海外での入院生活。体調が悪い中、慣れない環境で過ごすのは、誰にとっても大きな不安を伴うものです。
「術後の痛みが強くなってきたけれど、次の薬まで我慢すべき?」
「一人でトイレに行くのは不安だけど、ナースコールを押してもいいのかな?」……
そんな小さな遠慮や言葉の壁が、回復への妨げになってしまうことも少なくありません。
本記事は、大好評をいただいている「症状を英語で伝える」シリーズの第5弾。今回は【入院生活編】として、痛みや体調の急変を伝える緊急のフレーズから、移動や清潔ケアといった日常生活のサポートを依頼する表現まで、実践的な英語を網羅しました。
医療スタッフは、あなたの回復を支えるパートナーです。自分の状態を正確に伝え、必要な助けを求めることは、患者としての「権利」でもあります。この記事を「言葉のお守り」として、安全で少しでも快適な入院生活を送るためのヒントにしてください。
【ご注意】 本記事は、海外でのコミュニケーションを円滑にするための「英語表現・語彙の学習」を目的としたガイドです。執筆には細心の注意を払っておりますが、医学的な診断や治療法をアドバイスするものではありません。実際の症状については、必ず専門の医療スタッフの指示に従ってください。
1. 痛み・違和感を伝える表現

入院中の痛みや違和感の変化を適切に伝えることは、適切な治療と合併症の早期発見につながります。我慢せずに、変化があったらすぐに看護師に伝えることが大切です。
My pain is getting worse.
- 発音記号: /maɪ peɪn ɪz ˈɡetɪŋ wɜːrs/
- 意味: 痛みが悪化しています
- 解説: get worseは「悪化する」という意味の重要な表現で、現在進行形で使うことで、今まさに痛みが強くなっている状態を伝えます。術後の痛みは時間とともに改善するのが通常ですが、悪化している場合は感染症や合併症の可能性もあるため、すぐに医療スタッフに伝えるべき重要なサインです。痛みの増強は何か問題が起きている可能性を示唆するため、遠慮なく報告しましょう。
- 例文: My pain is getting worse, especially around the surgical site.
- 和訳: 痛みが悪化していて、特に手術部位の周りがひどいです。
The pain medicine isn’t working.
- 発音記号: /ðə peɪn ˈmedɪsɪn ˈɪzənt ˈwɜːrkɪŋ/
- 意味: 痛み止めが効いていません
- 解説: pain medicineは「痛み止め」を意味し、workは薬が「効く」という意味で使われます。鎮痛剤の効果が不十分な場合、用量の調整や別の薬への変更が必要かもしれません。痛みのコントロールは術後回復において非常に重要で、適切な疼痛管理を受けることは患者の権利です。我慢せずにこの表現を使って、より効果的な痛み止めを依頼しましょう。医療スタッフは痛みのコントロールを重視しているため、この訴えを真剣に受け止めてくれます。
- 例文: I took the pain medicine an hour ago, but it isn’t working at all.
- 和訳: 1時間前に痛み止めを飲みましたが、全く効いていません。
The pain came back after the medicine wore off.
- 発音記号: /ðə peɪn keɪm bæk ˈæftər ðə ˈmedɪsɪn wɔːr ɔːf/
- 意味: 薬が切れたら痛みが戻ってきました
- 解説: come backは「戻ってくる」、wear offは「(薬の効果が)切れる、薄れる」という慣用表現です。薬の効果持続時間が短すぎる場合や、投与間隔が適切でない可能性を示唆します。この情報は、痛み止めの投与スケジュールを調整するために重要です。薬の効果が切れる前に次の薬を飲む、あるいは持続性のある薬に変更するなどの対策が取られます。痛みのパターンを正確に伝えることで、より効果的な疼痛管理計画を立ててもらえます。
- 例文: The pain came back after the medicine wore off, even though it’s only been three hours.
- 和訳: まだ3時間しか経っていないのに、薬が切れたら痛みが戻ってきました。
It hurts more when I breathe deeply.
- 発音記号: /ɪt hɜːrts mɔːr wen aɪ briːð ˈdiːpli/
- 意味: 深呼吸すると痛みが増します
- 解説: breathe deeplyは「深呼吸する」という意味で、痛みが特定の動作で悪化することを伝える重要な表現パターンです。胸部や腹部の手術後によく見られる症状ですが、肺炎や胸膜炎などの合併症のサインである可能性もあります。呼吸に伴う痛みは、呼吸器系の問題を示唆する重要なサインとなるため、必ず医療スタッフに伝えましょう。深呼吸は術後の肺合併症予防に重要なので、痛みで深呼吸ができない場合は特に重要な情報です。
- 例文: It hurts more when I breathe deeply or cough.
- 和訳: 深呼吸したり咳をしたりすると、痛みが増します。
My wound feels hot and swollen.
- 発音記号: /maɪ wuːnd fiːlz hɑːt ənd ˈswoʊlən/
- 意味: 傷口が熱を持って腫れています
- 解説: woundは「傷、創部」を意味し、hot(熱い)とswollen(腫れた)は感染症の典型的な兆候(発赤、腫脹、熱感、疼痛)の一部です。創部感染は術後の重要な合併症で、早期発見と治療が必要です。この症状を伝えることで、医師が創部を診察し、必要に応じて抗生物質の投与などの治療を開始できます。感染の兆候は放置すると重症化するため、すぐに報告すべき重要なサインです。
- 例文: My wound feels hot and swollen, and there’s more redness than yesterday.
- 和訳: 傷口が熱を持って腫れていて、昨日より赤みが増しています。
There is fluid coming from my wound.
- 発音記号: /ðer ɪz ˈfluːɪd ˈkʌmɪŋ frəm maɪ wuːnd/
- 意味: 傷口から液体が出ています
- 解説: fluidは「液体、体液」を意味し、創部からの浸出液や膿を指します。come fromは「~から出てくる」という意味です。術後初期には透明な浸出液が少量出ることは正常ですが、量が多い場合、濁っている場合、悪臭がある場合は感染や創離開の可能性があります。液体の色(透明、黄色、緑色、血性など)や量、臭いも併せて伝えると、より正確な評価ができます。創部からの異常な分泌物は感染のサインである可能性が高いため、必ず報告しましょう。
- 例文: There is yellowish fluid coming from my wound, and it has a bad smell.
- 和訳: 傷口から黄色っぽい液体が出ていて、嫌な臭いがします。
I feel a burning sensation when I pee.
- 発音記号: /aɪ fiːl ə ˈbɜːrnɪŋ senˈseɪʃən wen aɪ piː/
- 意味: おしっこをする時に焼けるような感じがします
- 解説: burning sensationは「焼けるような感覚、灼熱感」を意味し、peeは口語で「おしっこをする」という意味です。尿路感染症(UTI)の典型的な症状で、入院中、特にカテーテル使用後によく見られます。尿路感染症は早期治療が重要で、放置すると腎盂腎炎など重篤な状態に進行する可能性があります。この症状があれば、尿検査と抗生物質治療が必要になることが多いため、すぐに報告しましょう。
- 例文: I feel a burning sensation when I pee, and I need to go very often.
- 和訳: おしっこをする時に焼けるような感じがして、とても頻繁にトイレに行きたくなります。
2. 体調の急変・危険サインを伝える表現

これらの症状は緊急性が高く、すぐに医療スタッフに伝える必要があります。遠慮している場合ではありません。ナースコールを押して、はっきりと症状を伝えましょう。
I’m having trouble breathing.
- 発音記号: /aɪm ˈhævɪŋ ˈtrʌbəl ˈbriːðɪŋ/
- 意味: 呼吸が苦しいです
- 解説: have trouble ~ingは「~するのに困難がある」という慣用表現で、breathingは「呼吸」です。呼吸困難は生命に関わる緊急症状で、肺塞栓、心不全、肺炎、気胸など様々な重篤な状態を示唆します。この症状がある場合は、すぐにナースコールを押し、この表現を使って助けを求めてください。医療スタッフは最優先で対応します。息切れの程度や、いつから始まったか、何かきっかけがあったかも伝えると良いでしょう。
- 例文: I’m having trouble breathing, and my chest feels tight.
- 和訳: 呼吸が苦しくて、胸が締め付けられる感じがします。
I feel like I’m going to pass out.
- 発音記号: /aɪ fiːl laɪk aɪm ˈɡoʊɪŋ tuː pæs aʊt/
- 意味: 気を失いそうです
- 解説: pass outは「気絶する、意識を失う」という口語表現で、feel like ~は「~しそうな気がする」という意味です。失神前の状態(前失神状態)は、低血圧、不整脈、脱水、出血など様々な原因で起こります。転倒して怪我をする危険もあるため、この感覚があったらすぐに横になり、ナースコールで助けを求めましょう。意識消失は重大な医学的問題のサインである可能性が高いため、緊急対応が必要です。
- 例文: I feel dizzy and like I’m going to pass out. Can someone help me lie down?
- 和訳: めまいがして気を失いそうです。横になるのを手伝ってもらえますか?
I have sudden chest pain.
- 発音記号: /aɪ hæv ˈsʌdən tʃest peɪn/
- 意味: 突然胸が痛くなりました
- 解説: suddenは「突然の」という形容詞で、chest painは「胸痛」です。突然発症する胸痛は、心筋梗塞、肺塞栓、大動脈解離など、生命に関わる緊急疾患の可能性があります。特に術後は血栓症のリスクが高まっており、胸痛は重大なサインです。この症状が現れたら、すぐにナースコールを押し、この表現を使って緊急性を伝えてください。痛みの性質(鋭い、圧迫される、など)や場所も伝えましょう。
- 例文: I have sudden, severe chest pain that started a few minutes ago.
- 和訳: 数分前に突然、激しい胸の痛みが始まりました。
I feel my heart racing.
- 発音記号: /aɪ fiːl maɪ hɑːrt ˈreɪsɪŋ/
- 意味: 心臓がバクバクしています
- 解説: heart racingは「心臓が速く打つ」という意味で、頻脈や不整脈を表現します。術後の頻脈は、痛み、不安、発熱、脱水、出血、肺塞栓など様々な原因で起こります。特に突然始まった場合や、めまいや胸痛を伴う場合は緊急性が高いです。心拍数の異常は循環器系の問題を示唆する重要なサインで、すぐに医療スタッフに評価してもらう必要があります。
- 例文: I feel my heart racing, and I’m feeling short of breath.
- 和訳: 心臓がバクバクしていて、息切れもします。
I suddenly feel very confused.
- 発音記号: /aɪ ˈsʌdənli fiːl ˈveri kənˈfjuːzd/
- 意味: 突然とても混乱しています
- 解説: confusedは「混乱した、見当識障害のある」という形容詞で、suddenly(突然)を加えることで急性の変化を強調しています。突然の意識混濁や見当識障害は、脳卒中、低酸素、感染症、電解質異常、薬剤の副作用など、重篤な状態を示唆します。特に高齢者では術後せん妄も起こりやすいです。意識レベルの変化は神経学的な緊急事態の可能性があるため、周囲の人が気づいた場合もすぐに医療スタッフに伝えるべきです。
- 例文: I suddenly feel very confused and don’t know where I am.
- 和訳: 突然とても混乱していて、ここがどこだか分かりません。
I can’t move my arm / leg properly.
- 発音記号: /aɪ kænt muːv maɪ ɑːrm / leɡ ˈprɑːpərli/
- 意味: 腕/足がうまく動かせません
- 解説: properlyは「適切に、正常に」という副詞で、運動機能の異常を表現します。突然の運動麻痺は、脳卒中、神経損傷、脊髄圧迫など、緊急対応が必要な状態を示唆します。特に片側性(体の片側だけ)の場合は脳卒中の可能性が高く、一刻を争う緊急事態です。手術後の神経損傷の可能性もあるため、この症状に気づいたらすぐに医療スタッフに伝えましょう。早期治療が予後を大きく左右します。
- 例文: I can’t move my right arm properly, and it feels weak and numb.
- 和訳: 右腕がうまく動かせず、力が入らなくて感覚も鈍いです。
My face feels numb on one side.
- 発音記号: /maɪ feɪs fiːlz nʌm ɑːn wʌn saɪd/
- 意味: 顔の片側が痺れています
- 解説: numbは「感覚がない、痺れた」という形容詞で、on one sideは「片側に」という意味です。顔面の片側性の痺れや麻痺は、脳卒中の典型的な症状の一つで、FAST(Face-Arms-Speech-Time)という脳卒中評価の重要な項目です。「Face」は「顔の麻痺」、「Arms」は「腕の脱力」、「Speech」は「言葉の縺れ」を指します。この症状が現れたら、一刻も早く医療スタッフに伝え、緊急の画像検査と治療を受ける必要があります。脳卒中は時間との勝負で、治療開始が早いほど後遺症が少なくなります。
- 例文: My face feels numb on the left side, and my mouth is drooping.
- 和訳: 顔の左側が痺れていて、口が下がっています。
3. 排泄に関する表現

排泄の問題は話しにくいテーマですが、入院中の重要な健康指標です。便秘や尿閉は術後によく起こる問題で、適切に対処しないと深刻な合併症につながることもあります。遠慮せずに看護師に相談しましょう。
I need help going to the bathroom.
- 発音記号: /aɪ niːd help ˈɡoʊɪŋ tuː ðə ˈbæθruːm/
- 意味: トイレに行くのに手伝いが必要です
- 解説: go to the bathroomは「トイレに行く」という婉曲的な表現で、need help ~ingは「~するのに助けが必要だ」という意味です。術後や体調不良時には、一人でトイレに行くことが困難なことがあります。転倒のリスクもあるため、無理をせずに助けを求めることが重要です。看護師はこのような依頼に慣れており、安全にトイレまで付き添ってくれます。遠慮して我慢すると、膀胱や腸に負担がかかったり、転倒事故につながったりするため、必ず助けを求めましょう。
- 例文: I need help going to the bathroom. I feel too weak to walk alone.
- 和訳: トイレに行くのに手伝いが必要です。一人で歩くには弱りすぎています。
I can’t get out of bed by myself.
- 発音記号: /aɪ kænt ɡet aʊt əv bed baɪ maɪˈself/
- 意味: 一人ではベッドから出られません
- 解説: get out of bedは「ベッドから出る、起き上がる」という句動詞で、by myselfは「一人で、自力で」という意味です。術後や体力低下時には、ベッドから起き上がることすら困難な場合があります。無理に一人で動こうとすると転倒や創部への負担など危険が伴うため、必ず看護師の介助を求めましょう。医療スタッフは患者の安全を最優先に考えており、このような依頼は日常的なことです。
- 例文: I can’t get out of bed by myself. Could someone assist me?
- 和訳: 一人ではベッドから出られません。誰か手伝ってもらえますか?
I’m having trouble urinating.
- 発音記号: /aɪm ˈhævɪŋ ˈtrʌbəl ˈjʊrɪneɪtɪŋ/
- 意味: 排尿が困難です
- 解説: urinateは「排尿する」という医学的な動詞で、have trouble ~ingは「~するのに困難がある」という表現です。術後の尿閉(urinary retention)は特に腹部や骨盤の手術後、また麻酔や鎮痛剤の副作用として起こりやすい合併症です。膀胱が充満しているのに尿が出ない状態は苦痛であり、放置すると膀胱損傷や感染症のリスクもあります。この症状を伝えることで、カテーテル挿入などの適切な処置を受けられます。
- 例文: I’m having trouble urinating. I feel the urge but nothing comes out.
- 和訳: 排尿が困難です。尿意はあるのに何も出てきません。
I haven’t had a bowel movement for three days.
- 発音記号: /aɪ ˈhævənt hæd ə ˈbaʊəl ˈmuːvmənt fɔːr θri deɪz/
- 意味: 3日間排便がありません
- 解説: bowel movementは「排便」を意味する医学的で丁寧な表現です。haven’t had(現在完了形)で、ある期間排便がない状態を表します。術後の便秘は非常に一般的で、麻酔、鎮痛剤、活動量の低下、食事の変化などが原因です。3日以上排便がない場合は医療スタッフに伝え、下剤や浣腸などの処置を受けることが推奨されます。便秘は腹部膨満や不快感だけでなく、術後回復を遅らせる要因にもなります。また、「ガス(おなら)が出たか(passing gas)」も腸閉塞(ileus)を確認する極めて重要な指標です。“I passed gas.” も覚えておきましょう。
- 例文: I haven’t had a bowel movement for three days, and my stomach feels very bloated.
- 和訳: 3日間排便がなくて、お腹がとても張っています。
I had diarrhea.
- 発音記号: /aɪ hæd ˌdaɪəˈriːə/
- 意味: 下痢をしました
- 解説: diarrheaは「下痢」を意味し、過去形で使うことで既に起こったことを報告しています。入院中の下痢は、抗生物質の副作用、感染症(特にクロストリジウム・ディフィシル感染症)、食事の変化などが原因で起こります。頻回の下痢は脱水や電解質異常を引き起こす可能性があるため、回数や性状(水様性、血便など)も併せて報告しましょう。特に抗生物質使用中の下痢は注意が必要です。
- 例文: I had diarrhea three times this morning, and it was very watery.
- 和訳: 今朝3回下痢をして、とても水っぽかったです。
I had an accident in the bed.
- 発音記号: /aɪ hæd ən ˈæksɪdənt ɪn ðə bed/
- 意味: ベッドで失禁してしまいました
- 解説: have an accidentは「失禁する」という婉曲的で丁寧な表現で、直接的な言い方を避けた配慮ある言い回しです。入院中、特に術後や高齢者、意識レベルが低下している場合には起こりうることで、決して恥ずかしいことではありません。看護師はこのような状況に慣れており、速やかに清潔ケアとリネン交換をしてくれます。不快な状態を我慢せず、すぐに知らせることが衛生的にも精神的にも重要です。
- 例文: I’m very sorry, but I had an accident in the bed. I couldn’t make it to the bathroom in time.
- 和訳: 申し訳ないのですが、ベッドで失禁してしまいました。間に合いませんでした。
The catheter is uncomfortable.
- 発音記号: /ðə ˈkæθɪtər ɪz ʌnˈkʌmfərtəbəl/
- 意味: カテーテルが不快です
- 解説: catheterは「カテーテル、導尿管」を意味し、uncomfortableは「不快な」という形容詞です。尿道カテーテルは術後によく使用されますが、違和感や不快感を伴うことがあります。カテーテルによる痛みや強い違和感は、位置のずれや感染の兆候である可能性もあるため、我慢せずに看護師に伝えましょう。位置の調整や、必要に応じて早期抜去を検討してもらえることもあります。
- 例文: The catheter is uncomfortable and causing a burning sensation.
- 和訳: カテーテルが不快で、焼けるような感じがします。
4. 体位変換・移動に関する表現

入院中は、褥瘡(床ずれ)予防や呼吸機能の維持のために、定期的な体位変換が必要です。また、早期離床(早く動き始めること)も回復には重要ですが、安全に行うために看護師の介助が必要な場合が多いです。
Could you help me sit up?
- 発音記号: /kʊd juː help miː sɪt ʌp/
- 意味: 起き上がるのを手伝ってもらえますか?
- 解説: sit upは「起き上がる、上体を起こす」という句動詞で、Could you…?は丁寧な依頼表現です。術後や体力低下時には、横になった状態から上体を起こすことが困難なことがあります。食事や薬を飲む際、また呼吸を楽にするためにも、上体を起こすことが必要です。ベッドの背もたれを上げるだけでなく、身体を支えてもらう必要がある場合もあります。無理に一人で起き上がろうとすると、めまいや転倒のリスクがあるため、必ず介助を求めましょう。
- 例文: Could you help me sit up? I need to take my medication.
- 和訳: 起き上がるのを手伝ってもらえますか?薬を飲まないといけないので。
Could you help me turn on my side?
- 発音記号: /kʊd juː help miː tɜːrn ɑːn maɪ saɪd/
- 意味: 横向きになるのを手伝ってもらえますか?
- 解説: turn on one’s sideは「横向きになる」という表現で、体位変換を依頼する際に使います。長時間同じ姿勢でいると褥瘡(床ずれ)のリスクが高まるため、定期的な体位変換が必要です。また、呼吸が楽になったり、背中の痛みが和らいだりすることもあります。術後や点滴・ドレーンがある場合は、一人で寝返りを打つのが困難なため、看護師の介助が必要です。体位変換は看護ケアの基本で、遠慮なく依頼して構いません。
- 例文: Could you help me turn on my side? My back is getting sore from lying flat.
- 和訳: 横向きになるのを手伝ってもらえますか?仰向けで寝ていて背中が痛くなってきました。
Could you help me stand up?
- 発音記号: /kʊd juː help miː stænd ʌp/
- 意味: 立ち上がるのを手伝ってもらえますか?
- 解説: stand upは「立ち上がる」という句動詞です。術後の早期離床(早く動き始めること)は、血栓予防や肺合併症予防、筋力維持のために非常に重要です。しかし、術後初めて立ち上がる際や、体力が低下している場合は、めまいや転倒のリスクがあるため、必ず看護師の介助のもとで行う必要があります。リハビリテーションの第一歩として、医療スタッフも積極的にサポートしてくれます。
- 例文: Could you help me stand up? I’d like to try walking a little bit.
- 和訳: 立ち上がるのを手伝ってもらえますか?少し歩いてみたいんです。
I feel dizzy when I stand up.
- 発音記号: /aɪ fiːl ˈdɪzi wen aɪ stænd ʌp/
- 意味: 立ち上がるとめまいがします
- 解説: dizzyは「めまいがする」という形容詞で、起立性低血圧による症状を表現します。術後や長期臥床後、また脱水や貧血がある場合、立ち上がった際に血圧が下がり、めまいや立ちくらみを感じることがあります。この症状がある場合は、ゆっくりと段階的に起き上がること、そして必ず介助者がいる状態で立ち上がることが重要です。転倒予防のため、この症状を必ず事前に伝えましょう。
- 例文: I feel dizzy when I stand up, so I need someone to support me.
- 和訳: 立ち上がるとめまいがするので、誰かに支えてもらう必要があります。
I’m afraid of falling.
- 発音記号: /aɪm əˈfreɪd əv ˈfɔːlɪŋ/
- 意味: 転ぶのが怖いです
- 解説: be afraid of ~ingは「~するのが怖い」という表現で、fallingは「転ぶこと」です。転倒への恐怖は、特に高齢者や術後の患者にとって非常に現実的な不安です。この不安を正直に伝えることで、看護師は歩行器や手すりの使用を勧めたり、常に付き添ったりするなど、適切な転倒予防策を講じてくれます。転倒は骨折などの重大な二次的損傷につながるため、不安があれば遠慮なく伝え、十分なサポートを受けることが重要です。
- 例文: I’m afraid of falling because I still feel weak. Can someone walk with me?
- 和訳: まだ体が弱っているので転ぶのが怖いです。誰か一緒に歩いてもらえますか?
5. 清潔・身の回りのケアに関する表現

入院中の清潔保持や快適な環境は、身体的な回復だけでなく、精神的な安寧にも重要です。遠慮せずに必要なケアを依頼しましょう。
I’d like to take a shower. Is that okay?
- 発音記号: /aɪd laɪk tuː teɪk ə ˈʃaʊər ɪz ðæt oʊˈkeɪ/
- 意味: シャワーを浴びたいのですが、大丈夫ですか?
- 解説: I’d like to…は「~したいのですが」という丁寧な希望の表現で、Is that okay?で許可を求めています。入院中のシャワーは、創部の状態や点滴・ドレーンの有無、体力などによって許可されるタイミングが異なります。医師の許可が必要な場合もあるため、まず看護師に確認することが大切です。清潔を保つことは感染予防にも重要で、気分転換にもなります。シャワーが許可されている場合でも、転倒予防のため介助が必要なことがあります。
- 例文: I’d like to take a shower. Is that okay, or do I need to wait?
- 和訳: シャワーを浴びたいのですが、大丈夫ですか、それとも待つ必要がありますか?
Could you help me wash my hair?
- 発音記号: /kʊd juː help miː wɑːʃ maɪ her/
- 意味: 髪を洗うのを手伝ってもらえますか?
- 解説: wash one’s hairは「髪を洗う」という表現です。入院中、特に体力が低下している場合やベッド上での安静が必要な場合、洗髪は一人では困難です。看護師はベッド上での洗髪や、洗髪台での介助を行ってくれます。清潔な髪は気分を良くし、自尊心の維持にもつながるため、遠慮せずに依頼しましょう。ドライシャンプーを使用する場合もあります。
- 例文: Could you help me wash my hair? I haven’t been able to wash it for several days.
- 和訳: 髪を洗うのを手伝ってもらえますか?もう何日も洗えていないんです。
My bandage feels loose.
- 発音記号: /maɪ ˈbændɪdʒ fiːlz luːs/
- 意味: 包帯が緩んでいる感じがします
- 解説: bandageは「包帯、ガーゼ」を意味し、looseは「緩い」という形容詞です。包帯が緩むと、創部の保護が不十分になったり、感染のリスクが高まったりします。また、ドレーンやチューブが固定されている場合は、緩みによって位置がずれる危険もあります。この症状に気づいたら、すぐに看護師に伝えて、包帯を巻き直してもらいましょう。適切な圧迫と固定は創傷治癒にも重要です。
- 例文: My bandage feels loose and seems to be coming off. Could you check it?
- 和訳: 包帯が緩んでいて、取れそうな感じがします。見てもらえますか?
My gown is wet.
- 発音記号: /maɪ ɡaʊn ɪz wet/
- 意味: 病衣が濡れています
- 解説: gownは「病衣、ガウン」を意味し、wetは「濡れた」という形容詞です。発汗、創部からの浸出液、点滴の漏れ、失禁など、様々な理由で病衣が濡れることがあります。濡れた衣服を着続けることは不快なだけでなく、体温低下や皮膚トラブル、感染のリスクもあります。遠慮せずに交換を依頼しましょう。看護師は速やかに清潔な病衣を用意してくれます。
- 例文: My gown is wet from sweating. Could I have a clean one, please?
- 和訳: 汗で病衣が濡れています。きれいなものをもらえますか?
The bed is uncomfortable.
- 発音記号: /ðə bed ɪz ʌnˈkʌmfərtəbəl/
- 意味: ベッドが不快です
- 解説: uncomfortableは「不快な、居心地が悪い」という形容詞です。ベッドの硬さ、シーツのしわ、マットレスの問題など、様々な理由でベッドが不快に感じられることがあります。長時間ベッドで過ごす入院中は、快適な寝具環境が回復にも重要です。この不快感を伝えることで、マットレスの調整、追加のクッション、シーツの交換など、適切な対応をしてもらえます。褥瘡予防のためのエアマットレスが必要な場合もあります。
- 例文: The bed is uncomfortable and too hard. Could I have an extra pillow or cushion?
- 和訳: ベッドが不快で硬すぎます。枕かクッションを追加でもらえますか?
6. 会話例

1. 痛みを伝える場面
P: Excuse me, nurse. My pain is getting worse.
N: I’m sorry to hear that. Where does it hurt the most?
P: Mostly around my stomach, near the incision.
N: I see. On a scale from 0 to 10, how bad is the pain?
P: Maybe an eight. It was a five earlier, but now my pain is getting worse.
N: Okay, I’ll let the doctor know and see if we can adjust your medication.
患者: すみません、ナース。痛みが悪化しています。
看護師: それは大変ですね。一番痛いのはどこですか?
患者: 主にお腹の手術部位の周りです。
看護師: 0から10のスケールで、痛みの強さはどれくらいですか?
患者: たぶん8くらいです。さっきは5だったのに、今は痛みが悪化しています。
看護師: わかりました。医者に伝えて、薬を調整してもらいますね。
2. 痛み止めが効かない場面
P: Hi, sorry to bother you. The pain medicine isn’t working.
N: You took it about an hour ago, right?
P: Yes, I did, but it isn’t working at all.
N: Thank you for telling me. I’ll check your chart and talk to the doctor.
P: Thank you. It’s hard to rest when the pain is this strong.
患者: こんにちは、お邪魔してごめんなさい。痛み止めが効いていません。
看護師: 1時間ほど前に飲みましたよね?
患者: はい、飲んだけど、全然効いていません。
看護師: 教えてくれてありがとう。カルテを確認して医者に相談します。
患者: ありがとう。この痛みだと休めなくてつらいです。
3. 呼吸で痛みが増す場面
P: Nurse, excuse me. It hurts more when I breathe deeply.
N: Does it also hurt when you cough or move?
P: Yes, it hurts when I cough, too.
N: Okay, I’ll have the doctor come and check your chest. For now, try to take slow, gentle breaths.
P: Alright. I just wanted to tell you because it hurts more when I breathe deeply.
患者: ナース、すみません。深呼吸すると痛みが増します。
看護師: 咳をしたり動いたりするときも痛いですか?
患者: はい、咳をするときも痛いです。
看護師: わかりました。医者に胸を診てもらいますね。今はゆっくり優しく呼吸してください。
患者: わかりました。深呼吸すると痛みが増すので伝えたかったんです。
4. トイレとベッドから起き上がる場面
P: Hi, could you come here for a second? I need help going to the bathroom.
N: Of course. Can you walk a little, or do you need a wheelchair?
P: I can’t get out of bed by myself. I still feel weak.
N: No problem. I’ll raise the bed and help you sit up first.
P: Thank you. I was worried about falling if I tried alone.
患者: こんにちは、少し来てもらえますか?トイレに行くのに手伝いが必要です。
看護師: もちろんです。少し歩けますか、それとも車椅子ですか?
患者: 一人ではベッドから出られません。まだ弱気がします。
看護師: 大丈夫です。まずベッドを上げて、起き上がるのを手伝いますね。
患者: ありがとう。一人でやると転びそうで心配でした。
5. 立ちくらみと転倒が怖い場面
N: How are you feeling when you stand?
P: I feel dizzy when I stand up.
N: Okay, then I’ll stay right next to you and hold your arm.
P: Thanks. I’m afraid of falling because my legs still feel weak.
N: I understand. We’ll move slowly and safely, and if you feel worse, tell me right away.
看護師: 立ち上がるとき、どう感じますか?
患者: 立ち上がるとめまいがします。
看護師: わかりました。すぐそばにいて腕を支えますね。
患者: ありがとう。転ぶのが怖いんです、足がまだ弱くて。
看護師: わかります。ゆっくり安全に動いて、何かあったらすぐ教えてください。
6. シャワーや身の回りのケアを頼む場面
P: Excuse me. I’d like to take a shower. Is that okay?
N: Let me check your doctor’s orders… Yes, it’s okay, but you need assistance.
P: Alright. Also, could you help me wash my hair? I haven’t washed it in several days.
N: Sure, we can do that. We can use a shower chair so you don’t have to stand too long.
P: That would be great. I’ll feel much better after that.
患者: すみません。シャワーを浴びたいのですが、大丈夫ですか?
看護師: 医者の指示を確認します…はい、大丈夫ですが介助が必要です。
患者: わかりました。あと、髪を洗うのを手伝ってもらえますか?何日も洗えてないんです。
看護師: もちろんです。シャワーチェアを使えば長く立たなくて済みますよ。
患者: それがいいです。それでスッキリします。
7. 包帯と病衣のトラブルを伝える場面
P: Nurse, could you come here when you have a moment?
N: Yes, what do you need?
P: My bandage feels loose and it seems to be coming off.
N: Let me take a look. Yes, it is a bit loose. I’ll change it for you.
P: Thank you. Also, my gown is wet from sweating.
N: No problem, I’ll bring you a clean gown and help you change.
患者: ナース、お時間あるときに来てもらえますか?
看護師: はい、何かご用ですか?
患者: 包帯が緩んでいる感じがしますし、取れそうです。
看護師: 見てみますね。はい、少し緩んでます。交換しますよ。
患者: ありがとう。あと、病衣が汗で濡れています。
看護師: わかりました。きれいなのを用意して着替えを手伝いますね。
8. ベッドが合わないと伝える場面
P: Excuse me. The bed is uncomfortable.
N: Is it too hard, or is something poking you?
P: It’s very hard, and my back hurts after lying here for a long time.
N: I understand. I can add an extra pillow and see if we can get you a softer mattress.
P: That would really help. The bed is uncomfortable and I can’t sleep well.
患者: すみません。ベッドが不快です。
看護師: 硬すぎますか、それとも何か当たってますか?
患者: とても硬くて、長く寝てると背中が痛いです。
看護師: わかりました。枕を追加して、柔らかいマットレスを用意してみますね。
患者: 助かります。ベッドが不快でうまく眠れません。
7. 症状や要望をより詳しく伝えるコツ

入院中により効果的にコミュニケーションを取るための補足表現をご紹介します:
緊急性を伝える:
- “This is urgent.” (これは緊急です)
- “I need help right away.” (すぐに助けが必要です)
- “This just started suddenly.” (これが突然始まりました)
痛みの程度を伝える:
- “The pain is getting worse / better.” (痛みが悪化しています/良くなっています)
- “It’s unbearable / tolerable.” (耐えられません/耐えられます)
- “It’s a 8 out of 10.” (10段階で8です)
時間的な情報を伝える:
- “It started about an hour ago.” (約1時間前に始まりました)
- “It’s been getting worse since this morning.” (今朝から悪化しています)
- “This happens every time I…” (~するたびにこれが起こります)
丁寧に依頼する:
- “I’m sorry to bother you, but…” (お手数をおかけしますが…)
- “When you have a moment, could you…?” (お時間があるときに…していただけますか?)
- “I hate to ask, but…” (申し訳ないのですが…)
💡 読者の皆様へ
当ブログは、英語学習を通じて皆様の海外生活をサポートすることを目指しています。本記事で紹介したフレーズは、医療現場で意思疎通を助けるためのツールであり、医学的な判断の代わりとなるものではありません。
入院中の不安な症状や身体の変化については、決して自己判断せず、現場の医師や看護師に直接相談するようにしてください。
まとめ:入院中のコミュニケーションが回復への鍵

今回は、入院中に直面するさまざまな場面での英語表現を解説しました。
入院生活において最も大切なのは、「自分の感覚を信じて、遠慮せずに伝えること」です。
- 痛みや違和感の変化は、合併症を防ぐための重要なサイン。
- 呼吸の苦しさやめまいは、一刻を争う緊急事態の可能性。
- 排泄や清潔ケアの依頼は、自尊心を守り、二次的なトラブルを防ぐための正当な要求。
看護師をはじめとする医療スタッフは、こうしたあなたの「声」を待っています。たとえ完璧な文章でなくても構いません。今回ご紹介したフレーズをそのまま使ったり、スマホの画面を見せたりするだけでも、コミュニケーションの質は劇的に向上します。
これで全5回の「症状を英語で伝える」シリーズが完結となります。基本の風邪症状から専門的な検査、そして今回の入院編まで、一連の記事があなたの海外での安心を支えるツールとなれば幸いです。
もしもの時に備えて、ぜひこのページをブックマークし、必要な時にいつでも見返せるようにしておいてくださいね。
関連・関連記事の紹介
今回の内容とあわせて、以下の記事もチェックしておくと、より包括的な医療英語が身につきます。
[症状を伝える①] 基本的な痛みや風邪の症状を伝える表現

[症状を伝える②] 内臓のトラブル(心臓・腹部)に関する表現

[症状を伝える③] 筋肉・皮膚・メンタルヘルスの表現

[必読] 海外の病院を受診する際の流れとマナー

「言葉の壁」が原因で必要なケアを諦める必要はありません。今回学んだフレーズを手に、安心して一歩を踏み出してくださいね。
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このガイドは、35年以上の英語教育経験を持つ矢野晃によって作成されました。数千人の講師を育て数千人の生徒を指導してきた実績に基づく、実践的で効果的な学習方法をお届けしています。








