「関係代名詞のカンマって、あってもなくても同じじゃないの?」
「テストのために覚えたけど、日常会話でどう使い分ければいいか分からない…」
英語を学習していて、こんな悩みを感じたことはありませんか?
実は、関係代名詞には「制限用法(限定用法)」と「非制限用法(継続用法)」の2種類があり、カンマ一つあるかないかで、伝えたい内容が全く別物になってしまうことがあるのです。
例えば、次の2つの文の違いを説明できるでしょうか?
- My brother who lives in Osaka is a teacher.
- My brother, who lives in Osaka, is a teacher.
実は1つ目の文は「他にも兄弟がいる」ことを示唆し、2つ目の文は「兄弟は一人だけ」という前提があります。 このように、関係代名詞を正しく使い分けることは、単なる文法ルールの遵守ではなく、あなたの意図を正確に伝えるための「知的で強力な武器」になります。
この記事では、そんな「制限用法」と「非制限用法」の本質的な違いを、以下のポイントで分かりやすく解説します。
- 「どの〇〇か」を絞り込む制限用法と「ちなみに…」と補足する非制限用法
- thatが使える場合、使えない場合の鉄則ルール
- 新情報 vs. 背景情報:リスナーが受ける印象の違い
- カンマと「ポーズ(間)」の重要な関係
豊富な例文と練習問題を通して、今日から自信を持って関係代名詞を使い分けられるようになりましょう!
1. 制限用法(限定用法)- Restrictive Relative Clause

基本概念:「どの〇〇?」という限定
制限用法の最大の特徴は、関係節がなければ、どの名詞を指しているのか不明確になるということです。関係節が「名詞の意味を絞り込む」働きをします。
My colleague who works in Tokyo is really talented.
(東京で働く方の同僚が本当に優秀だ)
このセンテンスでは、「who works in Tokyo」がなければ、複数いる同僚の中でどの同僚を指すのか不明確です。つまり、この関係節は不可欠な情報です。
文法的特徴
| 特徴 | 制限用法 |
|---|---|
| 意味機能 | 先行詞を限定・特定する |
| 関係代名詞 | that / who / which / whose / where / when 全て使用可 |
| カンマ | 使わない |
| 情報の性質 | 新情報(リスナーが知らない重要な限定情報) |
| 削除可能性 | 削除すると意味が不明確になる |
制限用法の使用場面
1. 人を限定する場合(that / who)
The manager who approved my project is very fair.
(私のプロジェクトを承認してくれたマネージャーはとても公平だ)
→ 複数のマネージャーがいる中で、「承認した方」を限定している
実生活での使用例:
The friend that helped me move last weekend is coming over tomorrow.
(先週末、引っ越しを手伝ってくれた友人が明日来る)
→ 複数の友人の中で、「手伝った人」を限定
Do you know anyonewho speaks Spanish and Portuguese?
(スペイン語とポルトガル語が話せる人、知ってますか?)
→ 特定の条件を満たす人物を限定
I’m looking for a therapist who specializes in anxiety disorders.
(不安障害を専門とするセラピストを探しています)
→ 多くのセラピストの中で、特定の専門分野を持つ人を限定
2. 物を限定する場合(that / which)
The laptop that crashed last week is finally fixed.
(先週クラッシュしたラップトップがようやく修理された)
→ 複数のラップトップの中で、「クラッシュした方」を限定
実生活での使用例:
The app which I downloaded yesterday keeps asking for access to my photos.
(昨日ダウンロードしたアプリが、写真へのアクセスを求め続けている)
→ 複数のアプリの中で、「昨日ダウンロードした」特定のアプリを限定
The coffee that you recommended is my new favorite.
(君が勧めてくれたコーヒーが新しいお気に入りになった)
→ 多くのコーヒーの中で、「勧めてくれた」特定のコーヒーを限定
The restaurant that just opened near my office makes incredible sushi.
(私のオフィスの近くにできたばかりのレストランは、素晴らしい寿司を作っている)
→ 多くのレストランの中で、「最近できた」特定の店を限定
3. 所有を限定する場合(whose)
The colleague whose presentation won the award is being promoted next month.
(プレゼンテーションが賞を獲得した同僚は、来月昇進する)
→ 複数の同僚の中で、「賞を獲得した人」を限定
実生活での使用例:
I bumped into a girl whose sister works at my gym.
(妹がうちのジムで働いている女性に会った)
→ 多くの人の中で、「その特定の妹の関係がある人」を限定
The student whose essay was published in the university magazine got a scholarship.
(エッセイが大学雑誌に掲載された学生が奨学金を受け取った)
→ 複数の学生の中で、「掲載された人」を限定
4. 時を限定する場合(when)
I still remember the day when we first met.
(私たちが初めて会った日のことはまだ覚えている)
→ 多くの日の中で、「初めて会った」特定の日を限定
実生活での使用例:
Do you remember the morning when your alarm didn’t go off and you were late to work?
(アラームが鳴らなくて仕事に遅刻した朝のこと、覚えてますか?)
→ 複数の朝の中で、「そのアラームが鳴らなかった」特定の朝を限定
The summer when I worked as an intern was really challenging.
(インターンとして働いた夏はとても大変だった)
→ 複数の夏の中で、「インターンとして働いた」特定の時期を限定
5. 場所を限定する場合(where)
The office where I used to work was quite toxic.
(以前働いていたオフィスはかなり毒性的だった)
→ 複数のオフィスの中で、「以前働いた」特定の場所を限定
実生活での使用例:
The gym where my friend is a personal trainer is offering a free trial week.
(友人がパーソナルトレーナーをしているジムが、無料体験週間を提供している)
→ 複数のジムの中で、「友人が働いている」特定のジムを限定
The city where my parents grew up has really changed over the years.
(親が育った街は、この数年で本当に変わった)
→ 複数の街の中で、「親が育った」特定の場所を限定
制限用法における関係代名詞の選択ルール
that の使用が一般的な場面:
- 先行詞が最上級を含む場合
This is the best coffee that I’ve ever had.
(これは今まで飲んだ中で最高のコーヒーです) - 先行詞が all, any, nothing, something などの不定代名詞の場合
There’s nothing that can help him now.
(彼を助けられるものは何もない) - 主節の疑問詞が who である場合
Who is the person that recommended this book?
(この本を勧めた人は誰ですか?) - 先行詞が不定冠詞 a/an で始まる場合 → whoを使う
I need a firend who can help me tomorrow.
(明日、手伝ってくれる誰か友人が必要です)
→ who を使うのが一般的だが、that でも OK: I need a firend can help me tomorrow.
制限用法の意味的機能:情報構造の観点から
制限用法では、関係節の情報は新情報です。リスナーは先行詞をまだ完全に理解していないため、関係節で「どの〇〇か」を知る必要があります。
会話例:
A: I finally fixed the laptop that crashed last week. (先週クラッシュしたラップトップをようやく修理した)
B: Oh, that’s good! How much did the repairs cost? (良かった!修理にいくらかかりました?)
→ B は「クラッシュしたラップトップ」という情報を初めて知るため、関係節が新情報として機能します。
別の会話例:
A: I’m thinking about visiting Japan next year. (来年日本を訪問するつもりです)
B: Oh really? Do you have any friends that live there? (そうなんですか?そこに住んでいる友人がいますか?)
A: Yes, I have a colleague who works in Tokyo. (はい、東京で働く同僚がいます)
→ B の質問は「日本に住んでいる友人」の有無を尋ねており、「住んでいる」という情報で限定しています。
2. 非制限用法(継続用法)- Non-restrictive Relative Clause

基本概念:「ちなみに…」という補足説明
非制限用法の特徴は、関係節がなくても、先行詞がすでに十分に特定されているということです。関係節は補足情報を与えるだけで、先行詞を限定しません。
My colleague, who works in Tokyo, is really talented.
(私の同僚は東京で働いているのだが、本当に優秀だ)
このセンテンスでは、「my colleague」だけで「誰を指しているのか」が明確です。「who works in Tokyo」は単なる補足説明です。
文法的特徴
| 特徴 | 非制限用法 |
|---|---|
| 意味機能 | 先行詞に補足説明を加える |
| 関係代名詞 | who / which / whose / when / where のみ(that は使えない) |
| カンマ | 必須(あるいは括弧や em dash) |
| 情報の性質 | 背景情報(リスナーがすでに知っているか、さほど重要でない情報) |
| 削除可能性 | 削除しても主文の意味は変わらない |
非制限用法が使われる典型的な場面
1. 固有名詞(名前で完全に特定される名詞)
My boss, who is a marathon enthusiast, encouraged everyone to join the company race.
(私のボスはマラソン愛好家なのだが、皆に会社のレースに参加するよう勧めた)
→ 「my boss」で既に特定されているため、「who is a marathon enthusiast」は補足説明
実生活での使用例:
Sarah, who just moved into the apartment downstairs, makes the best pasta.
(すぐ下の階に引っ越してきたサラが、最高のパスタを作る)
→ 「Sarah」で既に誰か分かっているため、情報は補足説明
My best friend, who I’ve known since high school, is getting married next month.
(高校からの付き合いの親友が、来月結婚する)
→ 「my best friend」で既に誰か分かっているため、時間情報は補足説明
Dr. Johnson, who teaches advanced statistics, is known for being extremely demanding.
(高度な統計学を教えるジョンソン博士は、非常に厳しいことで知られている)
→ 「Dr. Johnson」で特定の人物が既に明確なため、職務内容は補足説明
2. 定冠詞 the がついた明確な先行詞
The office, which was renovated last month, now has a better layout.
(先月改装されたそのオフィスは、今はレイアウトが良くなった)
→ 「the office」で既に特定されているため、改装の情報は補足説明
実生活での使用例:
The coffee shop, which serves only single-origin beans, just opened near my place.
(シングルオリジンのみを扱うそのコーヒーショップは、この近くにできたばかりだ)
→ 「the coffee shop」で既に特定されている(話者と聞き手が同じものを指している)
My husband, who is 5 years older than me, works in finance.
(5歳年上の私の夫は、金融業界で働いている)
→ 「my husband」で既に特定されているため、年齢情報は補足説明
The company, which was founded in 1995, recently went public.
(1995年に設立されたその会社は、最近上場した)
→ 「the company」で既に特定されているため、設立年は補足説明
3. 家族や友人などで明確に区別される関係
My mother, who is a nurse, always gives me practical health advice.
(看護師である母が、いつも実用的な健康アドバイスをくれる)
→ 一人の母という存在で既に特定されているため、職業は補足説明
実生活での使用例:
My older brother, who went to Harvard, is now working at a tech startup.
(ハーバードに行った兄が、今テック系スタートアップで働いている)
→ 一人の兄という存在で既に特定されているため、教育背景は補足説明
My wife, who speaks three languages, is translating documents for the company.
(3つの言語を話す妻が、会社のドキュメントを翻訳している)
→ 一人の妻という存在で既に特定されているため、言語能力は補足説明
4. 先行詞が所有代名詞(my, his, her, their など)で修飾される場合
My car, which I bought last year, is already showing some problems.
(去年買った私の車が、もう問題を示し始めている)
→ 「my car」で既に特定されているため、購入時期は補足説明
実生活での使用例:
His presentation, which lasted over an hour, really impressed the executives.
(1時間以上続いた彼のプレゼンテーションは、経営幹部に本当に感銘を与えた)
→ 「his presentation」で既に特定されているため、長さは補足説明
Their vacation, which they took in August, was completely ruined by bad weather.
(8月に取った彼らの休暇は、悪い天気で完全に台無しになった)
→ 「their vacation」で既に特定されているため、時期は補足説明
5. 人物や物を提示した直後の追加説明
I met John yesterday, who told me about the new project.
(昨日ジョンに会ったのだが、彼が新しいプロジェクトについて話してくれた)
→ 初出の「John」でまず人物が提示され、その後の補足説明として機能
実生活での使用例:
I finally contacted the plumber, who said he could come on Friday.
(ようやく配管工に連絡したのだが、彼は金曜日に来られると言った)
→ 「the plumber」で特定され、その後の補足説明
We hired a new consultant, who has 20 years of experience in this field.
(新しいコンサルタントを雇ったのだが、この分野で20年の経験がある)
→ 「a consultant」で新規採用者として提示され、その後の背景情報
非制限用法における関係代名詞の選択ルール
重要:that は使えません。
非制限用法では:who(人)/ which(物)/ whose(所有)/ when(時)/ where(場所)
×(間違い): My colleague, that works in Tokyo, is really talented.
○(正解): My colleague, who works in Tokyo, is really talented.
which と who の使い分け:
- 人の場合:who
-
My supervisor, who has worked here for 15 years, is retiring next year.
(ここで15年働いている上司が、来年退職する) - 物の場合:which
-
The software, which we’ve been using for three years, finally needs an upgrade.
(3年間使ってきたそのソフトウェアは、ようやくアップグレードが必要だ) - 複数の情報をまとめる場合:which で前の句全体を指す
-
She quit her job without giving notice, which surprised everyone.
(彼女は予告なしに仕事を辞めた。それに皆が驚いた)
→ which は「no notice で辞めた」という行動全体を指す
非制限用法の意味的機能:情報構造の観点から
非制限用法では、関係節の情報は背景情報です。リスナーは既に先行詞が何であるか知っており、関係節は単なる追加説明に過ぎません。
会話例:
A: Do you know my colleague in Tokyo? (私の東京の同僚、知ってますか?)
B: Your colleague, who works in finance, right? (金融で働いている同僚ですね?)
A: Yes, exactly. He just got promoted. (そうです。彼はちょうど昇進しました)
→ B の応答では、「who works in finance」は相手が既に知っている背景情報を確認しているもの
別の会話例:
A: I finally got my laptop fixed! (やっとラップトップを修理してもらった!)
B: Your laptop, which crashed last month, right? (先月クラッシュしたラップトップですね?)
A: Yes! And it cost way more than I expected. (そう!で、予想以上にお金がかかったよ)
→ B は先行詞が既に特定されているため、カンマを使った非制限用法で背景情報を提示
3. 実践的な比較:制限用法 vs. 非制限用法

同じセンテンスで意味が全く違う例
例 1:兄妹の話
- 【制限用法】
-
The sister who is a doctor is more successful than her brother.
(医者の方の妹が、兄より成功している)
→ 複数の妹がいて、その中でも「医者の妹」を限定している
→ この兄妹は複数の兄妹ペアの中の一組を指す
→ 聞き手は「その人に複数の妹がいる」ことを初めて知る - 【非制限用法】
-
The sister, who is a doctor, is more successful than her brother.
(妹は医者なのだが、兄より成功している)
→ 妹が一人で確定しており、補足として「医者である」という情報を加えている
→ この兄妹は唯一の兄妹ペア(通常、文脈で兄妹が一対)
→ 聞き手は既に妹の存在を知っており、医者という情報は新しい詳細
例 2:同僚の話
- 【制限用法】
-
My colleagues who are married often take flexible hours.
(結婚している方の同僚たちが、よくフレックスタイムを取る)
→ 複数の同僚がいて、その中で「結婚している同僚」に限定
→ 暗示:既婚者と未婚者の両方がいる
→ この情報は「既婚者だけが対象」と限定している - 【非制限用法】
-
My colleagues, who are married, often take flexible hours.
(私の同僚たちは結婚しているのだが、よくフレックスタイムを取る)
→ 同僚全員が既に特定されており、「皆が結婚している」という背景情報を提供
→ 暗示:私の同僚は全員既婚者
→ 関係節がなくても意味は通じるが、背景情報を付け加えている
実践的な例:会社のメール
- 【制限用法】
-
Please contact the employees who have expertise in Python programming.
(Python プログラミングの専門知識がある従業員に連絡してください)
→ 全従業員の中で、「Python 専門の人」に限定している
→ 暗示:会社には様々なスキルの従業員がいる
→ このメールは「Python スキルのある人だけに」対応を求めている - 【非制限用法】
-
Please contact the employees, who have expertise in Python programming.
(従業員に連絡してください。彼らは Python プログラミングの専門知識があります)
→ 従業員全員がすでに特定されており、彼らの専門分野は補足情報
→ 暗示:対象の従業員は全員 Python 専門
→ このメールは「全員に」対応を求めているが、背景として専門分野を記述
4. 文法的な詳細:カンマとポーズ

カンマの役割
非制限用法では、カンマは話すときの「ポーズ」を表します。英語を話すときに、以下のように自然に間が入ります:
My boss, (ポーズ) who is a marathon runner,(ポーズ) just finished a half-marathon.
(ボスはマラソンランナーなのだが、ハーフマラソンを終えたばかりだ)
カンマがないと、聞き手は関係節が来ることを予期しないため、理解に混乱が生じる可能性があります。
読み上げの違い
- 【制限用法】Read without pausing
-
My boss who is a marathon runner just finished a half-marathon.
(マラソンランナーの方のボスが、ハーフマラソンを終えたばかりだ) - 【非制限用法】With pauses at commas
-
My boss, — who is a marathon runner, — just finished a half-marathon.
(ボスはマラソンランナーなのだが、ハーフマラソンを終えたばかりだ)
5. よくある間違いと修正

間違い 1:非制限用法で that を使う
× The company, that was founded in 1990, went public last year.
○ The company, which was founded in 1990, went public last year.
(その会社は1990年に設立されたのだが、去年上場した)
間違い 2:制限用法で不必要にカンマを使う
My friend, who is a lawyer, gave me some advice.
この場合、文脈による:
– 友人が複数いて「法律家の友人」を限定している → カンマは不正解
– 友人が一人で確定している → カンマは正解
正解 1: My friend who is a lawyer gave me some advice.
(複数の友人がいて、その中の法律家の方)
正解 2: My friend, who is a lawyer, gave me some advice.
(親友が一人で、たまたま彼女が法律家)
6. 実践的な会話シーン

例1: 新しいチームメンバーの紹介
シーン:複数の新メンバーがいる場合(制限用法)
A: We have three new team members starting today.
(今日から3人の新メンバーが入ります)
B: Great! Which one should I work with?
(いいですね!誰と仕事すればいいですか?)
A: You’ll be working with the person who has experience in marketing.
(マーケティング経験がある人と仕事します)
→ 制限用法:3人の中から「マーケティング経験がある人」を限定
シーン:一人の新メンバーの場合(非制限用法)
A: I want you to meet our new team member, Sarah.
(新しいチームメンバーのサラを紹介します)
B: Nice to meet you, Sarah!
(はじめまして、サラ!)
A: Sarah, who has 10 years of experience in marketing, will lead the new campaign.
(サラは、マーケティングで10年の経験があるのですが、新しいキャンペーンをリードします)
→ 非制限用法:サラはすでに特定されている。経験は追加情報
例2: レストランの予約
制限用法(どのレストランか特定)
A: Where should we go for dinner?
(夕食はどこに行きましょうか?)
B: Let’s go to the restaurant that opened last month.
(先月オープンしたレストランに行きましょう)
→ 制限用法:多くのレストランの中から「先月オープンしたもの」を限定
非制限用法(すでに決まっているレストランの追加情報)
A: I made a reservation at Bella Italia.
(ベライタリアで予約しました)
B: Oh, Bella Italia, which opened last month, is getting great reviews!
(ああ、ベライタリアは、先月オープンしたのですが、とても評判がいいですね!)
→ 非制限用法:レストランは既に「ベライタリア」と特定済み。オープン時期は追加情報
例3: 会議の議題
制限用法(どの提案か特定)
Manager: We received five proposals. The proposal that includes AI integration is the most innovative.
(5つの提案を受け取りました。AI統合を含む提案が最も革新的です)
→ 制限用法:5つの中から「AI統合を含むもの」を限定
非制限用法(既に特定された提案の追加情報)
Manager: We’ve decided to go with Johnson’s proposal.
(ジョンソンの提案を採用することにしました)
Team member: Good choice! Johnson’s proposal, which includes AI integration, will really modernize our workflow.
(いい選択ですね!ジョンソンの提案は、AI統合を含んでいるのですが、本当にワークフローを近代化してくれるでしょう)
→ 非制限用法:提案は既に「ジョンソンの提案」と特定済み
例4: 同僚についての会話
制限用法(どの同僚か特定)
A: I need to talk to someone about the budget.
(予算について誰かと話す必要があります)
B: You should talk to the colleague who works in accounting.
(経理部門で働いている同僚と話すべきです)
→ 制限用法:多くの同僚の中から「経理部門で働いている人」を特定
非制限用法(既に特定された同僚の追加情報)
A: I talked to Michael about the budget.
(マイケルと予算について話しました)
B: That’s good. Michael, who works in accounting, knows all the details.
(それはいいですね。マイケルは、経理部門で働いているのですが、すべての詳細を知っています)
→ 非制限用法:マイケルは既に特定済み。経理部門勤務は追加情報
比較:同じ状況での使い分け
状況:オフィスに複数の会議室がある
制限用法
A: Which meeting room should I book?
B: Book the meeting room that has a projector.
(プロジェクターがある会議室を予約して)
→ 複数の会議室から限定する必要がある
非制限用法
A: I booked Conference Room A.
B: Perfect! Conference Room A, which has a projector, is ideal for presentations.
(完璧です!会議室Aは、プロジェクターがあるので、プレゼンに最適です)
→ 会議室Aは既に特定済み
7. 情報構造から見た本質的な違い

旧情報 vs. 新情報
- 【制限用法 = 新情報】
-
私はあなたに「私が複数の友人を持っていること」を知らせたい
My friend who went to Harvard became a lawyer.
(ハーバードに行った友人が法律家になった)
聞き手の理解:- あ、この人には複数の友人がいるんだ(新情報)
- その中でもハーバードに行った人がいるんだ(新情報)
- その人が法律家になった(新情報)
- 【非制限用法 = 背景情報】
-
私はあなたが私の友人がハーバードに行ったことを既に知っていると想定している
My friend, who went to Harvard, became a lawyer.
(ハーバードに行った友人が法律家になった)聞き手の理解:
- この人の友人の学歴について既に知っている(旧情報)
- なみにその友人は法律家になった(新情報)
8. 練習問題

練習問題①【判別問題】
次の文の関係節が
A. 制限用法(Restrictive)
B. 非制限用法(Non-restrictive)
のどちらかを選びなさい。
- My colleague who works in Tokyo is getting promoted.
- My colleague, who works in Tokyo, is getting promoted.
- The proposal that includes AI integration was approved.
- Johnson’s proposal, which includes AI integration, was approved.
- I talked to the colleague who works in accounting.
- Michael, who works in accounting, knows all the details.
練習問題②【カンマ挿入問題】
次の文は意味に合う形になるように、必要ならカンマを入れなさい。
(カンマが不要な場合はそのまま)
- The restaurant that opened last month is very popular.
- Bella Italia which opened last month is very popular.
- My brother who lives in Osaka is visiting us this weekend.
- My car which I bought last year is already having problems.
練習問題③【関係代名詞選択】
(that / who / which / whose / when / where)から最も適切なものを選びなさい。
- The employee _____ speaks fluent Spanish will handle the client.
- My supervisor, _____ has worked here for 20 years, is retiring soon.
- This is the best movie _____ I’ve seen this year.
- I still remember the day _____ we first met.
- Sarah, _____ just moved in downstairs, makes great pasta.
練習問題④【意味の違い説明】
次のペアの文は、意味がどう異なるかを日本語で簡潔に説明しなさい。
- a) My colleagues who are married often work remotely.
b) My colleagues, who are married, often work remotely. - a) The sister who is a doctor earns more than her brother.
b) The sister, who is a doctor, earns more than her brother.
練習問題⑤【書き換え問題】
次の文の意味を変えずに、指示に従って書き換えなさい。
- My friend is a lawyer. He gave me some advice.
→(制限用法を使って1文に) - I met John yesterday. He told me about the new project.
→(非制限用法を使って1文に)
解答
練習問題① 解答
- A 制限用法
- B 非制限用法
- A 制限用法
- B 非制限用法
- A 制限用法
- B 非制限用法
- カンマなし=限定情報(どの人・どれかを特定)
- カンマあり=補足情報(すでに特定されている)
練習問題② 解答
- The restaurant that opened last month is very popular.(そのまま)
- Bella Italia, which opened last month, is very popular.
- 【文脈依存】
- 兄が複数 → My brother who lives in Osaka …(カンマなし)
- 兄が一人 → My brother, who lives in Osaka, …
- My car, which I bought last year, is already having problems.
- 固有名詞・所有語(my / his など)=非制限用法になりやすい
練習問題③ 解答
- who
- who
- that
- when
- who
- 非制限用法では that は不可
- 最上級+先行詞 → that が自然
練習問題④ 解答例
- a) 既婚の同僚だけがリモート勤務をしている
b) 同僚は全員既婚で、その結果としてよくリモート勤務をしている - a) 複数の姉妹がいて、その中の「医者の姉妹」
b) 姉妹は一人で、医者であることは補足情報
練習問題⑤ 解答
- My friend who is a lawyer gave me some advice.
(友人が複数いる中の「弁護士の友人」) - I met John yesterday, who told me about the new project.
(John は既に特定、後半は補足説明)
ワンポイントまとめ
- 制限用法=新情報/特定が目的/カンマなし
- 非制限用法=背景情報/補足説明/カンマ必須
- 文法よりも「聞き手が誰・何を既に知っているか」で判断する
9. 制限用法 vs. 非制限用法の本質

| 要素 | 制限用法 | 非制限用法 |
|---|---|---|
| 機能 | 先行詞を「どの○○か」と限定 | 先行詞に「補足情報」を追加 |
| カンマ | 使わない | 必須 |
| that の使用 | OK | ×使えない |
| 情報の性質 | 新情報(聞き手が知らない) | 背景情報(聞き手が既に知っている) |
| 削除可能性 | 削除すると意味が不明確 | 削除しても主文は成立 |
| 実例 | The colleague who works in Tokyo… | My colleague, who works in Tokyo,… |
日常会話での使い分けのコツ
制限用法を選ぶべきとき:
- 複数の〇〇がいる / ある
- 「どの〇〇?」という問いに答えている
- 聞き手がまだその情報を知らない
非制限用法を選ぶべきとき:
- 先行詞が固有名詞(人名、地名など)
- 先行詞が「my ○○」のように一意に決まる
- 聞き手がすでに先行詞を特定できている
- 補足情報を添える感覚
まとめ

関係代名詞を「使い分ける」ことが知的な英語への近道
今回は、関係代名詞の「制限用法」と「非制限用法」の本質的な違いについて学びました。
- 制限用法(カンマなし): 情報を絞り込み、「どの〇〇か」を特定する(不可欠な情報)。
- 非制限用法(カンマあり): すでに特定されているものに、補足情報を付け加える(ちなみに…という情報)。
この違いを意識するだけで、あなたの英文読解の精度は上がり、発信力もより正確なものになります。
【学習アドバイス】「カンマ」を意識したトレーニング法
文法知識を「使えるスキル」に変えるために、以下の2つを意識してみてください。
- 「ポーズ(間)」を置いて音読する 非制限用法のカンマは、単なる記号ではなく「息継ぎ」です。例文を音読する際、カンマの場所でしっかり一拍置く練習をしましょう。このリズムが身につくと、リスニング時にも「あ、今は補足情報を言っているんだな」と瞬時に判断できるようになります。
- 自分の状況に置き換えて2文作る 自分の家族や仕事道具を使って、両方のパターンを作ってみましょう。
- 例1(制限): I have two brothers. The brother who lives in Osaka is a teacher.(大阪に住んでいる方の兄は…)
- 例2(非制限): I have one brother. My brother, who lives in Osaka, is a teacher.(兄が一人いて、ちなみに彼は大阪に住んでいて…)
このように「現実の状況」と結びつけることで、文法は単なるルールではなく、あなたの意思を伝えるための「道具」になります。一歩ずつ、文法力を武器に変えていきましょう!
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