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中級者向け英文法:現在完了形の完全ガイド③|4つの用法(継続・経験・完了・結果)を徹底比較!gone to/been toの違いも完全理解

🧐 はじめに:現在完了形の「4つの顔」を理解する

第1回、第2回で基本構造と会話での使い方を習得したあなたにとって、ここからが現在完了形マスターの最終段階です。

なぜなら、この時制ほど「同じ形(have/has + 過去分詞)なのに、文脈によって全く異なる意味を表す」文法は他にないからです。同じ文を見ても、それが「〜したことがある(経験)」なのか、「〜してしまった(結果)」なのか、使い分けに迷っていませんか?

多くの学習者が現在完了形でつまずくのは、この継続・経験・完了・結果という「4つの用法」の本質的な違いを理解できていないからです。特に、完了用法と結果用法の微妙なニュアンス、そして会話で頻出するhave gone toとhave been toの違いは、中級者の壁として立ちはだかります。

この「完全ガイド」第3回目では、その壁を完全に打ち破ります。

✅ 4つの用法時間軸の違いと、ネイティブの持つ意図を徹底解説。
✅ 各用法を見分けるための決定的なキーワードforsincejustneverなど)を整理。
✅ 混乱しやすい用法の混同パターンを明確にし、文脈から正しい用法を素早く判定するフローチャートを提供します。

多くの日本人学習者が現在完了形で躓くのは、この4つの用法を区別できず、単に「過去のこと」として認識してしまっているからです。しかし、ネイティブスピーカーにとっては、これら4つは明確に異なる「意図」を持った表現なのです。

この記事を読み終えれば、あなたは現在完了形の「本当の価値」を理解し、その時制が持つ豊かなニュアンスを自在に使いこなせるようになるでしょう。さあ、一緒に現在完了形を完全制覇しましょう!

目次

現在完了形の4つの用法:全体像を理解する

現在完了形の4つの用法は、実は「過去から現在までの時間的なつながり方」の違いによって分類されます。その時間軸を視覚的に理解することが、用法の区別への第一歩です。

用法ごとの時間軸の違い

各用法がどのように時間軸の上に配置されるのかを、図解的に理解することが重要です。

① 継続用法(Continuous):「過去のある時点から現在まで一本の線」
過去 ━━━━━━━━━━━ 現在 ↑ ↑ 開始時点 今も続いている
特徴:時間が「一本の線」として過去から現在まで連続している
例:I have lived here for 5 years.
(5年間ずっとここに住んでいます)
② 経験用法(Experiential):「過去のどこかで経験した複数の点」
過去 ・ ・ ・ 現在 ↑ ↑ ↑ 経験1 経験2 経験3
特徴:いつかは不明だが、「今までの人生で経験した」という点の集合
例:I have visited Paris three times.
(パリに3回行ったことがあります)
③ 完了用法(Completive):「過去で始まった動作が、今まさに終わった」
過去 ・・・ 現在 ↑ 完了した(直前)
特徴:動作の完了が「今という時点で重要」
例:I have just finished my homework.
(ちょうど宿題を終えたところです)
④ 結果用法(Resultative):「過去の出来事が、今も状態として残っている」
過去 ▲ 現在 ↓ ↓ 出来事 その影響が続いている
特徴:過去の出来事が「現在の状況」として存在している
例:I have lost my keys.
(鍵をなくしてしまった=今も見つかっていない)

用法1:継続用法(Continuous)「ずっと〜している」

継続用法は、現在完了形の4つの用法の中で、最も「状態」に焦点を当てた用法です。

継続用法の定義

過去のある時点で始まった状態や動作が、現在も続いていることを表します。日本語では「ずっと〜している」「〜し続けている」と訳すことが多いです。

例文:

  • I have lived in Tokyo for ten years.
     (私は10年間ずっと東京に住んでいます)
     → 「10年前に住み始めて、今も住んでいる」状態を表しています。
  • She has worked at that company since 2015.
     (彼女は2015年からその会社で働いています)
     → 「2015年に働き始めて、今も継続中」です。

継続用法の特徴

特徴1:状態動詞が主役

継続用法は、以下のような「状態を表す動詞」と特に相性が良い特徴があります。

状態動詞意味継続用法の例文
live(住む)居住するI have lived here since I was a child.
(子どものころからずっとここに住んでいます)
know(知っている)知識・認識を持っているI have known him for over 20 years.
(彼のことを20年以上知っています)
have(持っている)所有しているI have had this guitar since high school.
(このギターは高校の時からずっと持っています)
be(である)状態・職業などを示すShe has been my teacher for three years.
(彼女は3年間ずっと私の先生です)
work(働く)職業として働いているHe has worked as a nurse for a long time.
(彼は長い間看護師として働いています)
study(勉強する)学習しているI have studied English for two years. 
(2年間英語を勉強しています)
teach(教える)教職・指導を続けているI have taught English since 2010. 
(2010年から英語を教えています)

これらの動詞は、「その時点で始まった状態が、ずっと続いている」という継続のニュアンスに完璧にマッチするのです。

特徴2:for と since の重要な役割

現在完了形の継続用法では、「どれくらい続いているのか」「いつから続いているのか」を表すために、時間を表す前置詞が特に重要な役割を果たします。特にfor と since がとても重要な役割を果たします。

🔹 for + 期間(〜の間)

つまり、「長さ」や「期間の幅」を表す表現です。

例:

  • for 5 years(5年間)
  • for two months(2か月間)
  • for a long time(長い間)

文例:

  • I have lived here for 5 years.
    (私は5年間ここに住んでいます。)
  • We have known each other for ten years.
    (私たちは10年間お互いを知っています。)
🔹 since + 起点(〜から)

since は「いつから続いているのか」という出発点を示します。
出来事や時点、過去の特定の瞬間を起点として表すのが特徴です。

例:

  • since 2020(2020年から)
  • since last year(去年から)
  • since I was born(生まれてから)

文例:

  • She has worked at this company since 2015.
    (彼女は2015年からこの会社で働いています。)
  • They have been friends since high school.
    (彼らは高校時代からの友達です。)

for と since の使い分けのコツ

これは多くの日本人学習者が混同する点です。

疑問文答えに使う前置詞意味のイメージ
どのくらいの間?➜ for期間・長さ
いつから?➜ since出発点・起点
  • for期間の「長さ」を表す → 数字や期間を指す
    • for 3 weeks(3週間)
    • for a month(1ヶ月)
    • for ages(長い間)
  • since時間の「起点」を表す → 具体的な時点を指す
    • since 2023(2023年から)
    • since Monday(月曜日から)
    • since I graduated(卒業してから)

✅ まとめのワンポイント

🔸 「いつから?」と聞かれたら → since
🔸 「どのくらい?」と聞かれたら → for

実例で習得:継続用法の使い方

例文1:基本的な継続用法

I have lived in Tokyo for ten years.
(私は10年間ずっと東京に住んでいます)

分析:

  • live:住むという状態が続いている
  • for ten years:10年間という期間を表す
  • 意味:過去10年前から現在まで、東京に住み続けている

例文2:since を使った継続用法

She has worked as a teacher since 2010.
(彼女は2010年からずっと教師として働いています)

分析:

  • work:働くという状態が続いている
  • since 2010:2010年という起点を表す
  • 意味:2010年から現在まで、教師として働き続けている

この文では、実は2010年から約15年間(2025年時点)働き続けているという意味になります。

例文3:be 動詞を使った継続用法

We have been friends since childhood.
(私たちは子どもの頃からずっと友達です)

分析:

  • be:「である」という状態を表す
  • since childhood:子ども時代から
  • 意味:子どもの頃からずっと友達という状態が続いている

例文4:否定形の継続用法

I haven’t seen him for three months.
(3ヶ月間彼に会っていません)

分析:

  • haven’t seen:会っていない(=会わない状態が続いている)
  • for three months:3ヶ月間という期間
  • 意味:過去3ヶ月間、彼に会わない状態が続いている

この文は「最後に会ったのは3ヶ月前で、それ以来会っていない」というニュアンスを表します。

継続用法の文脈判断:これが出たら継続!

実際の英文で継続用法を判断するための「シグナル」を覚えましょう。

シグナル1:for / since の存在

  • 最も確実なシグナルは、for や since が文に含まれることです
  • これらが見えたら、ほぼ100%継続用法です

シグナル2:still(まだ)の存在

I have still been living here for 5 years.
(まだ5年間ここに住んでいます)

シグナル3:文脈から「状態の継続」を読み取る

How long have you been studying English?
(どのくらい英語を勉強していますか?)

I have been studying for two years.
(2年間勉強しています)

「どのくらい?」という質問には、継続用法で答えることが自然です。

継続用法の応用:複雑な文脈

実際の英文では、もっと複雑な構造の継続用法も出現します。

Since I graduated from university, I have been working in this field.
(大学を卒業してから、この分野で働いています)

この文は since 節で「いつから」が明確に示されており、典型的な継続用法です。

用法2:経験用法(Experiential)「〜したことがある」

経験用法は、現在完了形の中で最も「人生の思い出」に関連した用法です。

経験用法の定義

過去のある時点から現在までに「〜したことがある」「〜した経験がある」という、経験の有無を表します。いつ経験したのかは不明確ですが、「今までの人生で一度はそれを経験した」ということを強調します。

経験用法の特徴

特徴1:「回数」を強調する表現が多い

経験用法は、「何回経験したか」という回数を表す語とよく一緒に使われます。

回数を表す主な語句:

  • once(1回)
  • twice(2回)
  • three times(3回)
  • several times(何度も)
  • many times(何度も)
  • before(以前)

I have been to Paris three times.
(パリに3回行ったことがあります)

She has read that book many times.
(彼女はその本を何度も読んでいます)

Have you ever tried skiing?
(スキーをしたことはありますか?)

特徴2:ever と never による「経験」の肯否

経験用法を表現する際に、最も頻出する語が ever と never です。

ever(今までに):

  • 肯定疑問文で「今までに経験したことはありますか?」と聞く時に使う
  • 時々、肯定文で「今までに一度は」という意味で使うこともある

Have you ever eaten sushi?
(あなたは今までに寿司を食べたことがありますか?)

I have ever seen such a beautiful sunset.
(私は今までにそんなに美しい夕焼けを見たことがあります)

never(今までに〜ない):

  • 「今までの人生で一度も経験したことがない」を表す
  • never は否定的な経験を表現する

She has never tried skiing.
(彼女はスキーをしたことがありません)

I have never been to Australia.
(私はオーストラリアに行ったことがありません)

特徴3:be to(場所)と gone to(場所)の微妙な違い

日本人学習者が最も混同しやすいのが、「have been to」と「have gone to」の違いです。これは経験用法を理解する上で非常に重要なポイントです。

have been to 〜:「〜に行ったことがある(経験)」

  • 過去に訪問した経験を表す
  • 現在は「そこにいない」状態
  • 「往復」を意味する

I have been to Tokyo three times.
(東京に3回行ったことがあります)
→ 現在は東京にいません。過去に何度か訪問しました。

have gone to 〜:「〜に行ってしまった(結果)」

  • 過去に出発し、現在もそこに「いる」ことを示す
  • 相手がどこか他の場所にいて、その人がそこに行ってしまって今ここにいない
  • 「その影響が現在も続いている」

He has gone to the supermarket.
(彼はスーパーに行ってしまった=今スーパーにいます)
→ 現在、彼はスーパーにいます。買い物をしている途中です。

判断のコツ:

  • been to = 往復した=現在は元の場所にいる = 経験用法
  • gone to = まだそこにいる = 結果用法

実例で習得:経験用法の使い方

例文1:基本的な経験用法

I have seen that movie.
(その映画を見たことがあります)

分析:

  • いつ見たのかは言及されない
  • 「今までの人生で一度はそれを見た」という経験を表す
  • 映画の内容について「知っている」という状態を暗示

例文2:回数を明示する経験用法

I have been to Canada twice.
(カナダに2回行ったことがあります)

分析:

  • twiceで「2回」という回数を明示
  • 過去のどの時点かは不明確
  • 「2度の訪問経験を持っている」という意味

例文3:never を使った経験用法(否定)

She has never tried sushi.
(彼女は寿司を食べたことがありません)

分析:

  • neverで「一度も経験したことがない」を強調
  • 人生全体を通じての経験の欠落を表す
  • 「今後食べる可能性はあるが、今まで食べたことがない」というニュアンス

例文4:疑問形での経験用法

Have you ever visited Tokyo?
(あなたは東京を訪問したことがありますか?)

分析:

  • everで「今までに」という意味を強調
  • 相手の人生経験について聞いている
  • Yes/No で答える形式

短い答え方は:

  • Yes, I have.(はい、あります)
  • No, I haven’t.(いいえ、ありません)

例文5:before を使った経験用法

Have you met her before?
(あなたは以前彼女に会ったことがありますか?)

分析:

  • beforeで「以前」という意味
  • 相手と自分の過去の関係性を探る
  • 初対面かどうかを確認する典型的な質問

経験用法の文脈判断:これが出たら経験!

シグナル1:ever / never の存在

  • evernever が見えたら、ほぼ100%経験用法です

シグナル2:回数を表す語(once / twice / times)の存在

I have visited Paris three times.
→ これは明らかに経験用法

シグナル3:「生涯経験」を表す文脈

What have you done in your life?
(人生で何をしてきましたか?)
→ このような文脈では経験用法で答える

シグナル4:before の存在

Have you been there before?
before が見えたら経験用法

用法3:完了用法(Completive)「〜し終えた」

完了用法は、「今この瞬間に重要」という時制の本質を最も強く表現する用法です。

完了用法の定義

過去に始めた動作が、今まさに終わったことを表します。日本語では「〜し終えた」「〜したところだ」「〜し終わったばかり」と訳すことが多いです。

完了用法の最大の特徴は、「完了したという事実が『今この時点で』重要である」ということです。

完了用法の特徴

特徴1:完了を強調する副詞とセット

完了用法では、以下のような副詞が頻出し、「完了」という事実を強調します。

just(ちょうど):

  • ほんの今、今この瞬間」を表す
  • 最も強く「完了の直後」を表現

I have just finished my homework.
(ちょうど宿題を終えたところです)
→ 今、この瞬間に終わったばかり

already(すでに):

  • 「予想より早く」「もう終わった」を表す
  • 話者が「予定より前倒しで終わった」という驚きを含む

She has already left the office.
(彼女はすでにオフィスを出ました)
→ 予想より早く出てしまった

yet(もう / まだ):

  • 否定文では「まだ…ていない」
  • 疑問文では「もう…しましたか?」

I haven’t finished my work yet.
(私はまだ仕事を終えていません)
→ 完了の時点がまだ来ていない

Have you completed the project yet?
(もうプロジェクトを完了しましたか?)
→ 近い将来の完了を期待している

特徴2:現在の状況との直接的な関連性

完了用法は、単に「過去に終わった」のではなく、「その完了が今この時点で関連がある」ことを強調します。

I have just eaten lunch, so I’m not hungry.
(ちょうど昼食を食べたばかりだから、お腹すいていません)
→ 「食べた」という過去の動作が、「現在お腹が満ちた状態」に直結している

実例で習得:完了用法の使い方

例文1:just を使った完了用法

I have just arrived at the station.
(駅にちょうど到着したところです)

分析:

  • justが「この瞬間に完了した」を強調
  • 話者が今、駅に着いたばかり
  • 相手への報告のために現在完了形を使用

例文2:already を使った完了用法

He has already finished his presentation.
(彼はすでにプレゼンテーションを終えました)

分析:

  • alreadyが「予想より早く完了」を表す
  • プレゼンテーションが予定より前に終わった
  • その完了の事実が「現在」重要

例文3:yet を使った否定の完了用法

I haven’t finished my homework yet.
(私はまだ宿題を終えていません)

分析:

  • yetが「まだ…ていない」を表す
  • 完了の時点がまだ到来していない
  • 「完了が期待されている」というニュアンスを含む

例文4:疑問形での完了用法

Have you finished your lunch?
(昼食を終えましたか?)

分析:

  • 相手の完了状況を確認している
  • 比較的最近の出来事
  • 日常会話で頻出する表現

短い答え方:

  • Yes, I have.(はい、終えました)
  • No, I haven’t.(いいえ、まだです)

完了用法の文脈判断:これが出たら完了!

シグナル1:just / already / yet の存在

  • これらが見えたら、ほぼ完了用法です

シグナル2:動作の終了が「今この時点」で重要

I have just finished. Can I leave?
(終わったばかりですが、帰ってもいいですか?)
「終わったばかり」という事実が、現在の許可の判断に直結

シグナル3:継続や経験ではない時間帯

  • for / since がない
  • 回数表現がない
  • 「今この瞬間の完了」が焦点

用法4:結果用法(Resultative)「〜してしまった」

結果用法は、現在完了形の4つの用法の中で、最も「現在の状況」に焦点を当てた用法です。

結果用法の定義

過去に起きた出来事の「結果」が、現在も影響している状態を表します。日本語では「〜してしまった」「〜してしまって今こうだ」と訳すことが多いです。

結果用法の重要なポイントは、「過去の出来事そのもの」よりも、「その出来事が現在に及ぼしている影響」が焦点になるということです。

結果用法の特徴

特徴1:「過去と現在の時間的ギャップ」を表現しない

結果用法では、通常 forsince などの「期間」を表す表現は使いません。なぜなら、焦点が「期間の継続」ではなく「現在の状態」にあるからです。

I have lost my keys.
(鍵をなくしてしまった=今も見つかっていない)
→ for や since は使わない
→ 焦点は「現在、鍵がない状態」

特徴2:「現在の状況」が暗黙のうちに示される

結果用法の文には、しばしば「現在の状況」が暗黙のうちに示されます。

I have broken my leg.
(足を骨折してしまった=今も治っていない)
→ 「骨折した」という過去の出来事よりも、「現在、足が動かせない」という結果を強調

特徴3:ニュースやアナウンスとの相性が良い

結果用法は、「大事な出来事」や「ニュース性のある事柄」と特に相性が良い特徴があります。

We have received important news.
(重要なニュースを受け取りました)
→ 「受け取った」という過去の出来事の「結果」として、「今、その情報を持っている状態」を表す

実例で習得:結果用法の使い方

例文1:物の喪失を表す結果用法

I have lost my wallet.
(財布をなくしてしまった)

分析:

  • 過去の出来事:財布をなくした
  • 現在の状況:財布が見つかっていない(つまり持っていない)
  • フォーカス:過去の喪失よりも、現在「財布がない」という困った状況を表す

例文2:身体的な被害を表す結果用法

She has broken her leg.
(彼女は足を骨折してしまった)

分析:

  • 過去の出来事:足が折れた
  • 現在の状況:足が治っていない(ギプスをしている、歩けない)
  • フォーカス現在の「動けない状態」を強調

例文3:位置・場所に関する結果用法

My brother has gone to the supermarket.
(兄はスーパーに行ってしまった)

分析:

  • 過去の出来事:兄が家を出た
  • 現在の状況:兄は今スーパーにいる(ここにいない)
  • フォーカス「現在、兄がここにいない」という状態

対比:have been to の経験用法

My brother has been to the supermarket.
(兄はスーパーに行ったことがあります)
→ 過去の訪問経験を持っている。現在は通常、兄はここにいる。

例文4:ニュース・大事な出来事を表す結果用法

They have completed the building project.
(彼らは建築プロジェクトを完了してしまった=完了した)

分析:

  • 過去の出来事:プロジェクトが終わった
  • 現在の状況:新しい建物が完成している
  • フォーカス:「プロジェクトが終わった」という大事な出来事の「結果」としての「現在の完成状態」

結果用法の文脈判断:これが出たら結果!

シグナル1:「現在の状況」が強調されている

I have lost my keys, so I can’t get in.
(鍵をなくしてしまったので、入ることができません)
→ 「今、鍵がない」という現在の困った状況が焦点

シグナル2:物の喪失や身体の変化

  • lose(なくす)
  • break(壊す)
  • die(死ぬ)
  • injure(ケガをする)

これらの動詞は、その「結果」が明白な結果用法の候補です。

シグナル3:gone to などの位置・場所表現

He has gone to Paris.
→ 「パリにいる」という現在の位置を暗示

4つの用法を区別する:判断フローチャート

実際の英文を目の前にしたとき、「これは何用法なのか?」を素早く判断することが重要です。以下のフローチャートを使うことで、迷わずに用法を判断できるようになります。

判断の第一段階:キーワードを探す

STEP
for / since があるか?

YES → 「継続用法」(ほぼ確定)
NO → ステップ2へ

STEP
ever / never / once / twice など「回数・経験」を表す語があるか?

YES → 「経験用法」(ほぼ確定)
NO → ステップ3へ

STEP
just / already / yet などの完了強調表現があるか?

YES → 「完了用法」の可能性が高い
NO → ステップ4へ

STEP
ステップ4:動詞から「現在の状況」が暗示されるか?

YES → 「結果用法」
NO → 文脈をさらに分析

用法の比較表:一目で理解する

用法時間軸キーワード日本語訳焦点典型例
継続過去→現在for, since, stillずっと〜している期間の継続I have lived here for 5 years.
経験過去のどこかever, never, once, times, before〜したことがある人生の経験I have visited Paris twice.
完了過去→今この瞬間just, already, yet〜し終えた完了の直後I have just finished.
結果過去の出来事→現在の影響—(キーワードなし)〜してしまった現在の状況I have lost my keys.

用法の混同を避ける:よくある間違い

多くの日本人学習者が陥りやすい「用法の混同」を、具体的に見てみましょう。これらの間違いを理解することで、より正確な用法選択ができるようになります。

混同1:完了用法と結果用法の違い

間違いやすいペア:

I have just finished my homework. 完了用法
I have finished my homework. → 結果用法(過去形とも言える)

違いの本質:

完了用法は「just / already / yet」などで完了そのものを強調し、「今この瞬間に完了した」という時点の重要性を表します。

結果用法は、完了強調表現なしで、「完了したことの結果」として「今こうだ」という現在の状況を表します。

I have just finished. Can I leave?
(終わったばかりなので、帰ってもいいですか?)
→ 「終わったばかり」という直後の状態が重要 = 完了用法

I have finished my homework, so I can relax.
(宿題を終えたので、休めます)
→ 「終えた結果、今休める」という現在の状況が重要 = 結果用法

混同2:経験用法と完了用法の違い

間違いやすいペア:

I have eaten sushi. → 経験用法の可能性
I have just eaten sushi. → 完了用法

違いの本質:

経験用法は、「人生で〜したことがあるか」という人生全体を通じた経験を問うています。いつかは不明確で、「一度は経験した」という事実を表します。

完了用法は、「最近〜したばかり」という直近の出来事の完了を表します。タイムスケールが「人生単位」から「直近」に縮まるのです。

Have you ever eaten sushi?
(寿司を食べたことはありますか?)
人生全体での経験を問う = 経験用法

Have you just eaten sushi?
(ちょうど寿司を食べましたか?)
今この瞬間に食べ終わったことを確認 = 完了用法

混同3:継続用法と経験用法の違い

間違いやすいペア:

I have worked here for 5 years. → 継続用法
I have worked here three times. → (文法的には正しくない)

違いの本質:

継続用法は、「同じ状態がずっと続いている」という一本の連続した線を表します。「~の間、ずっと」という意味です。

経験用法は、「異なるタイミングでの複数の経験」という点の集合を表します。「これまでに何度も」という意味です。

I have lived in Tokyo for 10 years.
(10年間ずっと東京に住んでいます)
同じ場所に一貫して住み続けている = 継続用法

I have visited Tokyo three times.
(東京に3回行ったことがあります)
別々のタイミングで3度訪問した = 経験用法

混同4:gone to と been to の違い(最重要)

このペアの混同は、日本人学習者に最も多い間違いです。

間違いやすいペア:

He has gone to the supermarket. → 結果用法(今スーパーにいる)
He has been to the supermarket. → 経験用法(過去に行ったことがある)

違いの本質:

  • have gone to:出発した後、「現在もそこにいる」状態。相手がどこか別の場所から出発して、今そこにいる。
  • have been to:過去に訪問し、「現在は戻ってきている」状態。旅行や訪問経験を表す。

Where is John?
(ジョンはどこですか?)

He has gone to the library.
(彼は図書館に行ってしまった=今、図書館にいます
現在の位置情報が重要 = 結果用法

Have you been to Japan?
(日本に行ったことがありますか?)

Yes, I have been to Japan three times.
(はい、日本に3回行ったことがあります)
過去の訪問経験が重要 = 経験用法

実践的な用法判定:複雑な例文で鍛える

例文グループ1:日常会話での用法

会話1:朝の出発シーン

A: Have you finished your breakfast?
(朝食は終えましたか?)

B: Yes, I have. I’m ready to go.
(はい、終えました。出かける準備ができています)

用法判定:完了用法

  • 理由:「朝食を終えたばかり」という近い時間に焦点
  • キーワード:直近の出来事
  • 関連表現:just を付け加えると「I have just finished」と、より完了を強調できます

会話2:友人の経験について

A: Have you ever tried rock climbing?
(ロッククライミングをしたことがありますか?)

B: I have. I‘ve climbed in three different locations.
(あります。3つの異なる場所で登ったことがあります)

用法判定:経験用法

  • 理由:「人生で〜したことがあるか」という経験の有無を問う
  • キーワード:ever(疑問形)、複数の場所(経験の複数性)
  • 対比:「I climbed in three locations last month.」なら過去形

会話3:仕事の継続状況

A: How long have you worked at this company?
(この会社でどのくらい働いていますか?)

B: I have worked here since 2015.
(2015年からここで働いています)

用法判定:継続用法

  • 理由:「どのくらい」という期間についての質問に対する答え
  • キーワード:since(開始地点)
  • 重要性:「2015年から現在まで」一貫して同じ職場にいる

会話4:物の紛失

A: Where’s your phone?
(スマートフォンはどこですか?)

B: I have lost it somewhere. I’m looking for it now.
(どこかになくしてしまいました。今探しています)

用法判定:結果用法

  • 理由:「スマートフォンがない」という現在の困った状況が焦点
  • キーワード:なし(文脈から現在の状況を読む)
  • 意味:紛失という過去の出来事が現在に影響(スマートフォンが見つからない状態)

4つの用法の実践練習:テストに挑戦!

ここまでで学んだ4つの用法を、実際に問題を解くことで確認してみましょう。

Part 1:Choose the correct meaning】

次の英文が表す用法(①継続 ②経験 ③完了 ④結果)を選びましょう。

  1. I have lived in Tokyo for ten years.
  2. She has just finished her homework.
  3. He has broken his leg, so he can’t walk.
  4. I have been to Australia twice.
  5. They have already eaten dinner.

【Part 2:Choose the correct form】

次の日本語を英語に直しましょう。
(have/has + 過去分詞の形を使うこと)

  1. 私は5年間ずっとこの会社で働いています。
  2. 彼はその映画を2回見たことがあります。
  3. 彼女はちょうど出かけたところです。
  4. 彼は財布をなくしてしまいました。
  5. 私たちはすでに宿題を終えました。

✅【解答と解説】

No.正解用法解説
1継続(①)have lived は「過去から今まで住み続けている」=動作が継続。for ten years がポイント。
2完了(③)has just finished は「ちょうど終わった」→今完了した瞬間に焦点。
3結果(④)has broken は「壊した」ではなく「壊れている状態が今も続く」→結果の用法。
4経験(②)have been to は「行ったことがある」=過去の経験を現在に持っている。
5完了(③)have eaten は「食べ終えた」→行為が完了。already がヒント。
No.正解用法解説
6I have worked in this company for five years.継続「for five years」=過去から今も続く。still working のニュアンス。
7He has seen that movie twice.経験「2回見たことがある」→経験。time word が回数を示すときはこの用法。
8She has just left.完了「ちょうど出たところ」→完了した瞬間の現在。just が鍵。
9He has lost his wallet.結果「今も財布がない」=過去の出来事の結果が今に影響。
10We have already finished our homework.完了「もう終えた」=動作が完了しており現在もその状態。

💡【4つの用法の本質まとめ】

用法意味の焦点代表副詞例文日本語の感覚
継続(Continuation)過去から今まで続く動作や状態since / forI have lived here for 10 years.(ずっと〜している)
経験(Experience)過去の出来事を現在に持つever / never / once / twiceI have been to Paris twice.(〜したことがある)
完了(Completion)行為が今まさに終わったjust / already / yetI have just finished my work.(ちょうど〜したところ)
結果(Result)過去の行為が今に影響しているI have lost my keys.(〜してしまって今も〜の状態)

🗝️ 学習のポイント

  • 継続 → “still happening”
  • 経験 → “has happened before”
  • 完了 → “has just happened”
  • 結果 → “the effect remains now”

📝 まとめ:4つの用法を制覇し、ニュアンスを使い分ける

この第3回では、現在完了形の心臓部とも言える4つの用法、すなわち「継続」「経験」「完了」「結果」について、その時間的なつながり方と、それぞれの持つニュアンスを深く理解しました。

最も重要な点は、各用法が「過去から現在への時間的な焦点」の違いによって区別されるということです。

  • 継続: 期間の長さ開始時点に焦点 → for / since で判別
  • 経験: 人生における経験の有無に焦点 → ever / never / times で判別
  • 完了: 今この瞬間に終わったという事実に焦点 → just / already / yet で判別
  • 結果: 過去の出来事による現在の状態に焦点 → gone to や lost などの動詞で判別

この知識を持つことで、あなたはもう「なんとなく過去のこと」として現在完了形を使うことはありません。相手に伝えたい意図に合わせて、正確な用法を選択できるようになったはずです。

🚀 上級者へ導く実践的学習アドバイス

学んだ4つの用法を知識として留めるのではなく、実際の会話で瞬時に使い分けられるようにするために、以下の練習法を試してみましょう。

  1. キーワードに反応する反射練習: for three years → 「継続用法」、twice → 「経験用法」、just now → 「完了用法」のように、キーワードを聞いた(読んだ)瞬間に、その用法を声に出して言う練習をします。次に、そのキーワードを使って即座に例文を作りましょう。
  2. gone to と been to を対比させて覚える: この2つの表現は、常にセットで覚えます。友人や家族が今どこにいるかを想像し、「彼は行ってしまった(結果)」(He has gone to…) と、「彼は行ったことがある(経験)」(He has been to…) の文を必ず両方作って声に出すことで、ニュアンスの違いを脳に刻み込みます。
  3. 「現在の状況」を現在完了形で説明する: 自分の周りで起こった出来事を、その「結果」に焦点を当てて表現する練習をします。
    • 例: 「スマートフォンが見つからない」という現在の困った状況を → I have lost my phone. (結果用法)
    • 例: 「今お昼を食べたばかりでお腹いっぱい」という現在の満腹状態を → I have just eaten lunch. (完了用法)

次回予告:第4回目は「現在完了進行形」

次回は「現在完了進行形」を取り上げます。現在完了形が理解できていれば、それほど難しくはありません。こちらもしっかりと理解しておきましょう・

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