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留学も海外生活もせずに日本で英語を学ぶ方法|中級者編 ①|“外国人とコミュニケーションとれるようになる”事が最終目標の場合

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「初心者」のうちは、「出来ない事」「わからない事」に意識が集中しがちです。なので、「英語は難しい」とか「外国人と話すのは怖い」とか「間違えたら恥ずかしい」と言う気持ちが非常に強く出てしまいます。その反面、「初心者」の場合、比較的短期間で、「上達実感」が味わえます。「出来なかった事」「わからなかった事」が少しずつ、出来るようになって、理解できるようになります。

「中級者」の場合は、「ある程度聞き取る」事が出来、「ある程度話す」事が出来、「ある程度コミュニケーションを取る」事が出来ます。それなりに楽しめるのですが、多くの場合、「伸び悩み」の時期を味わう事が多いようです。「ある程度」上達したので、その次のレベルに到達するまでに時間がかかるのです。

ここでは、そんな「中級者」の学習方法に限定して、効果的な方法をお伝えしていきます。

目次

1. 中級者とは

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まず最初に”中級者”の定義を再確認してみましょう。こんな事が出来るレベルです。あまり厳密に考える必要はありません。「大体こんなもん」的な感覚で十分です。

① 中級者の言語レベル

まず最初に、文法項目語彙レベルなどに代表される、「言語レベル」を見ていきましょう。典型的な日本人学習者を想定してお話ししているので、一般的な「学校教育」の進め方に沿って、「英会話・英語コミュニケーション」のスキルで求められる言語レベルを確認します。先ほども書きましたが、あまり厳密に考える必要はありません。

中級者の場合、中学校3年~高校1年くらいの英語の授業で出てくる内容が中心になります。このリストの文法項目を見て簡単な例文が思い浮かびますか?

すぐに例文が出てくるようであれば、かなり優秀な「中級者」です。「英会話・英語コミュニケーション」のスキルとして考えた場合、文法力も“productive”なレベルで考えるので、「何となく理解している」と言うことではなく、「自分の言葉として使いこなせる」レベルを意味しています。

と言っても、これらは到達目標ですので、何の問題もなく、ほとんどミスもせず、全ての文法事項を使いこなせるのであれば、もう「中級者」ではなく、「上級者」レベルです。

① 主な文法事項
  • 現在完了形
  • 受動態
  • 不定詞・動名詞・現在分詞・過去分詞
  • 関係代名詞・関係副詞
  • 間接話法・間接疑問文・時制の一致
  • 仮定法など
② 語彙・表現
  • 中学3年〜高校1年レベル
  • 人の外見・性格・特徴を表現する語句
  • テレビ・映画・スポーツなど趣味を説明する語句
  • 学校や仕事の具体的な内容を説明する語句

② 中級者のコミュニケーションレベル

また、実際に英語でコミュニケーションを取る場合、こんな感覚を持つタイプです。文法項目や語彙レベルと比較すると、「かなり感覚的」な印象を受けると思いますが、乱暴な言い方をすると、「コミュニケーションってそう言うもの」です。

  • 英語で話していて、「何となく相手の言っていることを大まかに理解できる」
  • テレビドラマやYoutube動画などを、知っている単語・フレーズを頼りに「何となく楽しめる
  • 外国人と英語で話す事にあまり抵抗を感じなく、楽しめる
  • 大まかに理解した」内容を基に、単語・フレーズだけでなく、短いセンテンスで答えられる

ここでの中級者はだいたいこんな感じです。「こんな感じ」と言われると、無責任な印象を受けるかもしれませんが、英語力と一口に言っても、語彙・文法・読解・リスニング・発音・知識など様々な要素が絡み合い、「中級者」という範疇の中でもその一つ一つの個々のスキルのレベルに個人差があります。実際には大雑把な分け方しかできませんので、「大体こんな感じ」で十分です。

この中級者の特徴として、「なんとなく」「大まかに」「楽しめる」と言うことがポイントになります。初級者の場合、必要以上に「細部」が気になってしまい、「一つ知らない単語が出てきてしまうと、全てわからなくなってしまう」と言う特徴があります。「わからない事があると、不安でしょうがない」「怖くて、楽しむどころじゃない」と言う感じでしょうか。

これが、中級レベルになると、ある意味「慣れ」「割り切り」が出てきます。「細部」が理解できない聞き取れない、と言うことに「慣れ」てきます。大まかに大体のことが分かれば、それで大丈夫」と言う感覚になっています。そのくらいのコミュニケーションレベルで、「楽しめる」ようになっています。

2. 中級者の学習方法 – “そこまで無理して勉強したくない”場合

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この「中級者」の中でもここでは、“外国人とコミュニケーションとれるようになる”事が最終目標の場合、けれども、必死になってまで勉強したくない”、と言う場合の学習方法を取り上げます。大きなポイントは次の5つになります。この5つのポイントを見てもらえればわかると思うのですが、ポイントは「特定の分野に限定する」と言うことです。

  • “外国人とコミュニケーションを取りたい”と思う分野を限定する
  • 特定した分野で必要な語彙力をつける
  • 特定した分野でリスニング力を伸ばす
  • 特定した分野の読解力を伸ばす
  • 特定した分野のライティング力を伸ばす

それでは、一つずつ見ていきましょう。「中級者」の場合、ある程度、自分の弱点も把握していると思うので、自信のある項目は飛ばし、苦手な項目だけ読んでもらっても大丈夫です。

① “外国人とコミュニケーションを取りたい”と思う分野を限定する

まず一番大切な事は、「分野を限定する」と言う事です。実は、「中級レベルから上達する」事は非常に難しく、時間と労力が掛かります。何から何まで強化しようとすると、「“外国人とコミュニケーションとれるようになる”事が最終目標の場合、けれども、必死になってまで勉強したくない」と言う方には、非常にハードルが高くなってしまいます。そこで「分野を限定する」事によって、自分が「話したい」「理解したい」という内容を限定し、そこに集中した方が成果を実感しやすくなります。

概して、「中級者向けのテキスト」と言うと、細かい文法事項「レベルの高い語彙」が中心になります。「初心者の学習方法」でも取り上げましたが、文法に関しては特に勉強する必要はありません。もし、「文法を勉強するのが大好き」というタイプであれば、是非勉強してください。ただし、それほど文法が好きなわけではないようであれば、必要ありません。

ここで問題になってくるのが、「レベルの高い語彙」です。この「レベルの高い」が曲者で、大体において、「TOEIC/TOEFL/IELTS/英検」などの英語力を図るテストの「高いレベル」であったり、ビジネス場面で使用頻度の高い語彙、ニュースなどに出てくる語彙、などを「レベルの高い語彙」と設定している場合が多く見受けられます。

“外国人とコミュニケーションとれるようになる”事が最終目標の場合、けれども、必死になってまで勉強したくない」と言う方には、細かい文法事項「レベルの高い語彙」それ程優先順位が高くない可能性が出てきます。

例えば、「外国人と”音楽“について話したい」と言うのであれば、ここで言う「レベルの高い語彙」は必要ありません。「音楽について話すうえで必要な”レベルの高い“語彙」を勉強するのが最適です。また、”音楽“と言っても、色々なジャンルがあるので、例えば、”ロック“、さらに”ロック“の中でも、”70年代のブリティッシュロック“のように細かく限定していくと効果的です。

この段階ではあまり欲張らずに、一つのエリアに“限定”しましょう”70年代のブリティッシュロック“のように細かく限定してしまって大丈夫です。一つのエリアで出来るようになると、比較的簡単に他のエリアでも応用できるようになります。

② 特定した分野で必要な語彙力をつける

 「英語でコミュニケーションを取りたい分野」を限定出来たら、いよいよ本番です。話したいテーマで必要な語彙力をつけていきます。とにかく語彙力が一番大切です。語彙力が不足していると、話すだけでなく、「聞く」「読む」「書く」「見る」など全てに影響してきます。語彙力強化、つまり「単語を覚える」と言う作業は、あまり楽しくない物ですが、「自分で話したいテーマ」であれば、拒否反応が出ないのかと思います。

語彙力の増やし方は、「初心者の学習方法」での「語彙力を増やす」方法と基本的には同じです。「英語で話してみたい」内容を想定して、必要な単語や表現をリストアップしていきます。「初心者の学習方法」と同じなのですが、ここでは中級者向けにちょっとアレンジしてみましょう。

“外国人とコミュニケーションとれるようになる”事が最終目標、つまり、「普段日本人の友達と日本語で話しているように英語で話せるようになりたい」、と言う事だと思います。なので、そこを到達目標に設定してみましょう。

①で「特定した分野」の事を、仲の良い友達と日本語で話している内容を録音してみましょう。”録音“するとなると、普段通り話せないかもしれませんが、何回か試してみたり、あるいは、お酒を飲みながら話が弾んだ段階から録音してみれば、「普段通りの会話」が記録できると思います。

その録音を日本語で書き起こしてみましょう。書き起こすのが面倒であれば、聞きながら作業しても大丈夫です。その時、「この単語・表現は英語でなんて言うんだろう?」と思った言葉をリスト化していきます。

一通りリストが出来たら、その日本語に合う英語表現を探していきましょう。昔と違って今は非常に便利です。オンラインの辞書を使えば、簡単に探せます。例文も出ている物が多いので、使いやすいオンライン辞書を選んでみてください。英語で発音してくれるサイトもありますので活用してみてください。

もし、外国人の友達がいれば、聞いてみましょう。会話の練習にもなるし一石二鳥です。英会話のレッスンを受けている人であれば、講師に聞いてみても良いでしょう。ただし、普通の英会話スクールでこの手の質問をやり過ぎると、「ではプライベートレッスンで勉強しましょう!」という流れになる可能性が高いので注意(覚悟)しておきましょう。

地道な作業ですが、あくまでも「自分で話したいテーマ」なので楽しく進められると思います。とは言え、この作業だけを延々と続けても飽きてしまい、苦痛になってくると思うので、ある程度、単語数で数十個程度、調べられたら、以下、③以降の方法を並行して進めてください。

③ 特定した分野でリスニング力を伸ばす

ある程度、語彙力を強化出来たら、実践です。やはり出来るだけ実践的に学習していかないと継続できないと思います。中級レベルの学習者の特徴として「リスニング力が弱い」と言う点があります。多分中級レベルの学習者やその友人、同僚、時には担当講師も驚くかもしれません。と言うののも、多くの場合中級レベルの学習者はリスニング力に自信を持っているからです。

中級レベルの特徴として、「簡単なコミュニケーションなら問題なく取れる」と言う定義ができますが、言い換えると「何となく大雑把なコミュニケーションが取れる」と言う事になります。つまり「聞く力」も「話す力」も中途半端という事です。

ここから英語力を伸ばそうとすること、根本的にやり直す必要があり、多大な労力と時間が要求されます。“外国人とコミュニケーションとれるようになる”事が最終目標の場合、けれども、必死になってまで勉強したくない”、と言うタイプの方には負荷が掛かり過ぎますし、そこまで努力する必要はないと思います。

その中で「リスニング力」に関しては、やはり少しでも伸ばしておいた方が良いでしょう。と言うのも「リスニング力」が弱いとコミュニケーションが成立しないのです。講師時代やトレーナー時代、そして直近の責任者時代になっても、現場で日常的に外国人講師と生徒の会話を見聞きしていると、「明らかに聞き間違え/解釈間違え/勘違いをしていて、コミュニケーションが成立していない」場面に数多く出会ってきました。

たとえ話す言葉は多少ブロークンでも、相手の言うことは出来るだけ「正確に」聞き取り、理解し、解釈できるようになった方が、楽しいコミュニケーションが取れるでしょう。そしてもここでもポイントは、「特定の分野に限定する」と言う事です。

「絶対的なリスニング力」を伸ばそうとすると、非常に時間がかかります。「リスニング力」は総合力なので、語彙力文法力速読力など、すべての面で伸ばしていく必要があります。本格的に英語力を伸ばす事を目的としている人であれば、すべての力を向上すれば良いのですが、そこまでの時間も労力もかけたくないのであれば、「特定の分野に限定する」のが一番効率の良い方法です。

具体的な方法としては、Youtubeが一番使いやすいと思います。今は非常に便利な時代です。私が英語学習を始めた時代は、「生の英語」を聞ける機会はほとんどありませんでした。映画館に行って映画を観るか、FEN(AFN)を聞くか、くらいです。書店の「英語コーナー」にも学習参考書と英検の過去問くらいしかなかった時代です。(リンガフォン教材は別として)

今はインターネットでもHULUNetflixでも何でも、「生の英語」に触れることが出来ます。その中でもYoutubeは自分の興味のある「特定の分野」に絞って見ることができ、必要に応じて字幕を見ることもできます。また、一般的に一つの動画の長さが10分から30分程度なので、学習用の題材としてはちょうど良い長さだと思います。

ただし、字幕はあまりお勧めしません。字幕に頼っても効果が半減しますし、自動文字起こしの字幕は、現時点ではかなり精度が低いので、間違いが多すぎます。とは言え、学習材料としては非常に良い題材で、色々な国の人が色々な話し方や手法で、「特定の分野」に関して話しているのを聞くことが出来ます。

まず、検索して色々なチャンネルを見てみてください。そして気に入ったチャンネルが見つかったら、5-10くらい同じチャンネルの動画を見てみると良いでしょう。最初は分からなくても、いくつか見ていくうちに、その人の話し方の癖に慣れてくるでしょう。また、「特定の分野」に限定しているので、必然的に語彙も限定されてきます。

1点注意点があります。Youtubeの場合、最近の傾向として、話すスピードが速くなっています。と言うのも、あまりゆっくり/チンタラ話していると、視聴者が離脱してしまうからです。かなりの場合、意図的に速く話しているか、編集で話す速度を上げています。なので、中級レベルの学習者が聞き取れなくても全く問題ありません。躊躇せず、速度を下げて聞いてください。

こうやって、「特定の分野」に限定して、お気にりのチャンネルが増えてくると驚くほど、「リスニング力」が向上してきていることに気づくでしょう。ポイントは、「勉強」だと思って、あまり肩肘はって、真面目に取り組みすぎないことです。

  • 面白いと思うものだけ見る
  • 飽きたらやめる
  • だいたい40−50%わかればOK
  • 1回見て分からなくても、2-3回見ればわかるようになる
  • 2-3回見て分からなくても、2-3年後にはわかるようになっている

軽い気持ちで取り組んで下さい。そもそも、「外国語の勉強」を始めて、「海外のYoutuber」が、「ナチュラルスピード」で話しているのを理解でき、楽しめるようになっているのです。それだけで、既に物凄いことです。自信を持ってください。そして、「もう十分努力をした」と言う、自分の努力に対して誇りを持ってください。

④ 特定した分野の読解力を伸ばす

③のリスニング力④の読解力は、表裏一体です。と言うのも、多くの場合、「特定の分野」に限定して、receptive/passiveなスキルととして、リスニング読解力を考えると、最も大きなポイントは「語彙力」だからです。

「語彙力」がないと、リスニング読解力もついてきません。「語彙力」さえあれば、「特定の分野」に限定する限り、リスニング読解概要は理解できます。ほとんどの場合、中級レベルの人は、「なんとなく、大体の意味を理解する」力がついてきています。ただし、あくまでも「なんとなく、大体の意味」を理解しているレベルなので、「細部」が理解出来ておらず、意味を取り違えて相手の意図を「勘違い」していたり、自分の発した言葉が「誤解」されていることが多々あります。

本来であれば、「読解力」「文法力」をつける努力を徹底的にするべきなのですが、非常に時間がかかり、また成果を実感できるまでに多大な労力と時間が必要となります。“外国人とコミュニケーションとれるようになる”事が最終目標の場合、けれども、必死になってまで勉強したくない”と言うカテゴリーに合わない方法になってしまいますので、ここではもっと気軽に取り組める方法を取り上げます。

「特定の分野」に限定して「読解力」を伸ばすのですが、一字一句辞書を使って調べるとか、文法の復習する、と言うことは必要ありません「リスニング」「読解」は、どちらもreceptive/passiveなスキルと言う共通点があるのですが、日本人の場合、やはり文字があるのと無いのでは、理解度の精度が大幅に違います。

つまり、同じような内容でも、「読む」ことの方が精度が上がり、「理解できる部分」「理解出来ない部分」を明確に把握することが出来ます。この「理解出来ない部分」把握するだけで、正確さが向上していきます。「読解力」の精度が上がれば、自然に「リスニング」の精度も上がります。

具体的な方法としては、「特定の分野」に限定することを考えると、やはり”Youtube”が良いでしょう。ここまで読んで恐らく、「あれ?」と思いますよね?

「Youtubeってリスニングの練習じゃないの?」、「読解力の役に立つの?」と言う疑問が生じたのでは無いかと思います。Youtubeの動画を見ているだけだと、「読解力」の向上、そしてその先にある、「より正確に理解する力」は身についてきません。具体的には、「お気にりのYoutuberを深掘りしていく!」と言うことです。

具体的にはこんな流れになります。

STEP
お気にりのYoutuberを見つける

これは結構大切です。特にここでは、「深掘り」をしていきますので、そのYoutuberの発信した文章を色々な形で繰り返し、読んでいきます。本当に好きでないと、結構キツくなってきます。じっくりと本当に「お気にりのYoutuber」を見つけましょう。

STEP
気に入った動画のコメント欄を見る

恐らく、中級レベルの人はあまりやったことがないと思いますが、それなりの登録者数を持っているYoutuber動画のコメント欄には結構書き込みがしてあります。また、Youtuberによっては、”give away”の条件として、「登録」「いいね」「コメント書き込み」を条件にしているケースもあります。そのためかなり大量のコメントが書き込まれています。

こういうコメントは難しそうに見えますが、意外とわかりやすいものです。と言うのも、自分もよく知っている「同じYoutubeに関するコメント」、自分も視聴した「同じ動画に関するコメント」と言うことなので、背景を理解しており、推測できる範囲が多いからです。

STEP
お気にりのYoutuberのHPを見る

Youtubeの「概要欄」を見ていくと、通常その人の他のメディア情報が掲載されています。HP、インスタ、ツイッター、その他です。まずHPを見てみましょう。プロフィールなどをみて、そのYoutuberのバックグラウンドを理解すると、動画やHPの内容がわかりやすくなります。

また、その人が、その分野で話す/書く場合に、よく使用する語彙や文の特徴、スタイルを把握することが出来ます。動画を見ているだけではわからない事がHPを見ることで、かなり理解できるようになります。

この場合の注意点ですが、

①100%理解しようとしない

学習者向けに書いているわけではないので、100%理解できることはありません。「理解できること」と「理解出来ないこと」を把握するのがいちばんの目的なので、それが分かれば十分です。

②無理して続けない

この段階で、もしかすると「意外とこのYoutuberに興味なかったかも?」とか「思ったより面白くなかった」と感じるかもしれません。その場合は、すっぱりやめてしまいましょう。もっと興味を持てる別の人を探した方がずっと効果的です。

③辞書を使わない

一字一句理解しようとして辞書を使い始めると、かなりの確率で挫折します。辞書は使わずに読み進みましょう。何回か同じ単語が出てきて「どうしてもこの単語の意味を知りたい!」と思った時は使ってください。

STEP
お気にりのYoutuberのメールマガジンを受け取る

大体の場合、Youtuber視聴者の囲い込みをしようとしますので、メールマガジンなどを発行しています。登録してメールマガジンを受け取りましょう。せいぜい週に1-2回メールが届く程度です。読みたかったら読めばいいし、気が進まなかったら読まなければ良いだけの話です。

ただし、あまりたくさんのYoutuberのメールマガジンを受け取ると、大量に届き、訳がわからなくなりますので、本当に「お気に入りのYoutuber」に限定しましょう。そのYoutuberのHPを読んでバックグラウンドを理解し、動画を見ていれば、ある程度は理解できると思います。

注意点は、HPの時と同じです。

  • 100%理解しようとしない
  • 無理して続けない
  • 辞書を使わない

この段階で、そのYoutuberの動画を見ると、かなり理解できるようになっているのではないでしょうか? 慣れてきたら、他のYoutuberも開拓してみてください。

STEP
お気にりのYoutuberの無料プレゼントを受け取る

ちょっと前後が逆になりますが、「Youtuberの視聴者囲い込み作戦」として、「無料プレゼント」があります。大抵は、PDF資料であったり、非公開動画だったりします。その条件として、メルアドを登録することになります。そうすると定期的にメールマガジンが届きます。

中級者レベルの場合、無料プレゼントを貰おうとして「メルアド登録」を要求されると怯んでしまうかもしれませんが、よほどのことが無い限り、メールが届くだけです。本当に興味あるYoutuberであれば、メルマガを受け取りましょう。

また、このPDF資料などは、多くの場合動画の内容に直結しています。動画の台本とかアウトライン動画内容を理解するためのワークシートだったりします。その場合、資料で使われている語彙や文章のスタイルは、動画の内容に一致します。資料を読むことで、そのYoutuberの動画をさらによく理解できるようになるでしょう。

⑤ 特定した分野のライティング力を伸ばす

「特定した分野」に関して、②語彙力③のリスニング力④の読解力、の3つを向上させてきました。この段階で、receptive/passiveなスキル、つまり「理解する力」はかなり伸びてきていると思います。次の段階は、productive/activeなスキル、つまり「発信する力」です。

ここでは、「書く力」を伸ばしていきます。「リスニング力」と「読解力」が密接に関係したように、「書く力」と「話す力」も密接に関係しています。つまり「書く力」を伸ばせば、「話す力」も伸びていきます。そして、「書く力」は「話す力」より、自分の発信した内容を客観的にみやすいと言う利点があります。

では、具体的な方法を説明します。

STEP
日記を書く

まず、日記を書いてみましょう。簡単な内容で大丈夫です。

  • 今日は〇〇の動画を見た
  • 〇〇のHPを見た
  • 〇〇のメルマガ登録した

と言うような内容でOKです。

なんか簡単すぎるような気がしますか? でもよく考えてみてください。中級レベルの人の場合、自分の興味ある分野に関して、外国人と話している内容は、こんな感じじゃありませんか?

和英辞典を使って調べたりする必要はありません自分の知っている表現だけを使って簡単な日記を書いてみてください。最初のうちは時間がかかるかもしれませんが、2-3日すると、驚くほど簡単に書けるようになります。

STEP
要約を書く

日記に慣れてきたら、次の段階へ進みます。視聴した動画やHPで読んだ内容を要約して書いてみましょう。①の日記に付け加える形で書いていくと良いでしょう。ここでの注意点ですが、「読解」の時とほぼ同じです。

①100%正確に書こうとしない

最初のうちは難しいと思います。自分が書いている英語が正しいかどうかを気にする必要はありません知っている単語や表現を使って書いていきましょう。不完全で大丈夫です。しばらく続けていると自然と書けるようになります。無責任はアドバイスのような印象を受けるかもしれませんが、外国語ってそう言うものです。学習時間と学習量が全てを解決してくれます。

②無理してたくさん書こうとしない

たくさん書く必要はありません。最初のうちは、2-3行でも大丈夫です。徐々に書けるようになっていきます。続ける事が大切なので、少しずつ書いてください。数ヶ月後に振り返ってみると、びっくりすると思います

③辞書を使わない

知らない単語を調べようとしなくて構いません。必要に応じて、HPやメルマガから、文章や語彙・表現を借りてきてください。自分自身で、「文を作ろう」としないこと、学生時代の「英作文」は「百害あって一利なし」です。Youtuberの表現を借りてきて、そのまま使ってください。

STEP
自分の意見や感想を書く

ある程度、要約が書けるようになったら、今度は自分の意見を書いてみます。日記に書き足す感じです。皆さんの日記はこんな感じになるはずです。

STEP
行動

今日は〇〇の動画を見た。

STEP
要約

その動画は、〇〇に関する動画で、〇〇は〇〇と言っていた。

STEP
意見

確かに〇〇かもしれないが、自分は〇〇だと思う・

 

こんな感じで書ければ大成功です。「日記」「要約」「意見/感想」のステップをそれぞれ1週間程度合計3-4週間続けてみてください。この段階で、「特定の分野」に関して、外国人の知り合い、講師などと話してみると、驚くほど話せるようになっている事に気づくはずです。

慣れてきたら、Youtubeのコメント欄に書き込みをしてみてください。きっとこれまでとは全く違う動画の楽しみ方が出来ていると思います。

3. まとめ

最初にお話ししたように、ポイントは「特定の分野に限定する」と言うことです。ある程度、成果を実感できたら、他の分野で同様の取り組みを試してください。その時のポイントは、「似ている/近い」分野で実践する事です。そうすれば、これまでに身につけてきた、語彙・表現力が利用できるので、あまり負荷を感じる事なく、進められるはずです。

  • “外国人とコミュニケーションを取りたい”と思う分野を限定する
  • 特定した分野で必要な語彙力をつける
  • 特定した分野でリスニング力を伸ばす
  • 特定した分野の読解力を伸ばす
  • 特定した分野のライティング力を伸ばす

そして、この段階で、「もっと本格的に勉強してみたい!」と思ったら、ぜひ次の「将来的に留学や仕事で使えるように本格的に学びたい場合」も試してみてください。

 

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