腎炎など、片側性の病変を示唆する重要な症状です。lower backは「腰」、on one sideは「片側に」という意味です。より具体的に左右を伝える場合は”on my left side“(左側に)や”on my right side“(右側に)と言います。単なる腰痛ではなく、腎臓トラブルを示唆する重要な表現です。
- 例文: I have a severe pain in my lower back on the right side.
- 和訳: 右側の腰にひどい痛みがあります。
I have unusual vaginal discharge.
- 発音記号: /aɪ hæv ʌnˈjuːʒuəl ˈvædʒɪnəl ˈdɪstʃɑːrdʒ/
- 意味: 普段と違うおりものがあります
- 解説: dischargeは「分泌物」を意味する医学用語です。unusualは「普段と違う、異常な」という意味で、通常と異なる状態を伝えます。色や臭い、量などの変化を具体的に説明すると、より診断に役立ちます。色やにおいが普段と違う場合に”unusual”を使います。
- 例文: I’m concerned about unusual vaginal discharge.
- 和訳: 普段と違うおりものがあり心配です。
I have pain during sex.
- 発音記号: /aɪ hæv peɪn ˈdʊrɪŋ seks/
- 意味: 性交時に痛みがあります
- 解説: 医療現場では重要な症状情報となります。during sexは「性交中に」という意味で、医療現場では一般的に使われる表現です。より formal にはduring intercourseという言い方もあります。感染症や婦人科疾患の可能性があるため、恥ずかしがらずに伝えることが大切です。医師に対してはストレートに伝えて問題ありません。
- 例文: I’ve started having pain during sex recently.
- 和訳: 最近、性交時に痛みを感じるようになりました。
I missed my period.
- 発音記号: /aɪ mɪst maɪ ˈpɪriəd/
- 意味: 生理が来ません
- 解説: miss one’s periodは「生理が来ない」という慣用表現です。periodは「生理、月経」の一般的な言い方で、医学用語のmenstruationよりも日常的に使われます。妊娠の可能性だけでなく、ホルモンバランスの乱れやストレスなど、様々な原因が考えられます。”miss”を使うことで、予定通りに来なかったことを表します。また、生理が遅れている(まだ来ていないが、完全になくなったか不明)場合は My period is late. と表現します。
- 例文: I missed my period last month.
- 和訳: 先月、生理が来ませんでした。
4. 会話例

会話例:アメリカのウォークインクリニックで
Context:
Kenji is on a business trip in Los Angeles. He suddenly feels very sick and goes to a walk-in clinic near his hotel.
1. 受付で症状を伝える
Receptionist: Hi, how can I help you today?
Kenji: Hi… I’m not feeling well.
Receptionist: I see. What seems to be the problem?
Kenji: Since last night, I’ve been vomiting and I have diarrhea.
Receptionist: I’m sorry to hear that. Have you been able to drink water or keep any food down?
Kenji: Not really. I feel nauseous, and whenever I drink something, I feel worse.
Receptionist: Got it. We’ll have a doctor see you soon. Please have a seat and fill out this form.
受付スタッフ:こんにちは。本日はどうされましたか。
ケンジ:こんにちは……。ちょっと体調が悪くて。
受付スタッフ:そうなんですね。どんな症状がありますか。
ケンジ:昨夜からずっと吐いていて、下痢もしています。
受付スタッフ:それは大変ですね。水を飲んだり、食べ物を胃にとどめておくことはできていますか。
ケンジ:あまりできていません。吐き気があって、何か飲むたびに余計につらくなります。
受付スタッフ:わかりました。すぐに医師がお呼びしますので、こちらにおかけになって、この用紙にご記入ください。
2. 医師との会話(消化器症状)
Doctor: Hi, I’m Dr. Miller. I understand you’re not feeling well today.
Kenji: Yes, that’s right.
Doctor: Can you tell me more about your symptoms?
Kenji: Sure. Since last night, I’ve been vomiting, and I have diarrhea. On top of that, I feel like throwing up every time I move around.
Doctor: So you’ve had vomiting and diarrhea since last night. Any stomach pain?
Kenji: Yes, I have stomach cramps, and sometimes I feel bloated after I drink water.
Doctor: How about your appetite?
Kenji: I’ve lost my appetite. Even when I try to eat, I feel full after just a few bites.
Doctor: I see. Have you eaten anything unusual recently?
Kenji: Yesterday I had some seafood at a food truck near the beach. After that, I feel nauseous almost all the time.
医師:こんにちは、ミラーです。今日は体調がよくないと伺いました。
ケンジ:はい、そうなんです。
医師:症状についてもう少し詳しく教えていただけますか。
ケンジ:はい。昨夜からずっと吐いていて、下痢もあります。それに、動くたびに吐きそうな感じがします。
医師:昨夜から嘔吐と下痢が続いているのですね。お腹の痛みはありますか。
ケンジ:はい、お腹がキリキリ痛くて、水を飲んだあとにお腹が張った感じがすることもあります。
医師:食欲はいかがですか。
ケンジ:食欲がありません。食べようとしても、数口食べただけでお腹いっぱいになってしまいます。
医師:なるほど。最近、普段と違うものを食べましたか。
ケンジ:昨日、ビーチの近くのフードトラックでシーフードを食べました。そのあとから、ほとんどずっと吐き気がします。
3. 心臓の症状も伝える
Doctor: I’ll check your stomach and run some tests. Before that, any chest pain, shortness of breath, or heart problems?
Kenji: Actually, today on my way here, my heart was racing, even though I was just sitting in the Uber.
Doctor: Has that happened before?
Kenji: Yes, a few times this month. Sometimes my heart sometimes skips a beat, especially when I’m stressed at work.
Doctor: Do you ever feel like you might pass out?
Kenji: Yes, sometimes I feel faint when I stand up quickly.
Doctor: That’s important to know. Right now, are you having any chest pain?
Kenji: No, I don’t have it now. But last week in Japan, I had chest pain for a few minutes. It didn’t go down my arm, though.
Doctor: Okay. If you ever feel I have chest pain that goes down my arm, especially the left arm, you should call emergency services right away.
医師:お腹を診て、いくつか検査も行います。その前に、胸の痛みや息苦しさ、心臓の問題はありますか。
ケンジ:実は、ここに来る途中、ウーバーに座っていただけなのに、心臓がバクバクしていました。
医師:それは以前にもありましたか。
ケンジ:はい、今月に入って何度かあります。特に仕事でストレスがあるとき、ときどき脈が飛ぶ感じがします。
医師:気を失いそうだと感じることはありますか。
ケンジ:はい、急に立ち上がると、気が遠くなりそうになることがあります。
医師:それは重要な情報です。今は胸の痛みはありますか。
ケンジ:いいえ、今はありません。でも先週日本にいたとき、数分だけ胸が痛くなりました。ただ、腕のほうまでひびくような痛みではありませんでした。
医師:わかりました。もし、腕のほうにひびくような胸の痛みを感じたら、特に左腕に広がるような痛みが出た場合は、すぐに救急に連絡してください。
4. 症状の詳しい説明
Doctor: I’d like to ask a few more questions to understand the pattern. How strong is your stomach pain?
Kenji: The pain is moderate. It’s getting worse compared to this morning.
Doctor: When did all of this start?
Kenji: It started yesterday, about three hours after lunch.
Doctor: Is the pain constant, or does it come and go?
Kenji: It comes and goes. It’s worse after eating, and sometimes when I move around a lot.
Doctor: Where exactly is the pain?
Kenji: Mostly around my belly button, but sometimes lower. When it’s bad, I have a sharp pain in my lower abdomen.
Doctor: Any burning feeling in your chest after you eat or drink coffee?
Kenji: Yes, actually. When I drink coffee at work, I have heartburn.
医師:症状の出方を把握するために、いくつか質問させてください。お腹の痛みの強さはどのくらいですか。
ケンジ:痛みは中くらいの強さです。今朝に比べてひどくなってきています。
医師:これらの症状はいつ始まりましたか。
ケンジ:昨日の、昼食の3時間後くらいに始まりました。
医師:痛みはずっと続いていますか。それとも、出たり引いたりしますか。
ケンジ:出たり消えたりします。食後に悪化して、たくさん動いたときにもひどくなることがあります。
医師:痛みは正確にはどのあたりですか。
ケンジ:主におへそのあたりですが、ときどき下腹部も痛くなります。ひどいときは、下腹部に刺すような鋭い痛みがあります。
医師:食事のあとやコーヒーを飲んだあとに、胸のあたりが焼けるように熱く感じることはありますか。
ケンジ:はい、実はあります。職場でコーヒーを飲むと、胸やけがします。
5. 診断とアドバイス
Doctor: From what you’ve told me, it sounds like you might have a stomach infection, probably from the seafood. I’ll give you some medicine for the vomiting and diarrhea, and we’ll run some basic blood and stool tests.
Kenji: Okay, thank you.
Doctor: Today, drink plenty of water or an electrolyte drink, but take small sips. If it’s getting worse, or if you feel new chest pain that goes down your arm, go to the emergency room immediately.
Kenji: Got it. I’ll be careful.
Doctor: Also, avoid heavy meals. Start with something light like soup or crackers. Once you’ve lost your appetite, it’s important to slowly reintroduce food when you start to feel better.
Kenji: Thank you, doctor. That helps a lot.
医師:今うかがったお話からすると、胃腸の感染症の可能性がありますね。おそらく、シーフードが原因でしょう。吐き気と下痢を抑える薬をお出しします。それから、血液検査と便の検査を行いましょう。
ケンジ:わかりました。ありがとうございます。
医師:今日は水か電解質の入った飲み物を、少しずつこまめに飲んでください。症状が悪化した場合や、新たに腕にひびく胸の痛みを感じた場合は、すぐに救急外来に行ってください。
ケンジ:わかりました。気をつけます。
医師:また、今日は重い食事は避けてください。スープやクラッカーのような軽いものから始めましょう。いったん食欲を失ってしまうと、少しずつ体調がよくなってきたときに、ゆっくり食事を戻していくことが大切です。
ケンジ:ありがとうございます。とても参考になります。
5. 症状をより詳しく説明するコツ

医師により正確な情報を伝えるために、以下の表現も覚えておくと便利です:
症状の程度:
- “The pain is mild / moderate / severe.” (痛みは軽い/中程度/ひどいです)
- “It’s getting worse / better.” (悪化しています/良くなっています)
症状のタイミング:
- “It started yesterday / three days ago / last week.” (昨日/3日前/先週から始まりました)
- “It’s worse in the morning / at night / after eating.” (朝/夜/食後に悪化します)
症状のパターン:
- “It comes and goes.” (出たり消えたりします)
- “It happens when I move / lie down / cough.” (動くと/横になると/咳をすると起こります)
まとめ:正確な英語表現は「自分を守る武器」になる

今回は、より具体的で緊急性の高い「心臓・お腹・デリケートな症状」に関する英語表現をご紹介しました。
- 循環器: 痛みの広がり(goes down the arm)や心拍の違和感を具体的に
- 消化器: 吐き気(nauseous)や便の状態など、具体的な性質を伝える
- 泌尿器・生殖器: 恥ずかしがらず、客観的な事実(hurts when I peeなど)として伝える
医療現場では、難しい単語を完璧に話すことよりも、「何が起きているか」という事実をシンプルに、はっきりと伝えることが最も重要です。
医療英語をマスターするための学習ガイド
ロールプレイ: 今回紹介した会話例を、医師役と自分役に分けて音読してみるのが最も効果的です。
キーワードの書き出し: 自分や家族が持病を持っている場合、その症状に関する単語をスマホのメモ帳に「お守り」として保存しておきましょう。
発音の練習: 特に nauseous や diarrhea など、スペルと発音が乖離している単語は、声に出して3回リピートしてみてください。
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