英語が苦手な日本人向け！話すための簡単英文法のコツ

英会話初心者が、「英会話を身につけよう！」と思い立ち学習を始める時、真っ先に飛びつくのが「英文法」のような気がします。日本人は文法が好きです。英語の勉強と言うと、文法の勉強が頭に浮かぶみたいですが、実際には必要最低限の文法力で十分です。まず、必要最低限の文法力を身につければ、日常会話がスムーズに話せるようになります。

日本人英語学習者が直面する「文法の壁」

日本人の英会話初心者が英語を話そうとすると、正確な文章で話そうと一生懸命努力します。前置詞は何を使うのか、”a”なのか”the”を使うべきなのか、語順はこれで良いのか、など、考え込んでしまって、いつになっても言葉が出て来ないことがあります。恐らく学校教育の影響で「正しい英語をセンテンスではなさいといけない！」と言う、無意識の先入観を持ってしまっているのだと思います。

これから「英会話を身につけよう！」と思う人はこの先入観を排除するところから始めると良いでしょう。とは言え、話せるようになるには、やはり英文法が必要なんじゃないか、と思う人も多いと思います。

でも、よく考えてみてください。日本語のネイティブスピーカーの皆さんが、日本語で家族や友人とコミュニケーションを取る場合に、どのくらいの頻度で、フルセンテンスで、しかも全く文法的ミスの無い、完全な文章で話していますか？

実際に自分が話している日本語を分析してみると、単語やフレーズだけで話していたり、不完全な文章で話していることが多いことに気づくことでしょう。

こんな会話かもしれません。
「昨日の試合見た？」
「見た！」
「凄かったよね？」
「でも、良かったぁ」

かなり普通の会話だと思いますが、全くフルセンテンスで話していません。最後の「でも」なんて、何が「でも」なのか全くわかりません、

また、自分が話そうとする文章が、丁寧かどうか、場面に適切かどうかを、気にする人がいます。例えば、レストランで注文する時には、

「海外旅行に行ってレストランで注文する時に、どの表現を使うのは一番自然ですか？」と言うような質問を受けたことが良くありました。

どれでもいいです！

お店の人からすると、外国から来た旅行者だと分かります。外国語である英語の初心者だという事も分かります。少しくらい、英語のミスがあったところで気にしません。それよりも早く注文してくれた方が助かります！

日本国内で、日本語でオーダーする時に、どのような表現を使いますか？　ファーストフードのお店で、「お忙しいところ恐縮ですが、チーズバーガーを１つ頂けますでしょうか？」なんて言わないですよね？

「頂けますでしょうか？」と「頂けますか？」のどちらの表現が「丁寧だ」とか「ふさわしい」とか、悩まれて、行列作られるくらいなら、お店の人は「指さしてでも注文してくれ！」と思うでしょう。

日本語では、普通に「チーズバーガーひとつ（ください）」って言いますよね？　

英語も同じです。“A Cheeseburger please.”　で全く問題ありません。Aが付いてなかろうが、複数形のsが付いてなかろうが、関係ありません。指１本使えば済む話です。誰も何も気にしません。

パーフェクトなフルセンテンスで話そう、そのために英文法をマスターしよう、と言う先入観を捨てましょう。

英会話に必要な「最低限の文法」とは？

では英会話に必要な「最低限の文法」とはどんな事でしょうか？

実は、ほとんどの初心者は、もうすでに「最低限の文法」を理解しているのです。初心者の場合、中学校で学んだ文法で十分です。中級者でも高校生レベルの文法力で十分です。忘れてしまっている文法事項もあると思うので、思い出してみましょう。

少し具体的に考えてみましょう。「be動詞」「現在形・過去形・未来形」「前置詞の基本」「疑問文・否定文」、このくらいで十分です。英語が苦手だった人でも、なんとなく覚えていると思います。初心者であれば、とりあえずこのくらい理解できていれば十分です。

英会話初心者が、「英会話を身につけよう！」と思い立ち学習を始めた場合、毎日何時間も英語を勉強すると想定している訳ではないと思います。恐らく、出来るだけ苦労せずに最短距離で身につけたいと思っているはずです。まず基本文法だけに集中して文法学習の時間を最小限に抑える事が効率的な学習方法です。

英会話初心者が「最低限の文法」に集中する一番のメリットは、英会話初心者にとって文法よりも大切なことに集中できることです。語学学習で一番大切なことは語彙力です。語彙力強化に集中しましょう。

とは言え、受験勉強のように無理やり英単語を覚える必要はありません。ここで大切な事は、「目的にあった単語・表現を覚える」と言う事です。

「旅行」（と言っても、どこへどんな旅行するのかによっても変わってきます）、「留学」「ビジネス」、それぞれの目的にはそれぞれ必要な単語の種類が変わってきます。

何も基礎単語から順番に覚えていく必要はありません。「旅行」なら「旅行」、「ビジネス」なら「ビジネス」、皆さんの目的にあった、単語集・表現集を見つけて、少しずつ覚えていくようにしてください。

 英会話初心者に役立つ簡単な文法ポイント

もう少し具体的に考えてみましょう。

例えば、「現在形・過去形・未来形」を身につけてしまえば、一つ覚えた表現が3倍に増えます。

1. 私は駅まで歩いて行く。
2. 電車に乗る。
3. 新宿で乗り換える。
4. 東京駅で降りる。
5. メールをチェックする。

これを英語にすると

ですね。現在形だと習慣的に行なっている毎日の行動になります。同じ表現を過去形にすると、

未来形にして明日の予定を話すと、

「なぁーんだ。こんな事か」って思うかもしれません。これがスムーズにできるようになれば良いだけです。

ここでのポイントは、やはり語彙・表現力です。

先ほど説明したように、語学学習で一番大切なことは語彙力です。語彙力強化に集中しましょう。せっかく文法の練習をしているのに、必要のない単語を使っても意味がありません。日常会話に必要な単語や表現を使って練習すべきです。

英会話初心者におすすめの文法書/問題集

必要最低限の英文法を身につけることで、効率よく英会話学習ができます。英会話初心者が、「英会話を身につけよう！」と思い立ち学習を始めた場合、無駄な事を省いて最短距離で身につけられたら良いですよね？

大切なポイントは必要最低限の英文法を身につけつつ、語彙・表現力を強化することです。しかも日常会話ができるようになるために必要な語彙・表現力を強化することです。

受験勉強のように、必死になって英単語を暗記するのではなく、必要最低限の英文法を学びながら自然に覚えられた良いですよね？

私自身、多くの英会話初心者から、文法を身につけて英会話ができるようになるにはどうしたらいいか、質問されてきました。

大抵の場合、中学校の文法問題集を勧めたのですが、どうしても納得いかない部分がありました。初心者には必要のない文法事項がたくさんあるし、語彙が高校受験用になっているからです。

そこで、英会話初心者が、「英会話を身につけよう！」と思い立ち学習を始めた時に、必要最低限の文法を身につけられ、かつ日常会話に必要な語彙力を身につけられるテキストを自分で作ってしまいました。

ここまで読んでくれた熱心な学習者なら、きっと役に立つと思います。