「もし宝くじに当たったら……」
「もし私があなたなら……」
そんな、「実際にはあり得ないけれど、もしそうだったら」という非現実的な空想を英語で伝えたいとき、あなたならどう表現しますか?
英語学習者にとって大きな壁の一つが「仮定法」です。特に「仮定法過去」は、現在のことなのに過去形を使うという独特のルールがあり、「いつ、どう使えばいいのか混乱してしまう」という声をよく耳にします。
しかし、仮定法過去の正体は「過去の話」ではなく、「現実との距離感」です。
この記事では、仮定法過去の基本構造はもちろん、
- なぜ過去形を使う必要があるのか?
- would, could, mightはどう使い分けるのか?
- If I were you の「were」に隠された真実とは?
といった疑問を、中級者の方向けに分かりやすく、かつ実践的な例文とともに解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたの感情や理想をより豊かに、そして正確に英語で表現できるようになっているはずです。それでは、仮定法過去の世界を一緒に紐解いていきましょう。
1. 仮定法過去の基本構造と意味

1.1 仮定法過去とは何か
仮定法過去(Second Conditional)とは、現在の事実と異なることを想像して話す表現です。
重要なのは、名前に「過去」が入っていますが、これは時制名ではなく、「現実と違う」という意味を表すために過去形を使うという意味なのです。
つまり:
- 直説法(現在の条件文): 「もし明日雨が降ったら……」→ 現実的、起こりうる
- 仮定法過去: 「もし今雨が降ったら……」→ 非現実的、現在の事実とは異なる
1.2 基本構造
仮定法過去の基本パターン
if + 主語 + 過去形 → 主語 + would/could/might + 動詞の原形
例えば:
If I had a lot of money, I would travel around the world.
(もしお金がたくさんあれば、世界中を旅するのに。)
💡 実際は「お金がない」という事実がある。だから過去形を使い、仮定法で表現する。
1.3 時制と意味のズレ:なぜ過去形なのか
ここが多くの学習者が混乱するポイントです。仮定法過去は「過去」ではなく「現在」について話しているのに、なぜ過去形を使うのでしょうか。
答えは:「過去形は現実と距離のある表現」だからです。
| 時制 | 意味 | 現実性 |
|---|---|---|
| If it rains tomorrow… | 「もし明日雨が降ったら」 | 現実的・起こりうる |
| If it rained now… | 「もし今雨が降ったら(降っていないけど)」 | 非現実的・実際は違う |
つまり、過去形を使うこと自体が「これは実現していない想像です」というシグナルを送っているのです。
2. 基本例文と詳細解説

2.1 願望・夢に関する例文
If I had more free time, I would travel more often.
(もっと自由な時間があれば、もっと旅行するのに。)
💡 実際は「自由な時間がない」状況。仕事や家事で忙しい。
If I were a professional musician, I would perform in concert halls around the world.
(もしプロのミュージシャンだったら、世界中のコンサートホールで演奏するのに。)
💡 「were」に注目。be動詞の仮定法過去は「was」ではなく「were」を使う。
注意:ただし、現代英語(特に口語)では If I was… が非常に一般的であるため、wasは間違いではないが、フォーマルではwereが標準
If I could speak ten languages, I could communicate with anyone in the world.
(10言語話せたら、世界中の誰とでも会話できるのに。)
💡 「could」は仮定法過去で「できたら」という仮定の能力を表す。
2.2 状況の後悔や惜しい思い
If my company paid better, I might stay longer.
(給料がもっと良ければ、もっと長く働くかもしれない。)
💡 「might」は確実性が低い可能性を示す。転職を本気で考えているニュアンス。
If my parents understood how busy I am, they wouldn’t worry so much.
(親が自分の忙しさをわかってくれれば、そんなに心配しないのに。)
💡 「wouldn’t」で否定。親の心配が続いている現在の状況を表している。
2.3 能力や状態に関する例文
If I could go back in time, I would choose a different career path.
(もし時間を遡ることができたら、別のキャリアパスを選ぶのに。)
💡 空想的だが、現在の後悔を表現している。
If I didn’t have this responsibility, I would quit my job and start my own business.
(この責任がなければ、仕事を辞めて自分のビジネスを始めるのに。)
💡 実際は責任がある状態。それを言及することで現在の葛藤を表現。
3. be動詞の特殊な形:「If I were you」

重要なルール:仮定法過去では、be動詞の主語が一人称(I)でも、「was」ではなく「were」を使います。これは仮定法特有の形で、文法的な正確性の象徴です。
3.1 基本パターン
If I were you, I would talk to my manager about the problem.
(私があなただったら、マネージャーに問題について相談するでしょう。)
💡 これはアドバイスを与える典型的な表現。「I’m not you」という現実があるからこそ成立。
If I were a CEO, I would invest heavily in employee development.
(もしCEOだったら、従業員の育成に大きく投資するのに。)
💡 「were」の使用で、「でも、私はCEOではない」というニュアンスが自動的に伝わる。
3.2 「It」や「he/she」の場合も「were」
実は、仮定法過去では、すべてのbe動詞が「were」になります。ただし、日常会話では「was」を使う人も多くいます。
❌ 会話的(正式ではない)
If I was in your situation…
(もし私があなたの状況だったら……)
✅ 正式(推奨)
If I were in your situation…
(もし私があなたの状況だったら……)
試験やフォーマルなライティングでは「were」を使いましょう。ただし、ネイティブの日常会話では「was」も使われることがあります。
4. 助動詞による意味の違い

4.1 would を使う場合(確実な結果)
wouldは、仮定法過去で最も基本的で頻繁に使われます。「〜するだろう」と、条件が成立したら確実に起こると考えられる結果を表します。
If we moved to a smaller apartment, we would save a lot of money.
(もっと小さなアパートに引っ越したら、たくさんお金を節約できるのに。)
💡 現在の事実:大きなアパート、高い家賃。引っ越したら「必ず」節約できる。
If you didn’t work so hard, you would have more time for your family.
(そんなに一生懸命働かなかったら、家族との時間がもっとあるのに。)
💡 否定形での使用。仕事の量が減ったら「必ず」時間が増える。
4.2 could を使う場合(可能性・能力)
couldは、仮定法過去で「できたのに」という可能性や能力を表します。直説法(現在の条件文)の「can」に相当します。
If I had more confidence, I could speak in public without getting nervous.
(もっと自信があれば、緊張せずに人前で話せるのに。)
💡 実際は「自信がない」。その結果、可能性(話す能力)が損なわれている。
If we had access to better resources, we could produce higher-quality products.
(もしより良いリソースにアクセスできたら、高品質の製品を生産できるのに。)
💡 ビジネスシーン。リソースという条件により「可能」になることを表現。
4.3 might を使う場合(不確実性)
mightは、条件が成立したときに起こるかもしれない可能性がある(確実ではない)ことを表します。would よりも確実性が低くなります。
If I had more energy, I might be able to exercise more regularly.
(もっと元気があれば、もっと規則的に運動できるかもしれない。)
💡 実際に運動できるかは、元気以外の要因にも依存する可能性。
If my neighbor were friendlier, we might get along better.
(隣人がもっと友好的だったら、もっとうまくやっていけるかもしれない。)
💡 「もしかして」というニュアンス。友好的でも他の要因で相性が悪い可能性がある。
5. 実践的な会話シーン別活用法

5.1 シーン1:職場での理想と現実
A: I’m so stressed about this project. The deadline is impossible.
B: If you had more budget for hiring additional staff, would the deadline seem more manageable?
A: Definitely. If we could hire two more people, we would easily meet the deadline.
A:このプロジェクトについてすごくストレスを感じています。締め切りが不可能です。
B:もし追加の人員を雇う予算があれば、締め切りはもっと管理しやすく見えますか?
A:確実にそうです。あと2人雇えたら、簡単に締め切りに間に合わせられるのに。
💡 分析: この会話では、AとBが「もし条件が異なったら」という仮定で現在の問題を分析しています。こうした職場の課題解決シーンでは、仮定法過去は非常に有効です。Aが「would easily meet」と言うことで、強い確信を表現しています。
5.2 シーン2:恋人・夫婦間の理想と現実
A: I wish we could spend more time together. I feel like I barely see you anymore.
B: I know. If my job wasn’t so demanding, I would come home earlier and we could have dinner together every night.
A: That would be nice. And if you weren’t always thinking about work, we could actually enjoy our time together.
A:もっと一緒に時間が過ごせたらいいのに。もうほとんど会ってないような気がする。
B:わかってるよ。もし仕事がそんなに大変じゃなかったら、もっと早く帰宅できて、毎晩一緒に食事ができるのに。
A:そうだったらいいね。そして、もし仕事のことをいつも考えてなかったら、一緒に過ごす時間を本当に楽しめるのに。
💡 分析: この会話は現在の複雑な感情を反映しています。二人は「もし条件が違ったら」という仮定で、相手への理解を深めています。AとBの両方が仮定法過去を使うことで、相互の期待と現実のギャップを言語化している。これは感情を安全に表現する方法でもあります。
5.3 シーン3:友人間の相談・アドバイス
A: I’m thinking about changing careers, but I’m scared. What do you think I should do?
B: If I were in your position, I would talk to people who have already made the switch. Get their perspective.
A: That’s a good idea. If I could get their advice, I would feel much more confident about the decision.
A:キャリアチェンジを考えているんだけど、怖いんだ。どう思う?
B:もし僕があなたの立場だったら、すでに転職した人たちと話すよ。彼らの視点をもらう。
A:いい考えだ。もし彼らのアドバイスが得られたら、その決断についてもっと自信が持てるのに。
💡 分析: Bの「If I were in your position」はアドバイスの古典的な開き方です。友人の立場に自分を置き換えることで、より親密で信頼できるアドバイスになります。Aの応答「If I could get their advice」は条件付きの期待を表現しており、実際に行動を起こそうとするニュアンスが伝わります。
5.4 シーン4:親と子どもの理想的な関係
Parent: I’m worried about your future. You spend too much time playing video games.
Child: If you understood that I’m stressed with school, you wouldn’t worry so much. Gaming helps me relax.
Parent: Well, if you studied more and gamed less, your grades would improve, and then I wouldn’t need to worry.
親:お前の将来が心配だ。ビデオゲームに時間を使いすぎている。
子:もし僕が学校でストレスを感じてるってわかってくれたら、そんなに心配しないでしょ。ゲームはリラックスを助けてくれる。
親:ふむ。もしお前がもっと勉強してゲームをもっと減らしたら、成績は上がるし、そしたら心配する必要がなくなるんだ。
💡 分析: この会話は親子の考え方の相違を反映しています。双方が「もし相手がこうしてくれたら」という仮定を提示することで、自分の立場を主張しています。仮定法過去が会話の複雑さを示す適切な道具となっており、双方の気持ちを傷つけずに対立を表現できています。
この文脈では、「(今)理解してくれていない」というニュアンスを強めるため、If you only understood や、状態を表す If you realized なども自然です。
5.5 シーン5:社会的・全般的な想像
A: What would you do if you won the lottery?
B: If I had that much money, I would travel around the world and help some charities. What about you?
A: If I could go anywhere, I would probably go to Asia and stay for a year. Maybe I could even learn a new language.
A:宝くじに当たったら何をする?
B:そんなにお金があったら、世界中を旅して慈善団体を手伝うね。君は?
A:どこへでも行けたら、おそらくアジアに行って1年滞在するね。もしかして新しい言語も学べるかもしれない。
💡 分析: この会話は完全に非現実的な想像の領域ですが、仮定法過去が自然に使われています。「Would you do」から始まる質問は、仮定法過去の典型的な使い方です。会話が続くにつれて、双方が夢や希望を共有する場面となっており、仮定法過去が感情的な共有を可能にしていることがわかります。
6. if節の置き方と文の構造

6.1 if節が最初の場合(フォーマル)
If my boss were more understanding, I would feel happier at work.
(上司がもっと理解ある人だったら、仕事で幸せを感じるのに。)
💡 if節を最初に置くと、より構造が明確で、やや正式なトーンになります。
6.2 if節が最後の場合(より会話的)
I would feel happier at work if my boss were more understanding.
(上司がもっと理解ある人だったら、仕事で幸せを感じるのに。)
💡 結果を先に述べることで、より会話的で自然な流れになります。
コンマのルール: if節が前に来る場合はコンマが必要ですが、後ろに来る場合は通常コンマを使いません。
7. よくある誤りと正しい用法

7.1 誤用パターン1:if節に would を入れる
❌ 間違い
If I would have more money, I would buy a house.
✅ 正しい
If I had more money, I would buy a house.
解説: 仮定法現在と同じように、if節には would は絶対に使いません。if節では過去形を使い、主節で would を使うのが正しい構造です。
7.2 誤用パターン2:be動詞を「was」にする(フォーマルな文脈では不適切)
❌ より不正確
If I was you, I would talk to the manager.
✅ 正しい
If I were you, I would talk to the manager.
解説: 仮定法過去では、すべての人称で be動詞は「were」を使うのが正式です。「was」は日常会話では使われることもありますが、試験やフォーマルライティングでは「were」を使いましょう。
7.3 誤用パターン3:時制が混在している
❌ 間違い
If I have time, I would call you.
✅ 正しい
If I had time, I would call you.
解説: 仮定法過去では、if節に現在形を混ぜてはいけません。両方の時制が統一されている必要があります。「have」は直説法(現在の条件文)で、この文脈では不適切です。
7.4 誤用パターン4:否定形の間違い
❌ 不自然
If I didn’t had a job, I would travel.
✅ 正しい
If I didn’t have a job, I would travel.
解説: 否定形の場合、「didn’t have」という過去形になります。
8. would/could/might の使い分け:ニュアンス比較

8.1 同じ条件での表現の違い
以下のシナリオで、同じ条件に対して異なる助動詞がどのような違いを生み出すかを見てみましょう。
シナリオ:もし英語がもっと上手だったら……
- 1. 確実性が高い
If I spoke English better, I would apply for the international position.
(英語がもっと上手なら、その国際的なポジションに応募するだろう。)→ 確実性が高い:英語が上手になったら、確実にそうする。強い決定。
- 2. 可能性を強調
If I spoke English better, I could apply for the international position.
(英語がもっと上手なら、その国際的なポジションに応募できるのに。)→ 可能性を強調:英語が上手になったら、それが可能になる。現在の障害を表現。
- 3. 不確実性
If I spoke English better, I might apply for the international position.
(英語がもっと上手なら、その国際的なポジションに応募するかもしれない。)→ 不確実性:英語は必要だが、他の要因(経験不足など)で迷っている可能性。
8.2 実践的な使い分けガイド
| 助動詞 | 確実性 | 用途 | 例 |
|---|---|---|---|
| would | 高い | 確実な結果、計画、強い意思 | If I had a car, I would drive to work. |
| could | 中程度 | 能力、可能性、障害の除去 | If I had a car, I could visit my parents more often. |
| might | 低い | 不確実な可能性、躊躇、複雑さ | If I had a car, I might go on road trips. |
9. 仮定法過去の複合形:過去へのつながり

9.1 「過去の決定が現在に影響している」表現
時には、過去の仮定(if + had + p.p.)が現在の状態につながることがあります。これを「混合仮定(Mixed Conditional)」と呼びます。詳しくはPART3で学びますが、ここで簡単に紹介します。
If I had taken that job in Tokyo, I would be living there now.
(あの時東京の仕事を受けていたら、今はそこに住んでいるのに。)
💡 過去の決定(if + had taken)が現在の状況(would be living)に影響している。
10. 実践練習:ニュアンスを掴むための複数表現

10.1 実践演習1:同じ状況での表現の違い
シナリオ:昇進の機会について
表現1:強い確信
If I got promoted, I would take the job and move to the headquarters.
(昇進したら、その仕事を引き受けて本社に引っ越すだろう。)
→ 決定がほぼ決まっている。迷いがない。
表現2:可能性を強調
If I got promoted, I could finally afford a bigger house.
(昇進したら、やっとより大きな家を買う余裕ができるのに。)
→ 昇進が現在の経済的制約を解決することを強調。
表現3:不確実性を表現
If I got promoted, I might consider moving, but I’m not sure yet.
(昇進したら、引っ越しを検討するかもしれないけど、まだわからない。)
→ 昇進が実現しても、他の要因で判断が変わる可能性。
11. 仮定法過去を使わない誤解しやすい表現

11.1 仮定法現在との区別
「もし〜なら」という日本語は直説法(現在の条件文)と仮定法過去の両方を指すことができるため、注意が必要です。
- 「もし明日雨が降ったら」
❌ 混同しやすい
If it rained tomorrow, I would stay home.
(不自然:明日のことなのに過去形)
✅ 正しい
If it rains tomorrow, I will stay home.
(直説法(現在の条件文):未来の実現可能性)- 「もし今雨が降ったら」
❌ 混同しやすい
If it rains now, I will stay home.
✅ 正しい
If it rained now, I would stay home.
(仮定法過去:現在の非現実性)(不自然:実際は降っていない)
12. 実践会話練習:実際のシーンで使う

12.1 ビジネスミーティングでの活用
Manager: We need to cut costs. Any ideas?
Employee 1: If we outsourced the design work, we would save about 30% on labor costs.
Manager: Good point. But what about quality control?
Employee 2: If we outsourced to a reliable vendor, we could maintain quality and still save money.
Manager: Interesting. If you can find such a vendor, we might consider it for the next quarter.
マネージャー:コストを削減する必要があります。何かアイデアありますか?
従業員1:もしデザイン作業を外注化したら、労働コストの約30%を節約できるのに。
マネージャー:いいポイントだ。でも品質管理はどうなるの?
従業員2:もし信頼できるベンダーに外注化したら、品質を維持しながらお金を節約できるのに。
マネージャー:興味深い。そのようなベンダーを見つけることができたら、次の四半期に検討するかもしれません。
💡 学習ポイント: このミーティングでは、複数の仮定法過去が使われていますが、それぞれが異なるニュアンスを持っています。Employee1は「would save」で確実性を、Employee2は「could maintain」で可能性を強調し、ManagerはPRACTICEすることへの不確実性を「might consider」で表現しています。
12.2 日常生活での活用
Friend 1: I’m exhausted from work. I need a vacation so badly.
Friend 2: If you took two weeks off, you would feel so much better. You need rest.
Friend 1: I know, but if I left, everything would fall apart without me.
Friend 2: That’s not true. If you had more faith in your team, you would realize they can handle it.
Friend 1: You’re right. Maybe if I talked to my manager about taking time off, it would be possible.
和訳
友人1:仕事で疲れ果てています。本当に休暇が必要です。
友人2:もし2週間休暇を取ったら、ずっと気分がよくなるのに。休息が必要だ。
友人1:そうだけど、もし僕が去ったら、僕がいないと全てが崩れ落ちるんだ。
友人2:そんなことない。もしあなたのチームをもっと信頼したら、彼らがそれを処理できることに気づくのに。
友人1:その通りだ。もしマネージャーに休暇を取ることについて話したら、それが可能になるかもしれない。
13. 学習まとめと重要ポイント

| 項目 | 重要ポイント |
|---|---|
| 基本構造 | if + 過去形, would/could/might + 動詞の原形 |
| 意味 | 現在の事実に反する非現実的な仮定 |
| be動詞 | すべての人称で「were」を使う(正式には) |
| if節での禁止事項 | would, could, might は使わない |
| 主節の助動詞 | would(確実), could(可能), might(不確実) |
| if節の位置 | 文頭か文末、どちらでもOK(文頭の場合はコンマ必要) |
14. よくある誤りと修正ポイント総括

| 誤り | 修正 | 解説 |
|---|---|---|
| If I would have more money… | If I had more money… | if節には would は使わない |
| If I was you… | If I were you… | 仮定法では be動詞は were を使う |
| If he have time… | If he had time… | if節は過去形。現在形は使わない |
| If I don’t have money, I would buy it. | If I didn’t have money, I would buy it. | 時制が混在している。統一が必要 |
| If you studied hard, you might pass. | If you studied hard, you would pass. | 「might」よりも「would」が自然な場合がある |
練習問題

練習問題①【基本構造:穴埋め】
次の文が仮定法過去になるように、適切な形の動詞を入れてください。
- If I ______ (have) more time, I ______ (learn) to play the guitar.
- If she ______ (be) taller, she ______ (become) a professional basketball player.
- If we ______ (not have) this responsibility, we ______ (travel) around the world.
- If my parents ______ (understand) my dreams, they ______ (support) me more.
- If I ______(be) you, I ______ (take) a completely different approach.
練習問題②【助動詞のニュアンス選択】
日本語に最も自然に合う英文を、(a)〜(d)から選びましょう。
- 「もしお金がたくさんあれば、たくさん旅行するだろう。」
- If I had a lot of money, I will travel a lot.
- If I have a lot of money, I would travel a lot.
- If I had a lot of money, I would travel a lot.
- If I had a lot of money, I might travel a lot.
- 「もし英語が上手だったら、その仕事ができるのに。」
- If I spoke English well, I would get that job.
- If I spoke English well, I could get that job.
- If I spoke English well, I might get that job.
- If I had spoken English well, I would get that job.
- 「もし親がもっと理解ある人だったら、どんなに良かったろう。」
- If my parents were more understanding, I would be happier.
- If my parents was more understanding, I would be happier.
- If my parents are more understanding, I would be happier.
- If my parents would be more understanding, I would be happier.
練習問題③【誤り訂正】
仮定法過去として不自然・不正確な点を修正してください。
- If I would be rich, I would buy a house.
- If she had more confidence, she might speaking English in public.
- If we moved to a bigger office, our productivity would increase.
- If I was you, I would not accept that offer.
- If you didn’t work so hard, you have more free time.
練習問題④【実践英作文:日本語を英語に】
次の日本語を自然な仮定法過去で英語にしてください。
- もしお金の心配がなければ、今すぐ仕事を辞めるのに。
- もし私があなただったら、その人に率直に話すでしょう。
- もし時間があれば、毎日運動できるのに。
- もし別の人生が選べたら、どうする?
- もし誰も反対しなかったら、私たちはこのプロジェクトを進めることができるのに。
練習問題⑤【ニュアンス比較】
同じ条件に対して、(a) would / (b) could / (c) might を使った3つの文を作ってください。それぞれのニュアンスの違いを説明しましょう。
条件:もし私に才能があれば……
- (確実性が高い)
- (可能性を強調)
- (不確実性を表現)
解答例
練習問題①【基本構造:穴埋め】解答
- had / would learn
- were / would become
- didn’t have / would travel
- understood / would support
- were / would take
解説: すべて「if + 過去形」と「would/could + 動詞原形」の組み合わせです。特に2番と5番のbe動詞は「were」になることに注意。3番と4番の否定形も「didn’t have」「didn’t understand」という過去形になっています。
練習問題②【助動詞のニュアンス選択】解答
- c
仮定法過去の基本的な形で、「would」で確実な結果を表します。aは時制混在(will)、bは時制混在(have)、dは可能性が低い表現になってしまいます。 - b
「could」で「可能性」を強調します。「その仕事ができるのに」という意味なので、「could」が最適です。 - a
「be動詞は were」のルールに従い、「would」で確実な結果を表します。
練習問題③【誤り訂正】解答
- If I were rich, I would buy a house.
「would be」はif節にあるため「were」にします。 - If she had more confidence, she could speak English in public.
「might speaking」は不正確。「could speak」または「might speak」が正しい。 - ✓ 正しい(この文は完全に正確です)
仮定法過去が正しく使われています。 - If I were you, I would not accept that offer.
be動詞は「was」ではなく「were」を使います。 - If you didn’t work so hard, you would have more free time.
主節の時制が現在形になっている。「would have」で統一する必要があります。
練習問題④【実践英作文】解答例
- If I didn’t have to worry about money, I would quit my job immediately.
- If I were you, I would tell him honestly.
- If I had more time, I could exercise every day.
- If I could choose a different life, what would I do?
- If no one opposed, we would be able to proceed with this project.
解説: 日本語の「〜ないなら」「〜だったら」を仮定法過去で表現しました。各文が正しく「if + 過去形」と「主節の助動詞+動詞原形」の構造になっています。
まとめ

今回の学習ポイント:仮定法過去の3つの柱
仮定法過去を使いこなすために、以下の3点をしっかり押さえておきましょう。
- 「現在の非現実」を表す: 過去のことではなく、「今はそうではないけれど……」という現在の仮定を表します。
- 過去形は「距離」のサイン: 過去形を使うことで「これは現実ではありませんよ」というシグナルを相手に送っています。
- 助動詞で意思を込める: 「だろう(would)」「できるのに(could)」「かもしれない(might)」を使い分けて、ニュアンスに彩りを添えましょう。
学習のアドバイス
仮定法過去を自分のものにする一番の近道は、「自分自身の非現実的な願い」を口に出してみることです。「If I had a month-long vacation…(もし1ヶ月の休みがあったら……)」など、あなたの日常に即した英文を作ってみてください。
もし文法構造で迷ったら、「現実(現在形)から一歩後ろに下がる(過去形)」というイメージを思い出してくださいね。
次のステップへ
仮定法過去の「現在の仮定」をマスターしたら、次は「過去の後悔」を表現する方法を学びましょう。
- 【次回予告】PART3:仮定法過去完了完全ガイド 「あの時、ああしていれば……」という過去の事実に反する後悔や振り返りを表現する方法を詳しく解説します。
- 【復習】PART1:直説法と仮定法現在 「もし明日雨が降ったら」のような、現実に起こりうる条件設定の復習はこちらから。
英語の表現の幅を広げ、より深いコミュニケーションを楽しんでいきましょう!


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