英語を効果的に教える方法に迷ったことはありませんか?特にクラスルームでの指導において、「Classroom English(クラスルームイングリッシュ)」のスキルを身につけることは重要です。本記事では、35年以上の英語教育経験を活かし、クラスルームイングリッシュの基本原則であるSSC(簡潔に、シンプルに、明瞭に)を軸にした実践的な指導法を紹介します。この記事を読むことで、効果的な英語教授法のコツを理解し、生徒中心のレッスンを実現できるようになります。
目次
1.良いレッスンとは何か?
効果的な英語レッスンのポイントを押さえることは、講師のスキルアップに不可欠です。良いレッスンには、以下の3つの特徴があります。
- ターゲットランゲージ(T/L)の習得
- 各レッスンで教えるべき具体的な目標(文法、語彙、機能的な表現など)を設定します。
- 生徒がターゲットランゲージを使いこなせるようになることを目指しましょう。
- 生徒中心のアプローチ
- ペアワークやグループワークを活用して、生徒が話す機会を増やします。
- テンポの良いレッスンで、生徒の集中力を高めます。
- 適度な挑戦
- 生徒が少し努力すれば達成できる難易度を設定します。
- レベルに合った指導で学習意欲を引き出します。
2. クラスルームイングリッシュの理解
1. クラスルームイングリッシュとは
クラスルームイングリッシュは、英語を使って授業を進めるための講師の言葉遣いを指します。初心者講師にとって難しい技術ですが、効果的に使えるようになると、授業が分かりやすくなり、生徒の理解も深まります。
2. クラスルームイングリッシュの基本
クラスルームイングリッシュの極意は以下のSSC原則に基づいています。
- Short(簡潔に): 長々と説明するのではなく、指示は短く要点を伝えます。
- Simple(シンプルに): 難しい文法や語彙を避け、簡単でわかりやすい言葉を使います。
- Clear(明瞭に): 発音をはっきりと、音量は適切に保ちます。
3. クラスルームイングリッシュの効果的な例:
- 1. 命令文を使う:
-
- 良い例: “Open your textbooks.”
- 避けるべき例: “Could you all please open your textbooks?”
- 2. 直接的な質問をする:
-
- 良い例: “Who is he?”
- 避けるべき例: “Do you know who he is?”
- 3. 複雑な文章を分割する:
-
- 良い例: “Look at this girl. She and I are friends.”
- 避けるべき例: “This is the girl I used to work with back in my hometown.”
- 4. 明瞭に話す:
-
- 発音は正確に、音量は生徒全員が聞こえるレベルに調整します。
3. 明確な指示の出し方
指示の出し方は、授業の成功に大きな影響を与えます。不明瞭な指示は生徒を混乱させ、授業の進行を妨げます。以下のポイントを意識しましょう。
- 1. 一度に1つの指示を出す:
-
- 良い例: “Listen. Repeat after me.”
- 避けるべき例: “First, listen, then repeat, then discuss with your partner.”
- 2. デモを行う:
-
- 言葉で説明するよりも、具体的な例を示す方が効果的です。
- 3. 不要な詳細を省く:
-
- 例: “I’m going to erase the board now” と言わず、黙ってボードを消す方がスムーズです。
4. 効果的なリアクションの方法
リアクションは、生徒のやる気を引き出し、学習意欲を高める重要な手段です。
- 頻繁に褒める:
- “Good!”, “Great!”, “Excellent!” などの簡単なフレーズで、生徒の努力を評価します。
- 興味を持って反応する:
- 生徒が話した内容に興味を示し、会話を広げます。
- 例: “Oh, you went shopping? That’s great! What did you buy?”
- 尋問にならないようにする:
- 質問とコメントをバランスよく組み合わせ、自然な会話を心がけます。
- 共感を示す:
- 自分の経験や意見を少し共有することで、生徒との距離を縮めます。
まとめ
クラスルームイングリッシュや指導スキルの向上には時間と練習が必要ですが、この記事で紹介したSSC原則や具体的なテクニックを実践することで、生徒が英語を楽しく学べる授業を提供できます。目標を明確にし、生徒中心のアプローチを取り入れて、英語教授法をさらに磨いていきましょう。
この記事は英会話講師初心者向けに簡略化してあります。詳しく学びたい方はこちらから↓
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